2017.03.28
「夫の収入で生活できるのに、なぜ働くの?」と聞かれたら・・・私が【仕事をする理由】
共働きが当たり前の時代となりつつあります。
とはいえ、「稼ぎ頭は夫。それが不十分な場合は妻がパートにでも出ればいい」という考え方がまだ根強いのではないでしょうか。だから夫の収入だけで生活が成り立つ場合、「どうしてわざわざ働くの?」と疑問に思われることも少なくありません。
もし聞かれたら、私は正直にこう答えます。
「自分の人生を楽しむため!」
周りからなんと言われようが、仕事をすることが自分と家族にとってベストとわかっているからです。
専業主婦時代に痛感した、ママ業・妻業への適性のなさ
私が仕事をする道を選んだのは、実際に専業主婦だったから。経験者だからこそよーくわかるんです。自分には向いていないということが!専業主婦の役目は、ほぼ100%夫や子どものために動くこと。私は、そこにやりがいや喜びをあまり見出せませんでした。
こんなことを言うと「主婦業を軽んじている」と批判する人もいますが、これは優劣ではなく向き不向きの問題。むしろ、適性が必要なほど難易度の高い仕事ということです。
ITに疎い人がSE職に就いたら、毎日がつらくて仕方がないはず。同じように、専業主婦となった私は日に日に暗くなっていきました。
そんなとき、仕事の面接を受けて気持ちが上向いたんです。なぜなら面接官が“私”に興味を持ってくれていたから。
「どんな分野が得意ですか?」「これまでの実績は?」などの普通の内容なのに、舞い上がるほど嬉しかった!
このときはじめて、周囲の関心事は「子どもは何カ月?」「旦那さんは出張?」など、家族に関することだけだったと気づきました。
過去のキャリアについて話しているうちに、仕事が好きだと再認識。復職することを決め、現在に至ります。
自分の物差しで他人を測る。そんな人の発言はスルーしよう
私にとって、ママ業・妻業とは役割です。
家にたとえるなら、土地が自分自身で建物が役割。
土台がしっかりしていないと総崩れになってしまうから、しっかり仕事をして確固たる基盤を築こうとしています。
よく「働いていると家のことがおろそかになるのでは?」と思われますが、私はむしろ逆です。
どんな生き方がベストかは、人それぞれ。
もしママ業・妻業が最大のやりがいや喜びであるのならば、それを土台として生きる道を選べばいい。
でも専業主婦の中には「働けるのにどうして家にいるの?」という声を不快に思っている人もいます。
結局、「なぜ働くのか(働かないのか)」なんて聞いてくる人は、相手の家庭に関心があるのではありません。
自分の価値観を押しつけようとしているだけです。
「仕事は生活の糧を得るための苦行。お金があるなら家事育児に専念すべきだ」とか、「共働きがこれからの夫婦のあるべき姿だ」とか。
そんな人たちに心を惑わされるのは時間の無駄です。
外野に何と言われようが、自分や家族で決めたことを貫き通す。
この周囲に流されない姿勢が、多様な価値観があふれる現代社会には必要ではないでしょうか。
平田けいこ
ライター