2016.03.14
文字の読み書き、小学1年生までにどこまでできていればOKなの?
もうすぐ親子共にワクワクする小学校入学!でも、「うちの子は読み書きができなくて心配」という方はいませんか。
入学までにひらがな・カタカナの読み書きができていないと、学校生活に支障が出るのでしょうか?子どもたちの習得がのんびりだった我が家の経験談をお伝えします。「焦らなくても大丈夫そうだな」と思っていただけたら嬉しいです。
「幼稚園は読み書きの勉強をする」というイメージが強いけれど…
一般的に、「幼稚園では読み書きの勉強をするけれど、保育園ではしない。入学時に幼稚園児と保育園児では差がつく」というイメージもあるようです。
これは本来の機能が、「幼稚園=小学校入学前の教育(管轄は文部科学省)」「保育園=家庭の事情で保育に欠ける子の保育(管轄は厚生労働省)」であることから、「幼稚園は教育的なこともやってくれる」と感じるようです。
しかしこれに関しては、幼稚園・保育園というくくりだけで考えることができず、園によって色々です。
我が家の5人の子どもたちのうち現在小中学生の4人は、私立幼稚園と公立認可保育園の卒園経験があります。どの子の園も、とにかく一日中のびのび遊んでいるような園で(それが気に入っている点でもありました)、いわゆる読み書きのお勉強のような時間はありませんでした。
その環境の中で周りのお友達を見ると、幼児期に読み書きができるようになる子、そうでない子がいました。
4歳前後でひらがなが読めたり自分の名前が書けた子もいましたが、親が熱心に教えたというより、子どもが自分で興味を持って自然に習得したようなケースだった印象があります。
まだ読み書きのできない我が子が、お友達からかわいらしいミミズ文字のお手紙をもらってくると、「ミミズ文字とはいえ読める。こんなに書けるんだ」と感心したものです。
では、我が家の子たちはどうだったかというと……。
我が家の子たち、ほとんどは「入学時にひらがなが読めた」だけでした
幼児期にひらがな・カタカナの読み書きを習得したのは第一子長男(現在中2)だけでした。
4歳ぐらいでひらがなに興味を持ち、100均のひらがな練習帳を欲しがったので買ったところ、1人で練習していたのを覚えています。2年保育の公立幼稚園に入る頃には読み書きを習得していました。
一方、第2子長女(現在小6)は、保育園の年長時点でひらがなが読めませんでした。
私ものんびり屋なのであまり気にしていませんでした。
ただ、振り返ると、子どもたちみんなが絵本好きなので、毎晩のように読み聞かせをしていました。文字に親しむきっかけにはなったかなと思っています。長女は小学生になる年の年明けにはひらがなが読めるようにはなっていましたが、書くまでには至っていませんでした。カタカナはまだ読めませんでした。
次男(現在小5)と三男(現在小2)も、ひらがな・カタカナの読み書きのペースは長女と似たような感じでした。
授業+復習で習得していく子どもたちの力
そんなわけで長女、次男、三男の場合は、ひらがなを書くことと、カタカナの読み書きについては、小学校に入学してからスタートしました。
「大丈夫かいな~」とちょっぴりだけ思いつつも、相変わらず親ものんびりで特にフォローもしていなかったという状況。しかし、学校でその日に習った文字の復習が宿題として出るので、学童クラブで取り組むうちにどんどん覚えていきました。子どもによっても個人差はありましたが、今まで書けなかった文字なのに数回練習するだけで覚えるケースも。
習った直後の練習の習慣づけが大切なのだなあと感じました。「小学校に入ってからの授業を待って大丈夫なんだな」と新鮮な気持ちになったものです。
習得しても最初は書くのが遅いので、連絡帳を記入するのに時間がかかるという面があります。
ただ、1年生の子の文字の習得に個人差が非常に大きいことは、先生も十分すぎるぐらい理解してくれています。
連絡帳への記入事項は先生が黒板に書いたものを写してくるのですが、ひらがなの短い単語や略語にし、書くことにあまり負担がかからないように配慮してくれていました。たまにその略語の意味がわからず、子どもに聞いても「あれ、なんだっけ?」なんていう笑えるやり取りがあったのも懐かしいものです。
早く習得したい意欲があればもちろん応援、でものんびりでも大丈夫
我が子たちの通う公立小学校では、1学期にひらがな、2学期にカタカナを習います。
そして、1年生で習う漢字に入っていきます。学校の先生方からよく聞いたのは、「早く覚えた場合、字自体を間違えていたり、筆順が正確でないこともある。一度クセがついてしまうと本人は正しいと思い込んでいるので、直すのに時間がかかることも」というお話でした。
幼児期は手の力がまだ十分でない面もあるので、小学校に上がってから正しい鉛筆の持ち方と筆順練習した方が結果的に早道になることもあるようです。
もちろん、お子さんが早くから興味を持って読み書き練習をし始めた場合は、ぜひそのやる気を応援してあげたいですね!
一度クセがつくと直しづらいというのは多少はあるかもしれませんが、2年生ぐらいまでひらがなの書き順も怪しかった子がいつの間にか正しい筆順で丁寧に書けるようになっていたケースも我が家にありました。
親が少し気にかけ、気づいたときに直してあげるだけでもずいぶん違うと思います。結局はその子その子のペースが大切だと思います。お子さんが文字を習得していく様子、一緒に楽しみながら、その時を味わいながら、見守ってあげてくださいね。
千葉美奈子
ライター