2020.09.28
ママたちが「職場復帰」して悩んだことって?出産前には知らなかった現実
働く女性が妊娠・出産し、職場復帰をする。普通のことだけど、そこで待ち構えているのは思いもよらぬ経験。子どもが生まれて復帰したらどんなことで悩むの?働くママたちに聞いてみました。
復帰する場所がなくなっていた
会社の規則を守り、十分な手続きもしていたはずなのに、いざ復帰の連絡をしたら自分の席が無くなっていたということも。
休むということは、代わりに誰かがその仕事をしなければならないという状況。
新規雇用するのか、部署移動でどうにかするのかは会社側の自由なんですよね。
産休・育休前にしっかり上司に確認し、「そんなはずじゃなかった…」という経験をしないようにしましょう。
Aさん、事務職、お子さん2歳
「復帰の日時の確認のため会社に連絡したら、『え?もう違う人採用してしまいましたけど…』と言われて、びっくりしました。もう自分なんて必要ない、辞めてくださいと言われているように感じたんです。でも、産休前によく会社の制度や復帰についての話し合いをしていなかった私にも責任があるので、休む前は復帰後のことも確認したり、休んでいる間に人事と連絡をとったりすべきだと思いました」
時短勤務でアルバイトに
会社によって就業規則にはかなり違いがあります。
子どもが3歳以上になって時短勤務を続けると、正社員からアルバイトになってしまうケースもあります。
こちらも、育休・産休前に確認して、時短勤務ではなく、通常勤務になった場合でも対応可能な保育園を選んでおくことが必要です。
Tさん、事務職、お子さん3歳
「友達の話を聞くと、子どもが3歳以上になっても時短勤務を続けると雇用が変わってしまうという企業は結構多いみたいですね。
でも、実際本当に時短したいのは、小学生くらいになってからなんですよね。金額や自宅や学校からのアクセスなど、条件のいい学童が見つかればいいのですが…。」
時短勤務の時間に帰れない
これはほとんどのワーママが経験していることではないでしょうか。
職種によっては繁忙期があったり、帰宅前に上司から呼び出されたり…など。
時短勤務なのに、いつどんな状況になるかわからないので、延長保育料金を無駄に払い続けていなくてはならないというママも少なくないようです。
Eさん、接客業、お子さん2歳
「接客業ということもあり、時間がきたので突然帰りますというわけにはいきません。
担当するお客様の対応が終わるまでは帰れないので、ほとんど利用しないけど保険のために延長保育の申し込みをして、その分のお金は払い続けています。もったいないと思いますが、何があるかわからないので…」
時短勤務でも仕事の量が減るわけではない
今働いている会社では、とてもではないけど定時には帰れないということで、転職した方のお話です。
「うちはお子さんがいる方でも安心して働ける職場です。帰宅時間になったら気を使わずに帰ってくださいね」と言われて入社を決めたようですが、いざ仕事をはじめたら、勤務時間内に終わらない作業は、自宅に持ち帰りやってもいいということだったとか。
平日はお迎えに行って、子どもの寝かしつけと共に自分も就寝。朝は子どもが目を覚ます2時間前に起床して自宅で終わらなかった作業に向かう。
それでも追いつかなくて、土日休みのどちらかは、半日旦那さんに子どもを見てもらい、その週のノルマをどうにか解消しているそうです。確かに仕事が終わらなくて帰れない!ということは無いですが、子持ちに優しい会社の中身も、よく見極めが必要なようです。
そして、こなしている業務は通常と同じなのに、お給料は時短の額。そんな状況が腑に落ちないという方も多いそう。
Nさん、事務職、お子さん4歳
「子どもがいて、時短勤務で働かせてくれるなんて嬉しい!と思って転職したのですが、実際は家でも終わらない仕事をやらなきゃいけなかったりで、寝不足の毎日です。それに、仕事量は変わらなくてもお給料は時短の金額なので、転職したのがもったいなかったかなぁと思ったりもしました」
自分の体調不良は言い出しにくい
保育園は病気の温床などという人もいるほど、集団保育に預けはじめると、1年は必ず急な呼び出しが続きますよね。
それはもう避けては通れない道であり、むしろそれを経験するからこそ、徐々に免疫力をつけて、たくましく育ってくれるのが子どもです。
そんな急な対応で会社に迷惑をかけていると思うからこそ。
自分が不調のときは言い出しにくい。熱があるくらいでは会社は休まないという方がほとんどで、インフルエンザや手足口病など、ウイルス性の病気に二次感染してしまったときくらいしか、自分の不調では休まないとか。働くママはたくましいですね!いや、たくましくないと働けないのかもしれませんが…。
Yさん、事務職、お子さん2歳
「子どもからもらう病気って本当にキツイです。でも、子どもの急なお迎えに対応するためにと思っていると、結局何度熱が出ようとも仕事に行かなきゃ…と思ってしまいます。よく迷惑かけてしまっている同僚にも申し訳ないですし」
いかがでしたか?働くママにはいろいろな悩みがあるんですね。昨今では在宅勤務の推奨や時短制度の見直しなどをしている企業もたくさんあります。
それでもまだ子どもが一人のうちは仕事と両立できても、二人目以降はギブアップなんてママも少なくありません。今妊娠中の方も、これから妊娠を検討される方も、心の準備と会社の制度を見直し、ライフプランを見直しておきたいですね。
※この記事は2015年10月に公開されたものです。
鬼石 有紀
美容ライター、妊活コンサルタント