2021.01.11
<小学生のスマホ利用の実態>親もビックリ!トラブルやスマホでこんなことしてました!
タイトルを見て、どう思いましたか? 「スマホのトラブル?小学生で?」と思ったかもしれません。でも実態はどうでしょうか。
小学生でも高学年になるとスマホを持つ子が増えていきます。持っている子たちはLINEの遣り取りや、動画の情報交換などをしているので、当然「私も仲間に入りたい!」となります。男の子なら「みんながやってるゲームの話題に入れないじゃん!」と文句を言うでしょう。
スマホが宝物のようになり、友達と繋がる大切な命綱のごとくに思い、手放せない・手放したら大変だと思う子もいます。また、スマホで出来ることの面白さは小学生にとってはかなり刺激があるので、すっかりハマってしまう子も少なくありません。同時に、ではスマホが悪いのか、と言えば、現在では私たち親も当たり前に利用しているツールである以上、どこかの時点で子どもにスマホを与えることになり、だからこそ「いつ与えるのか、どんな影響があるのか、トラブルは」と気になるところですね。
今回の記事では
・スマホを持たせた時期
・スマホ利用の約束と守れなかった時について
・こんなことまで!? 子どもとスマホのエピソード
を取り上げていきます。
いつから、何歳から、スマホ持たせてる?
■一番多いのは「中学生」■
実際にいつスマホを子どもに購入したかを聞くと、最も多いのは中学入学時です。まだまだ先のこと、のように思えますが・・・。
・中学生になった4月に。部活に入る前に連絡がLINEグループでやるから必要と言われたので(Nさん)
・吹奏楽に入っているが、こちらの連絡は親も子もLINEが必要で、もうしょうがないかと思って入学して数日後に購入しました(Iさん)
・私立中ですが遠距離通学も多いし、学校に到着したら預ける決まりですが禁止ではない。つまり、ほとんど全員スマホ持ってるわけで、買わざるを得なかった(Aさん)
■意外と多い「4年生」■
学童終了や塾通学の連絡手段として持たせる親が増えてきます。キッズ携帯でも問題ないのですが、子どももスマホを欲しがるし悩みつつも結果「スマホを購入した」ケースが多いようですね。
・学童をやめたので連絡手段として。キッズ携帯とで迷ったがスマホのほうが何かと便利なので(Wさん)
・塾に通いはじめたので購入しようと携帯ショップへ。キッズ携帯のつもりでいたが話を聞いているうちにスマホでもいいか、となってしまった(Kさん)
■5〜6年は「子どもにねだられて」が増える■
小学校高学年、特に女子に多いのが「友達の連絡がわからない、誘ってもらえなくなる」懇願され根負けするパターン。グループ全員が持っているとなると、親もついつい「遊びに行く約束もできないのかな」「中学生になってからと思ってたから少し早いけど、しょうがないか」といった感じで購入するパターンですね。
・高学年になってからずーっとスマホスマホと言われてウンザリ。タブレットでLINEをやっているのは知っているが、今でも中学になってからでもリスクは同じ。それなら親の言うことをまだ聞く小学生のうちにきっちりルールを守らせるよう躾けるほうがいいかなと思って買いました(Fさん)
・かなり迷ったけど、仲の良い女の子グループみんながスマホを持っている状態でどうしても、と言われて押し切られてしまった(Nさん)
スマホを持たせるときのルールって?守ってる?
小6の春に購入。下校してから私が職場から帰宅するまでの時間帯に利用していますが、夕飯の時間になったら充電器のあるリビングに戻させています。夕飯の後から翌朝までは使用禁止の約束です。10ヶ月くらいたつわけですが、一度、夫が不在、私が夕飯の後、近所の実家に30分ほど用事あって出かけた隙に使っているのがわかり、その時は1週間使用させませんでした。(Kさん)
小5でキッズ携帯が壊れた時にスマホに買い替えました。この時LINEもやりたいと言われたので「親が一定の期間で内容を見る」「使ってよい時間帯」「寝る前に親に戻す」「もし何かトラブルがあったり、課金したりといったことがあったら取り上げることもあるからね」と約束させました。大きなトラブルはありませんが、LINE上で他の子の悪口を言い合っているのがわかった時はかなり怒りました。その時にもう一度使い方や注意をして、罰則も明確にした上で、今度は本人に紙に書かせて「これを守ります」と誓約書のような形にしました(Yさん)
スマホを持たせる時に、どの家庭でも大なり小なりの約束やルール決めはしているようです。
問題はこの約束を破った時ですね。
勝手にダウンロードしてはいけないと言ってあったのに友達に勧められたゲームを入れていました。課金はされていませんが約束を破ったので3日間取り上げました。ところがその3日の間、夜中に起きて、リビングの棚にしまってあったスマホのLINEやメッセージを確認しているのを発見。小学生にしてこの調子ではまずいな、と夫と今後の使い方に関して悩んでいるところです(Wさん)
スマホを持つと、何かしらのトラブルや問題が生じるようです。小学生の時はそれでもまだ親に怒られるのが怖い時期ですから何とかコントロールもきくでしょう。しかし中学生にもなると親の目も行き届かなくなります。NTTドコモの(子どものスマホ事情をテーマに13歳から15歳の中学生男女に対する調査結果)によると、
●親と決めたスマホルールを破った経験がある子は63%。半数以上!
●親に内緒でこっそり課金したことがある子は20%、つまり5人にひとりは課金経験がある
●さらに7人に1人はフリマアプリを使ってお金を稼いだことがある
だそうですが、この数字に驚いたのは私だけでしょうか。中学生がすでにスマホでお金のやり取り・・・。ちなみに「親に内緒で課金したことがある」も中学生だと5人にひとりの割合となっています。
いずれにしてもスマホを小学生のうちから持たせるのなら、ルールを決めるのはもちろんのこと、「約束を破った時に厳格に対応する」つまり規則を守らない時は当分スマホは使わせない、いえ、キッズ携帯に戻すくらい「ハッキリ・きっぱり」対処しておかないと、後々はもっと大変なことになりそうです。
親もびっくり!スマホでこんなことしていたエピソード
・小4の娘。自分の書いた漫画やイラストに音楽をつけて動画としてユーチューブにアップしていました。そういうやり方を、見知らぬ相手(何かの掲示板やSNS関係で知り合ったらし)に教わったり、相談していたとあっけらかんと言うのに愕然としました・・・(Wさん)
・ある日突然3万ほどの金額になりビックリ。慌てて明細チェックしたら子どもが課金してゲームをやっていました。夫のお古のスマホをそのまま与えていたので、キャリア決済が出来る状態だったんです。パパが使うのを見て、暗証番号なんかもわかってたんですね。安易に与えたことに大反省ですが、まさかという感じでした。小6の男子です(Hさん)
・フィルタリング機能を勝手に子どもが解除していた。いったいどうやったのか不思議でしょうがない。情けないことに親より子どもの方がスマホ関連について詳しいという現実・・・(Eさん)
本当にそうです。今の子は親世代の私たちより、よほどスマホについて、あるいは動画やSNSについて詳しかったりします。それこそ簡単に検索しますし、友達と情報交換もしているでしょう。
課金の問題も中学生にもなると、自分でプリペイドカードを購入して課金し、ゲームのアイテムを購入したりします。こうした無料ゲームは「どんどんアイテムが欲しくなるように」できているものですし、結局、お小遣いでは足りなくなり怒られるとわかっていても「やってしまったもん勝ち」状態でキャリア決済する子もいます。
お金の問題だけではありません。ここでもう一度、NTTドコモのデータを見てみると、中学生で「詐欺メールを受信した経験がある子は33%」もいます。そのメールや広告などをクリックしてしまい、詐欺と思われるサイトにアクセスした経験を持つ子も3人にひとりいるんです。そのことを親に相談したかという質問には、8割の子どもが「していない」・・・まったく親が知らない世界で、子どもはスマホを通じてリスクにさらされているといっても過言ではありません。
それでもスマホをやがて持たせるようになるとすれば
とはいえ、これからお子さんが成長すれば必ず「欲しい」と言うでしょうし、連絡手段として実際にスマホがないと困るのは今や親も充分承知しています。なにしろ親だってスマホ使いまくっているわけですから。
つまりは使い方になるわけですが、それ以前にまず親がスマホの機能についてしっかり把握しておくことが大切です。それから、約束を決めることと、それを破った時の罰則を親子で必ず納得してから渡すこと。
一番まずいのは、最初のうちは「2時間だけ」とか「夕飯前の1時間」など決めていたスマホの使用時間もなし崩しになったり、夜は親に預けるはずだったのに、旅行などをきっかけにそのまま普通に使うようになってしまった、という「せっかく決めたルールがあってないようなもの」になってしまうことです。小学生のうちからこの調子では、親の話に耳を傾けない年齢になったら、もっと大変です。今のうちに「決められたことを守らなかったら大きな代償を払うことになる」と子どもに充分にわからせる必要があるように思えますね。
スマホは今の時代に合った便利なツールであるのは事実です。小学生の間は、そもそもキッズ携帯ではなくスマホを与える必要があるのかは、充分に検討するべき点です。与えるか与えないかはそれぞれの判断ですが、親として子どもがどうスマホを利用しているかに目を光らせつつ、お子さんの年齢でどんな利用法をしているか、トラブルがあったかといった情報を知っておくこと。そして、子どもの様子を見守りながら、必要に応じて断固たる態度に出る。「便利な道具であり、楽しいものだよね」と共感すると同時に「でもオモチャではない、親がお金を払っているから使えるものである」ことを繰り返し伝える必要はあるように思います。
※この記事は2019年2月に公開されたものです。
大橋 礼
ライター
年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌!本とお酒があればよし。