2015.12.10
簡単&時短で体にもいい“粗食スタイル”を実践してみました!
前回ご紹介した管理栄養士・幕内秀夫さんの粗食スタイル。
「主食であるごはん中心の和食を食べていればそれでいい」
著書や講演をきっかけに、わが家でも少しずつ幕内式を取り入れるようになりました。
後半はその実践編をご紹介いたします。
平日の夜はほぼカンタン和定食
わが家の子どもたちは離乳食の頃から、とにかく納豆が大好きなので、ごはん、みそ汁、納豆があれば大満足。そこに旬のお魚と少し煮物などを添えるだけで…夜の和定食のできあがり。
以前からこういう和定食は大好きでよく作っていはいたのですが、子どもに対しては毎日納豆ばかり食べさせていいのかな…、旅館の朝ごはんみたいな感じだけど大丈夫かな…など思っていたのですが、その迷いは幕内秀夫さんの粗食スタイルに出会い消えました。
この日の晩ごはんは、白ごはん、だいこんとにんじんのみそ汁、さよりのみりん干し、小松菜の煮浸し、納豆、煮豆、お漬物。
平日はほぼこんな感じで、あとは魚が変わったりみそ汁の具が変わったり、煮物が変わったりするだけです。
これなら毎日メニューに悩むことなく、旬の魚と野菜を選ぶだけなので迷うことがありません。
作る手順としては魚を焼いている間にだしを取りみそ汁を作ります。
魚は生が買えれば生のを塩焼きにしたり、買い物に行けない時は冷凍しておいた切り身や干物を焼きます。ただそれだけ。
時間のある時はだいこんやかぼちゃを煮ますが、時間のない時は葉物野菜のおひたしや切り干し大根なども早くできますし、最悪、調理済みの煮豆を出します。(子どもはこれが大好きなんです)
煮物って面倒に思われがちですが、意外と調味料も単純なので楽チン&時短です。
みそ汁を作る時のだしを多めに取っておいて、そのだしとみりん、しょうゆ、酒を1対1対1で煮ればなんでも作れます。
ひじきを大量に煮て小分けに冷凍しておくのもオススメ。お弁当にも使えるし、晩ごはんにもパッと出せる。
たまにカレーやハンバーグ、餃子に唐揚げ…などの洋食や肉類、揚げ物のリクエストがはいりますが、余裕のある時かあくまでも土曜日や日曜日のお休みの日に応えています。
カタカナメニューは週末に、という幕内さんの教えも実践していますよ。
みそ汁の要、だしと味噌は少しこだわって
おかずを増やすぐらいならみそ汁をこだわってください、と幕内さんは言います。
わが家のだしは煮干し(か昆布)とかつお節を使っています。
毎回だしを取るのが大変だったら多めに作り、塩を少し加えておくと冷蔵庫で2〜3日持ちます。
また最近ではだしパックも美味しいのが出ているのでそれを使うのも便利ですね。(だしの素を使うとちょっとキーンとした味がするので我が家では使用しません。)
味噌の選び方ですが、1年ぐらいかけて発酵・熟成しているものが良いそうです。
温度を人口的に調整して3ヶ月や、ひどい時で2週間ぐらいで発酵させているものもあるようです。
熟成期間がきちんと記してあるものを選ぶほうが良さそうですね。
今まで素材の産地や無添加ぐらいしか気にしていませんでしたので、これには盲点でした!
おかずの割合は1:1:3のバランスで
ごはん中心の和食なので、だいたいの比率を伺うと
ごはん5に対して、おかずの割合は 動物性食品1:豆・種子類1:季節野菜3
ここでいう動物性食品とは魚介類や卵を中心に、肉類や食肉加工品は避けたほうが良いとのこと。
お弁当箱を想像してください。下半分にごはんを敷き詰めて、残りの上半分を1:1:3で埋める感じです。
野菜ギライのお子さんも多いですよね。うちの子どもたちも根菜類やブロッコリーなどは大好きですが、トマトや葉物野菜はあまり食べてくれません。
食べない野菜、嫌いな野菜は無理に食べさせなくても良いそう。
子どもの味覚は鋭く、大人以上に苦味を感じたりアクの強さを感じるそうです。子どもが食べないのは、食べる必要がないからで、そのうち食べられる時期が必ず来る、それまで待つ。
それまでは大人が美味しそうに食べている姿を見せるだけで十分だそうです。
確かに、自分が子どものころは嫌いだった野菜も、大人になったらなんなく食べられる、というかいつの間にか好きになってたりしますよね。
その日が来ることを信じて、わが家でも食卓にはのせていますが、嫌がるものを無理に食べさせていません。
ただ初めてのもので食わず嫌い、という場合もあるので、とりあえずひと口だけ挑戦させて無理強いはしないことにしました。
この日は白ごはん、具だくさん豚汁、サーモンのホイル焼き、納豆、お漬物(割合は合っているかわかりませんが…)
余談ですが、ホイル焼きってフライパンもお皿も汚れないしかなりの時短メニュー。魚の下にたくさん野菜を敷いておくと一緒に蒸されて甘みも倍増。洗い物も少なくて済むのがなによりも利点です。
全国の幼稚園・保育園で広がる「ノー・おかず・デー」って?
また幕内さんは全国の幼稚園や保育園で「ノー・おかず・デー」を推奨していらっしゃって、その活動は現在全国で約300か所に拡大中。
わが子もその考え方を取り入れている園に通っています。そこが幕内式との出会いでもあったのです。
週2回は塩むすびのみ!
お弁当にまっしろな俵型の塩むすびが3つ4つ入っていて。ふりかけもありません。
普通なら「ちょっとかわいそう?」なビジュアルですが、これでいいんです!あとは具だくさんのお味噌汁を幼稚園が手作りで用意してくれます。これは本当に助かります!
クラスのみんなが一緒ならかわいそうなんて事もナシ。塩むすびとあつあつの具だくさんお味噌汁がこれまた本当に美味しいんです。
この2日間があるおかげで、通常のお弁当の日もおかずは少なめ・メインはおにぎり、というスタイルが多くなりました。
子どももいつも完食してきます。もちろんデコ弁・キャラ弁などはありえません。
幕内式だけでなくても今は食に対する考え方や情報が蔓延しています。
ネットで検索してもそれぞれ賛否両論あるし、一体何を信じたらいいのかわからなくなりますよね。自分だけでなく家族の健康のこととなると余計に考えてしまいます。
氾濫する情報ばかりに左右されたり、その時々のブームに乗っているだけでは正直なかなか続きません。また、毎日のことなのでそのことが経済的・精神的に負担になってしまっては本末転倒。
でも実際にこの粗食スタイルを取り入れてみて、とにかく迷いがなくなりました。吹っ切れた感じでしょうか。
あと何よりも私たち日本人にとって一番身近な白ごはんベースの和食なので無理なく続けられるんだと思います。
そして子どもが喜んで食べてくれているのが、なによりも一番嬉しいですね!
みなさんも粗食スタイル、はじめてみませんか?

飯田りえ
編集者/ライター