2015.08.09
世界の食卓から〜離乳食〜 マッシュバナナFromタイ
日本の伝統的な離乳食といえば、つぶし粥ですね。
では「世界の赤ちゃんはどんな伝統的な離乳食を食べているのでしょう?」
赤ちゃんを持つママにとっては、興味深いお話かも。何かしら実践できるヒントだってあるかもしれませんね。
今回は、南国タイで昔から伝わるとってもシンプルな離乳食とその事情をご紹介します!
昔の人は、消化も良く栄養が高く胃腸の調子もよくなるといって赤ちゃんが固形物を飲みこめる時期になるとこのバナナをマッシュしたものを赤ちゃんに頻繁に与えていました。そして、現在もその伝統は続き特に田舎ではこのマッシュしたバナナを頻繁に赤ちゃんに与えています。
庭になる小さなバナナが有名離乳食?!
南国フルーツで忘れてならないのが、バナナ。特にタイにはクルワイ・ナムワーという通常私達がスーパーで購入するバナナよりも短く、ぽってりとした体形のバナナが庭に当たり前のようになっている家庭が多いんです。
家族と同じものを味わう!
バナナ以外の赤ちゃんの離乳食といえば、おかゆにお魚、そしてお野菜。
家族が食べる食卓に並ぶ食材を赤ちゃん用にさらに柔らかく調理したり、潰したりして離乳食として与えています。野菜が食卓に多く並ぶ事の多いタイでは、離乳食でよく野菜を食べているからなのか、野菜嫌いの子どもが少ないように感じます。
近年の離乳食事情
東南アジア諸国のなかでも、経済成長が著しいタイ。近年は、都会で暮らす核家族の増加しています。
意外に知られていませんがタイではワーキングマザーが多く、粉ミルクや瓶入りの離乳食の種類も年々豊富になっています。
瓶入りは、アメリカのハインツ製品がスーパーの棚に多く並んでいます。
日本では見かけない粉を水で溶かしつくるタイプの離乳食やチューブ入りのパッケージに入った離乳食などちょっと目から鱗の製品もおおいかもしれません!
最近は、全体的に国産の離乳食は、パッケージデザインがかわいらしいタイプの商品が多いです。
辛い物は赤ちゃんには与えません!
タイ料理というと「唐辛子」「辛い食べ物」というイメージがあり、赤ちゃんの頃から辛い食べ物を与えているのかと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、赤ちゃんどころか幼児の場合は辛い物は与えません。
家庭によって異なりますが、年齢に合わせて徐々に辛い物を与えていくようにしているようです。
田舎では、暑い気候から辛い物をはやくから与えてしまう反面、都会では、赤ちゃんには辛いものをあまり与えないばかりか、辛い物が苦手という大人の方が多く、若者を中心に辛い物離れをしている傾向が最近はあります。
急速に近代化するタイでは、これから都心を中心にどんどん欧米スタイルの生活の普及とともに、離乳食も欧米化していく予感がします。でも、今まで通りのタイならではの素朴な自然の味を赤ちゃんにもしっかり味あわせてあげて欲しいですね。
徳武加奈子
フリーライター&WEB制作会社セールス