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2022.01.06

貧困家庭の子だけじゃない!「こども食堂」の利用は地域交流の場に変化していた!



最近様々なところで見聞きするようになった「こども食堂」。今年12月に認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえが調査をおこなったところ、全国に約6000箇所以上広がりを見せていることがわかっています。
無料または安価で食事を提供する場所、という性質ゆえに貧困家庭のみが利用するものというイメージを持たれてしまいがち。気軽に行ける場所ではないと思っている方もいるかもしれません。そうしたイメージを払拭する活動と「こども食堂」がどのように利用されているのか、実際に訪れてみましたのでご紹介します。

「こども食堂」の誤ったラベルをはがす!地域とつながれる『みんなの絵本ボックス』


子どもの貧困対策という側面は確かにありますが、一方で地域の交流拠点としての役割も担っている「こども食堂」。
こうした「こども食堂は貧しい子どもだけが行く場所だ」という誤ったラベル(イメージ)をはがし、地域の交流拠点や多世代交流の場といった正しいイメージを広げるきっかけづくりを目的とする活動が「Re-labeling プロジェクト」。「Facebook Japan」と全国のこども食堂の支援を行う「認定 NPO 法人全国こども食堂支援センター・むすびえ」が共同で立ち上げたものです。

そのプロジェクトの第二弾の取り組みとして、こども食堂と周辺地域を「読み終わった絵本」でつなぐ、交流のきっかけづくりを目的としたこども食堂運営者向けのダウンロードキット「みんなの絵本ボックス」の提供が2021年12月16日から開始されました。MetaのニュースルームやMeta日本公式Facebookページからダウンロードすることができます。
任意のサイズに印刷した「みんなの絵本ボックス」サインを手持ちの空き箱などに貼り付けるだけで、地域住民や子どもたちに向けて、地域の読み終わった絵本を集め、その絵本を持って帰ることができる箱にすることができます。
地域の住民をはじめとする誰もがこども食堂に足を運ぶきっかけを提供することができるような取り組みです。
実際に「みんなの絵本ボックス」を設置する「こども食堂かくしょうじ」を訪れ、お話を聞いてきました。

地域の見守り場&遊び場としての機能も果たす縁日のような「こども食堂」


お話を聞いたのは2016年から活動を始めた「こども食堂かくしょうじ」の運営者で食堂を開いている場所、覚證寺の住職でもある細川真彦さん。
コロナ禍となる前は食堂(食事代 子ども100円 大人300円)を開き、近隣の学区内の子どもを中心に多くて一回に120人ほどの食事の提供を行っていたとのこと。食事以外にも宿題をしたり、遊びにきたりする場所も提供していたそう。
子どもの口コミで広まり、家庭に事情がある子どもばかりではなく、一般の方の利用の方が多く、広く地域の人が集まる施設になっているそうです。
緊急事態宣言中には三密を避けることやスタッフの確保ができず、食堂の運営が困難となり、近隣の飲食店や商店の食事券やお弁当の引換券を配っていたとか。

「人手もいらないし、お店もこども食堂の利用者さんも喜んでくださいました。」と住職。

現在は月2回、お弁当やレトルト食品を配布するフードパントリーをメインに行っていらっしゃるそうですが、食品の配布だけだと大人だけで取りに来るケースも多いとか。そこで子どもも気兼ねなく来てもらいたいと放課後の16時〜17時くらいの間で子ども向けのレクリエーションを行う遊び場を同時に設置。フードパントリーは公式ラインアカウントから申し込む必要があるそうですが、遊び場は申し込みなしでOK、さらにお菓子のお土産付き!訪れた日もひっきりなしに子どもがやってきて、ワイワイと賑やか。まるでお祭りのようでした。

「遊び場は月2回の縁日のような感覚で、子どもたちに楽しんでもらっています。」(住職)

「お弁当は作り手の限界もあり100人分くらいしか用意ができないので、仕事をしている人や母子家庭に限定させてもらっているのですが、それ以外は学区内を中心に誰でも利用OKなんです。」と優しく語る住職が訪れる子どもたちほぼ全員にフランクに声をかけていて、地域交流の場であると同時に子どもたちの見守りの場でもあるのだと感じました。

子を持つ働く親としては、このような場所が近くにあることは心強いし、とてもうらやましい!

地域の関わりが薄い保護者とつながれるツールとして「みんなの絵本ボックス」を設置


今回の「みんなの絵本ボックス」は、絵本を持ってきてくれる人や持っていってくれる人はこども食堂を利用していない人も含めて誰でもOKで、設置してみると子どもがものすごく興味を示しているそう。

「地域との関わりが薄い人、特に保護者さんにぜひ関わってもらいたいですね。これまでこども食堂に来たことのない人にとって、色んなツールがあった方が良いと思うので、そういった面にも期待しています。」と住職。

コロナ流行前は保護者同士の交流が盛んだったそうですが、それも難しくなっている今、「みんなの絵本ボックス」が近隣の悩みを抱える人を救う手段となってくれるかもしれません。

「こども食堂」は家庭に事情を抱える子どもたちばかりが利用しているわけではなく、地域の様々な人が集い・語り・遊び・見守る、開かれた安心の場となっていることが今回訪れてみてわかりました。
気軽に、門戸を開いてくれていて、あたたかい気持ちになれる場所。気になっている人は足を運んでみてはいかがでしょうか。

森田文菜

森田文菜

スタイリスト/ファッションライター

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