2021.09.25
小学生の学童の悩み「行くのを嫌がる」「友達関係」「帰らない」どう解決した?ママたちに聞いてみた
「小1の壁」をやっとこさ乗り越え、子どももママともに学校・学童生活に慣れてきた頃、そこに新たに出てくる問題があるようです。
そのひとつとして、学童で起こるさまざまな問題。問題なんて言うと大げさですが、小さな子どもたちにとっては、大きなことだったりします。
この春から、お子さんを学童に入れるママもいるかと思います。今から少し不安に思うこともあるのではないでしょうか。先輩ママや、今まさに悩んでいるママたちに、その問題について、そしてどう対応して、どう乗り越えたのか聞いてみました。ぜひ参考にしてみてください。
学童行きたくない! その理由とは
「保育園行きたくない!」にてこずった経験ありませんか。小学校にあがると今度は「学童に行きたくない!」に悩まされることもあります。子供たちが行きたくない理由と対策は?
・学童に行っていない子と遊びたい…
3年生のクラス替え後、学童に行っていない子と仲良くなったようで、「放課後も学童に行かないで、〇ちゃん(友達)と遊びたい! もう学童はやめたい」と言われたときは焦りました。4年になるまでは待ってくれー!と(苦笑)。仲良くなったというお子さんのママと話す機会があり、「よかったら水曜だけでも家に遊びに来たら?」という言葉に甘え、水曜(隔週)は学童に行かずに友達と遊べるように。週末遊べることも多いので、「学童行きたくない」は言わなくなりましたね。〔Yさん、子ども8歳〕
・外に出られないから行きたくない…
児童館内にある学童に行っていたのですが、外に出てはいけないので、基本的にオール室内。学校があるときは放課後の数時間だからいいのですが、夏休みなど、長時間のときは一日中外に出られないのがイヤだったみたいです。確かに体育館はあるものの、小学校低学年だったら外に行きたいですよね。ゲームやカード類も禁止だし(苦笑)。長期休みは、「学童から帰ってきたらゲームいつもよりたくさんやっていいよ」となだめすかしたり、実家に数日間送り込んだり、夫婦交代で数日休みを取って映画などに連れて行ったりという作戦で乗り切っていました。〔Tさん、子ども12歳、10歳〕
・学童から帰りたくない! というパターンも
いつもは18:30まで学童にいるのですが、病院などの予定があって早く迎えに行くことも。そういうときは、仲のいい友達がみんな18:30までなので「まだ一緒に遊びたい!帰りたくない!」と嫌がります。早めに迎えに行っても、友達と本当に楽しそうに遊んでいるときは、変えられる予定は変えて、子どもの気持ちを優先しました。
今は、「今週の〇曜は病院だから17:00に迎えに行くからね」など、事前に予定を伝えておきます。翌朝も必ず念を押しています。仕事が早く終わった日は、早めに迎えに行って、夕飯も早く食べさせたりしたいんですけどね。でも、娘もまだ1年生、他の子が遊んでいるのに、自分だけ帰るのはイヤって気持ちも分かるんです。〔Sさん、子ども7歳、4歳〕
「学童行きたくない」このセリフはかなり焦りますよね。思わず「じゃあどこに預ければ!?」という考えが頭をよぎってしまいますが、まずはその理由を聞いてみましょう。子どもの気持ちに寄り添いながら、「行きたくない」を解決してあげたいですね。
「帰りたくない」バージョンはある意味羨ましいですが、それはそれで大変なようです。
学童にも友達関係の悩みがある…
学童は、主に小学校1~3年生の子どもたちがごったになって遊んだり、宿題をしたりして過ごす場所。先生(職員)もがっつり見ているわけではないので、子ども同士でぶつかったり、友達関係に悩むことも多々あるようです。
・学童にも友達グループができる
学童の中にも同じ保育園同士、あるいは同じクラスなどの「友達グループ」があったようで、同じ保育園の子もいない、同じクラスの子も少なかった娘は最初はぜんぜんなじめず、1人で図書室で本を読んだり、工作室で絵を描いたりしていたそうです。「学童は楽しい?」と聞いても「うーん、あんまり…」と答えていたので、とても不憫だし不安でしたね。申し訳ないと思いつつ、すぐやめさせても預け先がない。仕事を切り上げて早めに迎えに行きながら、少し様子を見ていました。1年生の夏休み前くらいには数人仲のいい子ができたようで、楽しく過ごせるようになったようです。ホッとしましたねー。〔Kさん、子ども8歳、5歳〕
・違う学校の友達に、仲のいい子を取られた!?
学童は、同じ地域の2~3校の子たちが通っています。同じ学校の仲のいい子とよく遊んでいたようですが、あるとき独占欲の強い他校の子が、息子の仲のいい子と遊ぶようになり、息子を外すようになったそうです。学童の先生から聞いたとき「うわぁ…どうしよう…」と、青くなりましたが、当の息子は割とケロッとしているし、本人も「大丈夫だよ」と。でも、まだ社会的スキルもコミュニケーション能力も低い子どもにとっては、友達関係は大問題。1年生の夏休み中に、その独占欲の強い子は他区に引っ越していって解決。私が勝手に1人で悩んで終わった感じでした(笑)〔Oさん、子ども9歳〕
学校で友達とトラブルが起きるように、学童でも起きるのは当たり前。学童の先生に相談するのも得策ですが、子どもは意外とたくましく解決しているケースも多いようですね。
番外編 ママたちにも学童の悩みがある!?
学童とはいえ、親は預けるだけでほぼノータッチというわけにはいかないようです。ママたちの、学童がらみの悩みを紹介します。
・毎年1泊2日のキャンプの役員決めで揉める
娘が通っていた学童は、長きにわたって伝統のように毎年夏休みキャンプをしていました。なぜか、奇跡的に毎年「幹事やります!」というやる気のあるママがいたし、ほぼ全員参加。でも、キャンプ準備ってすごく大変なんです! 私たちの子どもが幹事学年になったとき、同じ学年にも下の学年にもやる気のある人はゼロ(笑)いきなりキャンプを廃止するのも、楽しみにしている子どもたちが可哀そうということで何とか開催しましたが、誰がリーダーをやるかで、かなり揉め、それで嫌な思いをし翌年からは廃止になっていましたね。〔Iさん、子ども10歳、6歳〕
・保護者主催のイベントが多すぎ!
毎年恒例のイベントとして、バザー、夏祭り、ハロウィンお化け大会、ミニ運動会があります。子どもたちは大喜びですが、年に4回も、すべて保護者主催! 正直、かなり負担が大きいです。ひとつかふたつ減らせばいいのにと思うのですが、OGやOBで、地元でお店を経営している人が熱心に関わってくるので、続いているそうです。去年はバザーでポップコーンの班長になったのですが、材料調達、会計、人の配置など、事務的な作業が多く、みんな働いてるから預けている学童なのに、なぜこんなに負担が大きいのか。もうやりたくないっ!〔Wさん、子ども8歳〕
学童は学校よりもはるかに規模が小さいので、係が回って来る確率も高そう…イベントに力を入れている学童、楽しそうですが、その裏ではママたちの負担が大きいようです。
学童を終えるころ(多くが、小学校3年生いっぱいでやめる)は、子どもたちもだいぶ成長し、判断力や対応力も身につき、友達と公園で遊んだり、習い事や塾に1人で行ったりして過ごせます。しかし、まだまだ目の離せない小学校低学年の子どもたちにとって、学童は何といっても安全な居場所。入学前に見学や体験に行ったり、もし何かあったときには、親や学童の先生にしっかり伝えて相談することなど、「学童に行きたくない」「学童がイヤになる」に対する事前対応策も必要かもしれません。
※この記事は、2018年3月に公開されたものです。
田崎美穂子
mamaライター