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2015.07.05

専業主婦からフルタイム勤務へ 私が働くことを選んだ理由


ワーママのみなさんにとって、愛するわが子が1日の大半を過ごす保育園。

筆者もその存在にいつも助けられ仕事が続けられているわけですが、そんなワーママたちの強い見方ともいえる保育士さんたちもまた、家に変えれば誰かのママであり、私たちと同じ働くワーママなのです。

そこで今回は5歳のお子さんを持つ保育士歴15年の潤子さん働くことを選んだ理由や働くことの意味などを中心にお話を伺いました!

保育園児時代からの夢を叶えて保育士に!

ハツラツと

表情からも日々の充実が感じとれます

都内に住む潤子さん(34歳)は、下町育ちのちゃきちゃきの江戸っ子タイプ。筆者も息子が幼い頃からママ友として、保育士として何度もお世話になっている、頼れる存在です!

 

「もともと子どもが好きだったのはもちろん、保育園のときの担任の先生が優しくて大好きで、私もそんな先生になりたくて、その頃から『将来は保育園の先生になる!』って決めていたんです。短大では保育園と幼稚園の資格をどちらも取りましたが、自分が保育園育ちでその楽しさを知っていたので、幼稚園の先生になろうとは思いませんでした。それくらい、とにかく保育園が大好きなんです(笑)」

 

その言葉のとおり、保育園のイベントなどで見る彼女はいつも笑顔で、在園児以外の子どもや保護者にもひとりひとりに声をかけてくれ、本当に子どもとこの仕事を大切にしているのが伝わってきます

しかし、そんな彼女が保育士の仕事を出産を機に一度は辞めてしまったのです。

「もともと結婚しても仕事を辞める気はまったくありませんでした。でも、短大を出てから同じところで10年働いていて、子どもの保育の仕方について、現場のトップと意見が合わないことが多くなって……私ははっきり意見するほうなので、改善してほしいところをさんざん伝えましたが変わりませんでした。ちょうどその頃結婚して妊娠もしたので、一度退職して、しばらくは自分の子育てに専念することにしたんです」

ママから「先生」に復活!

 

あああ

一度、離れたことで保育士という仕事が好きな自分を改めて確認

専業主婦となって子育てをしていた潤子さんでしたが、もともと大勢の子どもを保育園でみていたせいか、息子さんが1歳半になると1対1の家庭保育には限界を感じ始めることに。

「私自身がそろそろ、ちょっと離れてもいいかなって思い始めたんです(笑)。それにやっぱり保育園のよさを知っているので行ってほしいなという思いもありました。保育園は集団生活を送る場所なので、大勢で過ごせば我慢することや、他人に優しくすることなどを自然と学ぶことができます。それは家庭保育ではなかなか教えてあげられない部分ですから」

そんなときにちょうど転機となる出来事が起きたそうです。

「きっかけは昔の園の仲間から新しい保育園で人手を探しているといわれて、始めの頃は息子を一時保育に預けて週1くらいで手伝いに行っていました。息子も私もいい気分転換になりましたね。そこでやっぱりこの仕事が好きだということも実感して、次の4月から息子を1歳児クラスに預けてフルタイムで復帰しました」

 

こうして潤子さんはワーママとして再スタートをきったのでした。

自身も働くママだからこそわかること

あああ

保育士さんの仕事は体力も必要な大変な仕事

復帰して最初の1年は文字通り目の回るような日々だったと振り返ります。

「息子を自宅近くの保育園に預け、自分は電車で別の保育園へと通いました。年度末などの忙しいときは、土曜も出勤して新学期の準備に追われるので、そんなときは実家の父と母が家業をしながら息子を見てくれて本当に助かっています」

幼い子どもたちの命を預かるという重大な責任と、日々こなさなくてはならない業務、保育士は心身ともにハードな仕事だということは容易に想像がつきます。

「大変だけど、やめたいと思ったことは一度もないですよ。夫も家で主婦だけをしているより外に出ているほうがいいという考えで、私もそんな人でなかったら一緒にいられなかったと思います。それは自分が専業主婦だったとき、社会とつながっていたいとすごく思ったから。仕事ではアクティブで、そうは見えないとみんなから言われるんですが、実は私はプライベートでは人見知りで、公園や児童館でも自分から声もかけられないタイプなんです(笑)。それで結局限られた人としか話さないし交流もできなくて。だから、毎日大変でも、子どもたちの成長を見られるこの仕事をずっと続けていきたいと思います」

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最後に、「ママになって、仕事上での変化はありましたか?」という質問に、潤子さんはこう答えてくれました。

「私自身もママになった分、よりママたちの気持ちがよくわかるようになったので、今は新米ママたちの相談に乗ったり、たまに講演でお話ししたりすることもあります。そういうときにはいつも「頑張り過ぎないで、いいさじ加減で」ということを伝えています。これは私も息子が小さい頃、うまくいかなくて悩んでいたときに読んだ本に書いてあった言葉で、その言葉ですごく楽になったんですよね。
ママたちが安心して子どもを預けて働けるように、子どもたちだけでなく、ママのフォローをしていくのも保育士の仕事だと思っています!」

 

たった一言で楽になる。そんな言葉をBRAVAでは言薬(ことやく)と呼んでいます。「言薬」を紹介している連載も合わせて読んでみてください!

松尾里美

松尾里美

雑食ライターです。7歳&3歳&1歳の子持ち。


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