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2021.01.13

我が子の運動機能が周りと少し違う気がしたら?赤ちゃんのときからママができること



「1人座りが遅い」「つかまり立ちをしようとしない…」わが子の成長に不安を感じてしまうママは少なくないようです。「何か月頃までには〇〇ができるようになる」などの、いわゆる定型発達の情報を見て、「ウチの子何かあるのかしら…」と不安になってしまうことも。
今回は、わが子の運動発達に不安を抱いたことがある先輩ママに、赤ちゃんの頃はどうだったか、どんなことをしたのかなどを聞いてみました。
また、赤ちゃんの“運動発達”に対する関心を高めてもらうための「ベイビーモーションプロジェクト」(ノバルティスファーマ株式会社主催)が推進している、隙間時間に赤ちゃんとできる「ベビママ体操」も紹介します。

先輩ママに聞く、わが子の運動機能で気になったこととは


赤ちゃんの成長や運動発達には個人差があるとわかっていても、他の子や育児書より少しでも遅れていると、つい心配になったり焦ってしまったりするものです。わが子の運動発達が気になったことがある先輩ママたちに、どんな様子だったか、ママがやったことなどをうかがいました。

・もうすぐ7か月になるのに寝がえりの兆候がない…
児童館によく行っていたのですが、同じ月齢の子がどんどん寝返りを打ったりずり這いをしている中、ウチの子だけデーンと仰向けのまま動かず。「どっしりしてていいねえ」なんて言われていましたが、ただただ不安で押しつぶされそうでした。必死で寝がえりの練習をさせたり、けっこうおデブちゃんだったので、ミルクの量を減らしたりもしました。今思えば可哀そうなことをしたな…結局寝返りを打てるようになったのは9か月頃でした。その後はほとんどハイハイをせず、すぐつかまり立ちに移行。「ハイハイは体幹を鍛える」とよく聞くので、この子はもしかしたら体幹が弱いかもしれないと、3歳で体操クラブに入りました。体操クラブのおかげか、今ではバランスボールの上に立てるほど体幹がしっかりしました。
〔Sさん、子ども6歳〕

・ハイハイしようとするけど、手足が突っ張る感じ
全体的に運動発達が遅いな~と感じていたのですが、11カ月でやっとハイハイの格好をし始めました。しかし…ヒジやヒザが上手く曲がらず、突っ張ってしまい、なかなか前に進めませんでした。1歳を迎えるころさすがに心配になり、たまたま近くにあった「小児整形外科、リハビリ科」の病院へ。娘の身体をよく観察した先生が、「うーん、もしかしたら何か発達障害があるかもしれないね。歩けるようになるには、かなりかかるかもしれません」と。目の前がドン!っと真っ暗になったのを今でも覚えています。先生が地域の「子ども発達センター」を紹介してくれて、すぐにリハビリを始めることに。「ザ・リハビリ!」というより、おもちゃなどで楽しく遊ぶ雰囲気で手足をほぐしたり、ハイハイや歩く練習をする感じでした。私も、「わが子と一緒にたくさん走り回りたい!」という一心で、家でもできる運動やストレッチ、マッサージを毎日しました(足や手の屈伸、四つ這いになるなど、簡単で時間的に短いもの)。早い時期からリハビリや家でできる運動を始めたのが良かったのか、1歳8か月頃から歩き始め、2歳になる頃には走り回っていました。先生ご指摘の通り軽度発達障害で現在は支援学級に通っているものの、できることも日々どんどん増え、元気いっぱいに過ごしています。
〔Tさん、子ども7歳〕

「ベビママ体操」で赤ちゃんの運動機能を高めよう!

赤ちゃんの動きをもっと知って、見て、楽しんでほしいという思いから生まれたという「ベイビーモーションプロジェクト」(ノバルティスファーマ株式会社主催)の中で紹介されているベビママ体操。赤ちゃんとママが一緒にエクササイズを楽しみながら、赤ちゃんの運動機能の発達をチェックできる新しい体操です。隙間時間にできるので、赤ちゃんの運動機能を高める効果もあります。産後太りや体のあちこちの凝りが気になるママにも効果抜群です。

〈手足ブラブラ~(生後1~2か月)〉

・赤ちゃん…寝ている姿勢を見て、手足がだらんとしていないかチェック。
・ママ…赤ちゃんと一緒に仰向けになって、グーッと体を伸ばす。その後両手両足を上にあげ、ブラブラ揺らす、ひざを胸につけて丸まるなど、仰向けでできる体操。筋肉をほぐし、血流を良くする、産後の骨盤調整の効果あり。
・赤ちゃんの運動機能チェックポイント…赤ちゃんの仰向けの姿勢を確認。手足をキュッと曲げているのが正常。手がだらんと下りていたり、足が床についていると何らかの原因が考えられます。

〈体感、体幹!(生後3~5か月)〉

・赤ちゃん…うつぶせに寝かせ、両手を顔の前につかせる。赤ちゃんの頭がどのくらい上がるかチェック。最後に赤ちゃんを水平に持ち上げて、姿勢をチェック。
・ママ…赤ちゃんと向き合ってうつぶせに。お腹に力を入れ、持ち上げる(10回程度)。腰痛予防に効果あり。
・赤ちゃん運動機能チェックポイント…水平に持ち上げたとき、逆Uの字になったり、反り返ってしまう場合、何らかの原因が考えられます。

ベイビーモーションのサイトでは、このほかにも赤ちゃんの月齢ごとに親子で簡単にできる体操、すぐにわかる運動機能チェックポイントを、動画でたくさん紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。1歳になるまでに、赤ちゃんは驚くほどたくさんの運動発達を積み重ねていきます。まずは赤ちゃんの身体や運動機能の状態を知ること。もし何かあっても、早期発見で早期に対応すれば、健やかな成長につながっていきます。(ベビママ体操 /ベイビーモーション BABY MOTION PROJECT)

SMAを知っていますか?


SMAとは、脊髄性筋萎縮症のこと。運動するときに使う筋肉をコントロールする神経に影響を及ぼす、10万人に1人といわれる遺伝性の希少疾患です。手や足の筋肉は、「運動ニューロン」と呼ばれる神経細胞が、脳や脊髄など中枢神経からの信号を伝えることで、動きます。SMAは、この「運動ニューロン」に変化が起きたり消失したりすることで、中枢神経からの信号が筋肉に届かなくなり、徐々に筋力が弱くなり、これまでできていた運動ができなくなっていく病気です。
具体的には、生後3ヶ月〜6ヶ月の赤ちゃんの首ずわりが遅かったり、体がやわらかくグニャグニャしているような状態です。また、同じ時期に生まれた子と比べて成長が遅い、泣き声が弱い、おとなしい、唾液を飲み込めない等の症状もあらわれます。
しかし赤ちゃんの場合、治療を開始した時期が早ければ早いほど、治療効果が高いことがわかっています。パパやママが「子どもの運動機能発達の遅れ」にいち早く気付き、早期診断・早期治療を行うことが何よりも大切なのです。ベビママ体操で、わが子の運動機能を定期的にチェックしましょう。

運動機能発達のチェックをするだけでなく、「赤ちゃんの動きって面白い!!」と、発達や成長を楽しむためにも、「わが子の動き観察」は毎日でもやっていきたいもの。だって、子どもが「赤ちゃんでいてくれる時間」はものすごく短いのですから。
お子さんが乳児で毎日奮闘している方も、すでにお子さんが大きくなっている方も、「生まれてから歩けるようになるまでに、赤ちゃんが小さな体でどれほど頑張ってたくさんの動きをしているか」を改めて知るいい機会かもしれません。そう、赤ちゃんの成長はまさに奇跡!

田崎美穂子

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