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2021.05.28

常に抱っこ!「歩きたがらない」子どもどうしたら歩いてくれる?



しっかり歩けるのに、すぐに「抱っこ!おんぶ!」「ベビーカーに乗る!」と〝歩きたがらない”子どもはけっこう見かけます。現在17歳で思春期真っ盛りの長男も、幼少期はそんな感じでした。
3~4歳になっても「抱っこ~!」と言われると、ムムム!と思ってしまいますが、しゃがみ込まれたりぐずられるよりはマシか…と、つい「はいはい」と対応してしまう。そして腰や肩の痛みに襲われる、という日々でした。
今回は、わが子が歩きたがらず抱っこをせがんだりベビーカーに乗って移動したがったという先輩ママたちに、当時の様子や歩かせるようにした工夫を聞いてみました。

腰や肩が死ぬ…抱っこ、おんぶばっかりのわが子


少しの散歩、園の送り迎えですらすぐ「抱っこ」「おんぶ」になってしまうお子さんも少なくないようです。体にガタが来ちゃいそうですよね…そんなママたちの経験談を聞いてみました。

おんぶで行く先を指示
歩いていると、20メートルも歩かないうちに「おんぶ!」とせがんでいた次男。ママの次に覚えた言葉が「おんぶ」だったかもしれません(苦笑)おんぶしないと、しゃがみこんで「歩かない!」となり、気をそらしたり手を引いたりしても「おんぶーー!!」と聞かない…時間がないことも多かったので、結局根負けしておんぶしちゃっていました。特に主人の背中が好きで、散歩のときはひたすらおんぶでしたね。
で、背中から行く先を指示する(笑)今思い出すと可愛いですが、4歳くらいまでそんな感じで、夫婦で背中に湿布を貼って過ごす日々でした…〔Tさん、子ども17歳、14歳、7歳〕

・決まった場所で「抱っこ」ポーズ
保育園まで徒歩20分ほどなのですが、毎日決まったポイント(半分くらいの距離のところ)で「抱っこ」の万歳ポーズ。歩き始めてまだ言葉が出ない11か月くらいから5歳までほぼ毎日こんな感じでした。言葉が出るようになると、「はい、抱っこ~」と言っていましたね(笑)可愛いし、抱っこで機嫌よく登園してくれるなら、と毎日抱っこ登園。なぜか、ベビーカーに座ったり、抱っこ紐に入るのを嫌がったんですよね…
3歳くらいから重くなって、腰が死にそうだったので、抱っこウェストポーチ(ポーチ部分が座面になっていて、そこに子どもを座らせると抱っこの負担が軽くなる)を買いました。年に3回は腰痛で整形外科に通っていました。今となっては懐かしい…
〔Hさん、子ども10歳〕

・帰り道は絶対抱っこかおんぶ!
どこかへ出かけた帰り、保育園の帰りは必ず抱っこかおんぶだった娘。「抱っこ」と言われて「歩こうね」と言うと、「じゃあおんぶ」(笑)「抱っこするしない」で揉めたり、気を引いたりなだめすかして歩かせる方が労力が要るので、つい抱っこかおんぶをしちゃってましたね。出かけるときはほぼ主人がしてましたが、保育園の帰りは私専門…自分のバッグと園バッグを持って抱っこは拷問でした(笑)4歳過ぎに、私が下の子を妊娠したのをきかっけに諭して諦めてもらいました。〔Uさん、子ども12歳、7歳〕

「まだベビーカーは甘やかしすぎじゃない?」と言われた…


何歳になってもベビーカーに乗りたがる、年中になっても通園はベビーカーなど、ベビーカー離れがなかなかできず歩かない!という子どもを持つママの体験談を紹介します。

・自分でベビーカーを用意
保育園に行くとき、自分でベビーカーをセッティングしていた息子。朝から「歩かない気満々」でした。自転車で行ってしまえばいいのですが、駅の駐輪場がいつも満車で停められず、徒歩で通園していました(園にはベビーカー置き場がある)。自転車で爽やかに乗りつける親子、手をつないで歩いて登園する親子を羨ましく思いながら、ベビーカー登園は年中の終わりまで続きました。「〇(息子)よりもっと小さい子も歩いて来てるよ」と言っても「いいんだもん」の一点張り。確かに帰りの買い物はベビーカーの方が楽でしたが(苦笑)
〔Kさん、子ども8歳〕

・デパートで「甘やかしすぎ」と言われた…
買い物のときは途中で必ず座り込んで歩きたがらなかったり、姉妹どちらかが「買って!」とお菓子売り場で動かなくなったりするので、下の娘はけっこう大きくなっても(年長とかまで)ベビーカーに乗せちゃってました。娘が4歳くらいのときにベビーカーに乗せてデパートへ。それを見た2人組の年配の女性が、「もう大きいのにベビーカー、甘やかしすぎよ」とすれ違いざまにささやくように言ってきたんです。聞こえてるっつーの!次女は身体が大きい方なので、言われても仕方ないと思いつつ、ショック&ムカつきました。
〔Sさん、子ども10歳、8歳〕

・「弟が乗るなら僕も乗る!!」
3歳違いの兄弟。下の子がベビーカーに乗り始めた途端、もう卒業していた上の子が「僕も乗る!」と言い出しました。ベビーカーを2台押すわけにもいかず、今さら双子用を買うのもおかしな話…でも弟に覆いかぶさるように乗ろうとしたり、「僕が座ってから〇(弟)を抱っこする!」と危ないことをいうので、仕方なくベビーカーにつけるボード(立つタイプではなく、座れるタイプ)を買いました。結局、上の子が6歳・下の子が3歳になるまでがっつりベビーカーを酷使しました。「なんか2人ともけっこう大きいのにベビーカー乗ってない?」という目で見られることもありましたね(自意識過剰かもしれないけど)。
〔Iさん、子ども12歳、9歳〕

歩きたがらない子どもの心理とは?


「疲れたから抱っこ」ならいいですが、歩き始めてすぐに「抱っこ~」「おんぶ~」はちょっと困ってしまいますよね。それに3歳くらいになると体重も10kg以上、腕や腰が…という不安も。歩きたがらない、すぐに抱っこをせがむ子どもの考えられる心理とはどんなものなのでしょう。

・抱っこやおんぶが楽!と気づいてしまった
自分が歩かなくても、目的地までパパやママが運んでくれるという「楽さ」に気づいてしまって、味をしめているというケースもあります。小さいながら、気づいてしまうときは気づいてしまうものなんですね…

・安心感を求めている
特に不安なことがなくても、抱っこやおんぶをしてもらってパパやママのぬくもりを直接感じたい、という安心感を求めている場合もあります。パパやママとくっついていたい!という」気持ち、あるいは「かまってほしい」という甘えから、抱っこ~となることも。

・高い視線から見たい!
小さな子どもにとって、パパやママは遥か見上げる背の高さ。抱っこやおんぶされて見る「高い世界」は、大人が想像する以上に楽しいのかもしれません。

・赤ちゃん返り
下の子が生まれた、あるいは保育園で上のクラスになってお兄さんお姉さん的役割にならざるを得ないときがあるなどで、「赤ちゃん返り」をする子も少なくありません。「抱っこ」や「おんぶ」がその表れとして出ることも多いようです。

歩くようにする方法とは?


歩きたがらない子どもに「歩こうかな」と思わせるためには、どのようなことをしたらいいのでしょうか。なかなか手ごわいお子さんも多いと思いますが、ママたちの経験談も交えながら、歩かせる工夫を紹介します。

・とにかく話しかけ続ける
そろそろ抱っこ~となりそうかな? というタイミングで、少し先読みして「あ、赤い車あるよ!」「このピンクのお花、なんだろう?」「雲が大きいねえ」など、とにかく何か対象物を見つけながら話し続けると、それに気を取られて、結局歩き通せることがあります。

・目標物まで歩く
「あの信号まで行ってみようか」など、とにかく目標物まで歩く。そこまで歩けて、まだ行けそうな雰囲気だったら「赤いポストまで行けたらカッコいいね!」など、少し距離を伸ばしていきます。ダメそうだったら無理しないことが大切です。

・いろいろな歩き方をしてみる
車が来ないような道では、「よーいドン!」と競争しながら進んでみるのもいい作戦です。歩道などをゆっくりしたペースで歩かせたい場合は、「お尻フリフリで歩こうか」「地面の模様の上歩いてみようか」など、いつもと違うちょっと面白い歩き方で進んでみると、楽しんでノッて来るかもしれません。

ママの体験談も聞いてみました。

【好きな靴を買った】
3歳になっても抱っこ抱っこだった娘。それまではサイズの合った履きやすいキャラクターものではない靴を買っていましたが、「〇〇(娘が好きなキャラクター)の靴を買ってみようか。新しい靴で歩いてみない?」と誘うと、嬉しそうに履いて歩いてくれたんです。
でも靴を見たいがために、しばらくずっと下を向いて歩いていたので、それは少し危なかったかな(笑)〔Fさん、子ども8歳、5歳〕

【今日はママダメだ…作戦】
あまりにも歩きたがらず、4歳になろうとする頃になっても10メートルも歩くとすぐに抱っこかおんぶといってきた娘。ある日、「今日はもうママダメだ…ボロボロです…」とズダボロのふりをし、「お願い、ママをスーパーまで連れて行ってくれるかな」とお願いしました。すると、小さな母性本能がくすぐられたのか(?)、「わかった!」と、私の手を引いて歩き出したんです!
スーパーまでズダボロのふりをし(もちろん周りに注意しながら)、着いてすぐ「ママ治ったよ!ありがとう!〇(娘)偉いじゃん!カッコいいじゃん!!ありがとう!」と褒めちぎりました。その日から歩くようになりましたね。怪しいときは、たまにズダボロのフリ作戦を決行していましたが(苦笑)〔Mさん、子ども7歳〕

突然「抱っこしない!」「ベビーカーは今日からダメ!」などと突き放してしまうと、子どもは動揺してしまいます。子どもも楽しみながらできる「歩かせる工夫」をしていれば、自然と抱っこやおんぶをせがまなくなり、自分で歩くようになってくれることがほとんどです。気を引きまくるのが億劫なときや、腰や肩がしんどいときもありますが、工夫しつつせがまれたら抱っこしてあげながら見守っていきたいですね。子どもをギュッと抱っこやおんぶできる期間は、悲しいほどあっという間に過ぎてしまうものです。
ただ、歩きたがらない背景として、疲れやすい病気や発達遅延などが考えられる場合も稀にあるので、気になる場合はかかりつけの小児科などで診てもらいましょう。

田崎美穂子

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