2015.06.03
【120%活用】連絡帳は子育て日記!
ほとんどの園で2歳児クラスまでは毎日保護者と担任の保育士がやり取りをする連絡帳。
慣れないうちは記入する作業が面倒に感じたり、自由記入欄に何を書いていいか悩んでしまうこともあるかもしれません。
でもこの時期の連絡帳は、保育園生活と家庭での子育ての連携をサポートしてくれる子育ての味方です。120%活用して、親子ともども楽しい園生活役立てましょう!
最低限、基本的な連絡事項を
担任の先生がまず知りたいのが、今日のお子さんの様子。
前日降園後の様子、朝の様子で普段と違うことがあれば書きましょう。
「昨日は降園後、機嫌が悪かったけれど、朝は元気でした」「朝食は普段通り食べましたが、いつもより少し軟便でした」など、ちょっとしたお子さんの変化を知らせると、先生も注意して見守ってくれます。
また、延長保育にかからない時間内のお迎えでも、少し早い迎えになる、少し遅めの迎えになるかもしれないなどの変動も書き添えておくと、先生も安心です。
これらのことは、登園時に口頭で伝えることもできますが、やはり登園時は園全体も先生方もバタバタしているので、連絡帳に書いておくと双方とも安心です。
自由記入欄に何を書く? まずは返信の形で
連絡帳には「おうちでの様子」を記入する欄がありますが、最初は何をどの程度書くの?と考えてしまう方もいるかもしれません。
そんな時は、先生が書いてくれた園での様子に返信してみましょう。
「朝の別れ際は大泣きでしたが、すぐに泣きやんで遊びに入っていました」と書かれていたら、「意外と早く復活できたんですね。ホッとしました」。
「外遊びでは砂遊びに興味を持ってお友だちとままごとをしていました」に対して、「親子で砂遊びをする機会はなかったので、今度公園に行ったら一緒に楽しんでみたいと思います」
「こんな遊びをしていましたよ」と書いていたら、「家でも同じような遊びをこんな風にしています」とか、「家では見ない姿だったので意外でした」などなど。
やり取りが繰り返されるうちに、家での様子で先生に伝えたいことも色々と出てきます。
気になることを質問してみよう
離れている時間が長い分、園での様子が気になり、先生のコメントだけではわからない部分も知りたいですね。気になることはどんどん質問してみましょう。
「家ではあまり食べないのに給食は割と食べられているようですが、どうしてでしょう…?」という問いに対し、「お友だちと一緒という雰囲気の中では、意外と食べられてしまうこともあるもの。園で頑張っている分、おうちでは甘えが出てしまうのかもしれませんね」などとコメントが返ってくると少しホッ。
3歳前後になって園での様子をポツリポツリとしゃべるようになると、「おともだちとケンカしちゃった」などの言葉にドキッとすることも。
長い時間家族以外と過ごす生活の中で子ども同士のちょっとした衝突は日常茶飯事なので、先生もけがに至る事態や相当大きなトラブルでない場合はそのつど保護者には報告しないので、何があったのか不安になることもあります。
「お友だちとケンカしてしまったと言っていましたが、手を出してしまったりするようなことはありませんでしたか?」と質問してみれば「おもちゃの取り合いがありましたが、たくさん遊んだあとはお友だちに譲ることができましたよ」「軽くお友だちをペンと叩いてしまいましたが、保育士の仲立ちでその後に仲直りをしてごめんなさいが言えましたよ」などと具体的な様子も伝えてもらえるでしょう。
それをもとに、「ケンカしちゃってペンしちゃったけど、ごめんなさいが言えたのね」と、気持ちをあらためて受け止めてあげることもできます。
もしもタイミングよく相手のお子さんのお母さんやお父さんとお迎え時に会うことができたら、「仲良く遊んでもらって時にはケンカをしちゃうこともあるみたいですが、今後もよろしくお願いします」などと、親どうしの距離が近づくきっかけにもなります。
保育士さんへの質問の仕方は「言うときゃ言わなきゃ!保育園への意見、どう伝える?」で。
子育てへのヒント満載、育児日記としても残る
お友だちや先生に対する反応は、家族に対するものとはまたひと味違います。
身の周りのものや園庭にあるものを活用して様々に遊びが広がる様子は、家庭での子育てにもヒントをたくさん与えてくれます。
園での様子を連絡帳で親が楽しみ、お子さんへの声がけの中でも「今日はこんな遊びをしたんだね。今度おうちでもやってみようね」などと保育園生活との連携がどんどん増えていくと、お子さんも一層楽しいことでしょう。
「おうちごっこではお父さん役に立候補。疲れちゃったから寝るね、とゴザの布団で疲れを癒していましたよ」「最近はパズルに夢中。完成させるととても得意げで何度も挑戦していますよ」。家では見せない表情を読んでいると、親子で今後やってみたい遊びも増えていきます。
連絡帳は、複写式タイプの場合も多く、その場合は、日々切り離した方を園で保管しています。
複写式でないノートの場合も、1冊終わるごとに保護者がもらえますね。
特に乳児期からお子さんを保育園に預けている場合、日々の試行錯誤や葛藤は絶対忘れらないほどの印象があるのに、時が流れて親子で次のステージに進んでいくと、以前の記憶はいつの間にか薄れています。
その時期の子どものちょっとした言動や仕草、親が喜んだり悩んでいたりしたことが、連絡帳には凝縮されています。
さらに先生の視点も加わった、かけがえのない育児日記ですね。
3歳児クラス以上になると、クラスの子の人数が増えたり、先生が2人体制から1人体制になったりして連絡帳がなくなるので、ちょっとさびいものです。
幼児期前半ならではの連絡帳、楽しんで活用してくださいね!
千葉美奈子
ライター