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2020.10.07

【子どもの反抗期】キレるは脳の構造が原因!?人間にとって反抗期が必要な理由<親の時代を振り返って考えてみた>



思春期に訪れる反抗期、程度の差はありますが、少なからず子どもから大人への成長過程には必要な時期、と言われています。今はまだ小さくて可愛い時期でも、いざ「うるせぇ、ババァ!」と罵倒されたら…!自分がしっかりとわが子を受け止められるか、どうか。少しずつ心づもりしておかないと、と日々考えておりました。

そんな時にふと思い出したのが、自分の反抗期。自分も体験しているのだから、何か見えてくるかも? 十年以上前の記憶を手繰り寄せつつ、主人や周りの大人たちにも反抗期についても聞いてみたり…(意外と覚えていない人も多いですね)。程度の差はあるものの、何かしら誰もが通ってきた道。そして今度は「自分が反抗される側になる」とことに、身構えている感じもありました。というのも、今の子どもたちを取り巻く環境が、明らかに自分たちの頃と違ってきているのでどう表れるのか…と言う一抹の不安。

そこで2017年6月に放送され、私がずっと「いつか来る日のために…」と録画保存しておいた、NHKスペシャル「ニッポンの家族が非常事態 わが子がキレる本当のワケ
と言う、反抗期を科学的な視点から検証する番組を見直しました。すると目から鱗な話題ばかり…!

家族との距離を取りたかった中〜高時代

筆者の中での反抗期と思われる時期は、中学校に上がったぐらいから、高校生まではあったのではないでしょうか。主な反応としては…

・家族に対してとにかく無愛想
・干渉されるのがイヤ、知られたくない、極力話したくない
・すぐにイライラしていた、すぐにムカッとする、キレる

私の場合、暴力的になったり暴言を吐いたりはあまり記憶にありませんでしたが(たまに大げんかになった時はあったかもしれません)、とにかく家では不機嫌。素直になるのが恥ずかしかったこともあるかもしれません。家では最低限の会話しかせず、あとは自室にこもる日々。とにかく、家族との距離を常に保っていた感じがあります。理由は特にありませんでしたが、なぜか急に家族との距離を取りたくなってしまったのです。今、逆の立場になってみると、すごく悲しく思えてしまいますが…、あの時はそうせざるを得なかったのです。

私の親の反応はどうだったかと言うと、父は仕事で忙しくしていたので元々干渉していませんでしたし、母からは日々の小言や注意などはありましたが、基本的には見守っていてくれた気がします。(3姉妹の末っ子でしたので、もともと自由に育ちましたが)「どうせ何を言っても聞かないから、自分で責任を持って行動しなさい」。ただそれだけだったと思います。
親になった私に母がよく言うことは「あなたは本当に育てにくかったよ…!」と一言。ほおっておくしかなかったのでしょうか(苦笑)。姉たちもそれなりに反抗期もあり、それぞれ疎遠になっていた時期もありますが、今ではみんな自立してまた実家に仲良く集まる日々です。

子どもがキレるには、脳の構造上の理由があった!


そこでNHKスペシャルを見直したところ…これらの現象に対して、科学的な説明がなされていました。中でもすごく腑に落ちたことがありましたので、いくつかご紹介します。

「すぐキレる」とは言っても何かの原因があってのこと。それが思春期の脳の成長過程においては、とても過敏になっているのです。ちょっとした親の態度、ちょっとした一言ですぐにキレてしまうのは、脳の構造上仕方のない事なのですね。「感受性が豊か」と言うのは脳のシナプスの作用だったのですね。喜怒哀楽が激しくなり、そこに特に負の感情に過敏ですから…親が普通にしているつもりでも怒って見えて、その結果無愛想にもなってしまっていたのでしょう。その一方で友たちと過ごす時間にはケタケタ大笑いしていた思い出しかありません。「箸が転がっても面白い」とはよく言ったもので、脳の成長の過程でとにかく感情が豊かになるのですね。

自分たちの時代と、現代の子どもたちの環境の違い


大人への成長過程においてイライラする、すぐキレやすくなる、と理由はよくわかりました。しかしこんなにも脳の成長が活発に行われている中で、自分が思春期だった頃とは世の中を取り巻く環境が全く違います。番組中はそこの見解もありました。

脳の機能的にも制御がかりにくい中で、時間の流れが早いSNSでのやり取り。これはトラブルが起きるのは当然ですね…。現代の子どもたちの抱える問題がここにあるのだと思います。

私たちの頃は今ほど情報も溢れていませんでしたし、人とつながる手段も、実際に対面していないところではあり得ませんでした。
全てが見えにくい状態になっているのが最大の不安要素ではあります。そこに介入していけるのは、親以外の大人が有効だそうなので、大人同士が良い人間関係、良いネットワーク、コミュニティを作ることが大切になってくるのだそう。友達の親と仲が良いとか、従兄弟や親以外の大人で、素直に話せる相手が必要ですね。

無謀で危険なことをしてしまうのにも原因が…

ここ数年、度を越した悪ふざけ動画が社会問題となっています。無謀なことをしやすいのはいつの時代にも多少なりともいましたが、それを動画として投稿してしまえる環境が、さらに事態を悪化させてしまっているのでしょう。どうしてそういった無謀な行動をしてしまうのでしょうか?これも科学的に理由があるそうなのです。
快感物質が出て、さらに感情を抑制する部分が未熟なのだから、無謀なことをしたくなってしまうのですね…。さらに現在は動画サイトやSNSでの承認欲求が加わり、どんどん過激になってしまっているのでしょう。もっと他のところで発散したり、その力を良い方向に発揮したりできれば良いのですが、そこが一歩間違うと人生そのものを狂わせてしまうことに。

思春期・反抗期は人類が生き延びるために必要だった?


そもそも思春期・反抗期があるのは人間だけだそうです。これも人類が生き延びるために得てきた進化の賜物なのだとか。
14歳〜20歳の間に記憶力を高めることで、生きる術を学んできた人類。先ほどの無謀なことを好んで、さらにブレーキかけない脳の性質を備えたということは、リスクを恐れずに、好奇心に基づいてチャレンジする力を備えたということ。これによってホモ・サピエンスが生き延びたのだから、思春期はまさに生き延びるための必要な時期だったのです。

大人になるために必要な時期で特殊な能力を備えている、というとも理解できました。これらを今の時代においてプラスととるかリスクととるか、それはもう子どもたち次第。この時期に自分の生きがいや目標や楽しさを見つけて没頭できるか、もしくは、そこに出会えず発散の仕方を誤って暴走してしまうか。そのためには、思春期を迎える前の段階で、備えられることがあると思いました。それは、反抗期が来るまでにしっかりと親子のコミュニケーションをとって信頼関係を作ること。そして、家族以外の大人とのコミュニティも形成しておくこと。子どもそのものの能力を最大限に伸ばしてやる環境を整えておくこと。あとは、その時がきたらしっかりと受け止めて、見守れるために、今からもその素地を作っておく必要がある、と改めて思いました。

※この記事は、2019年3月に公開されたものです。

飯田りえ

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