2022.07.01
15年間二人目不妊!今だからわかる不妊をこじらせた本当の理由とは?<体験談>
1人目の子どもを授かってしばらくして、
「ひとり目も3歳になったし、そろそろ次の子が欲しいのに、なかなかできないんだけど・・・」
最初はちょっとした不安だったのに、そこから思った以上に辛い思いをするママは決して少なくありません。ふたりめ妊娠したママ友が「まだ間に合うよ~、妊娠したら同級生になれるじゃん!頑張ってよ」なんて冗談めかして言ったり、「兄弟っていいよね」と3人の子持ちママの言葉にイラっとしたり、(だけど、できないんだよ・・・)と胸の内でつぶやきたくなる事もあるでしょう。
私は1人目から15年間、ずっと不妊でした。15年目にして、ようやく下の子を授かったのです。その私の経験から、2人目不妊については語りたいことは山のようにあるのですが、今回はまず「2人目不妊かも???」と小さな不安を抱きはじめたママに向けて、基本の基本とも言えるお話をしたいと思います。
「2人目不妊」っていつから?
そもそも二人目不妊とは、いつからを指すのでしょうか。
不妊について2015年に日本産科婦人科学会では
「一定期間、通常の性交を継続的に行っているにもかかわらず、妊娠の成立をみない場合を不妊とする。一定期間とは1年というのが一般的である」
と定義しています。
半年程度なら「まぁ、そうは言ってもそのうち」と思いますが、やがて1年も過ぎると「なんで?」とふいに不安と疑問が生まれてきます。
2人目不妊はいつから?の答えは曖昧なのですが、ひとつハッキリ言えるのは、「自分の年齢を考え、早く対応を考える」べきです。
妊娠する確率としては、実は20代後半から30代前半まではそう大きく差はありません。しかし、35歳から40歳となると、自然妊娠の確率は20%を切ります(1周期での数字です)。個人差があるのは当然ですが、女性の年齢が上がると「卵子の数が急激に少なくなる」のは証明されています。
もっと言えば、40歳をすぎたら、自然妊娠の確率は5%です。さらに残念なことですが、40代は流産の可能性も非常に高くなります。子どもを授かるという点だけでみれば例え確率だけの問題としても、やはり「若い方が妊娠しやすい」のです。
ですから、2人目不妊っていつから? の答えよりも、「もうひとり、子どもが欲しい」と思った時、現実的には女性の年齢を考慮せざるを得ないと言えます。もっとも、私は20代前半に1人目を妊娠し、いわゆる「妊娠しやすい」年齢であったにも関わらず、15年も次の子に恵まれなかったのですから、不妊とは個人差が大きいとも言えますね。
とりあえず検査を受けよう!でも「不妊検査って何をやるの?」
ともかく女性の年齢が「2人目不妊」では大きなポイントだとは思います。
最近は晩婚化ですし、特にフルタイムのワーママは比較的、30代前半くらいで第一子の出産が多いですね。すると、そこから意図的に間をあけると年齢は30代後半にさしかかるでしょう。「2人目が出来づらい」状況になるのは、とても多いと言えます。
二人目不妊かどうか、アレコレ悩むよりも病院で検査を受けてみるのが大前提です。不妊検査は、色々とあるのですが主な項目では
⁃ 超音波検査(子宮や卵巣の状態を確認)
⁃ 血液検査
⁃ ホルモン検査(排卵に関する検査)
⁃ 子宮卵管造影検査
⁃ ヒューナー(フーナー)テスト(精子の運動をチェック)
⁃ クラミジア抗原検査
などが基本です。検査は夫である男性もするべきで精液検査も含まれます。
気になる費用ですが、一般的な不妊の検査は保険が適用しますので、どれも1,000円~5,000円前後です。ただし、病院によっても違いますし、不妊治療は独自の検査などもあるので、事前に病院に概要とおおまかな費用を聞いておきましょう。
二人目不妊治療の前に夫婦で考えたいこと
私は検査については、夫に特に言わずに受けました。治療をするかどうかは二人の問題だけど、自分の体の状況を知りたいと思ったからです。
でも、これは失敗談ですね。経験から言うと、この時点で夫婦で話し合っていたほうがよかったかな、と思っています。彼としてはそんな大事な事を話してもくれなかった失望感もあったでしょうし、私とは全く違う意見を持っていたことから「わざと話さなかったのかな」という不快感もあったかもしれません。
さらに、ふたりめ不妊の難しいところは、周囲は
「一人っ子じゃ可哀想」
と言いながら、
「とりあえず、ひとり子どもがいるんだからいいじゃない」
といった雰囲気でもあったりする点です。
でも大切なのは、周囲の雑音ではなく「夫婦でどう考えるか」です。
私はどうしても2人目が欲しいのに夫が理解してくれない、あるいは逆に「私は自分のキャリアもとても大切だし、子どもはひとりでいいと思っている」のに、夫は「大家族が夢」なんていうケースもよくあります。
ふたりの意見の違いや、お互いの気持ちがすれ違い、それがストレスになって余計に妊娠しづらくなるといった面もないわけではありません。
夫婦で同じ方向を向き、同じ考えを持っていないと不妊治療は続きません。それは経済的な理由も含まれます。本格的な不妊治療はかなり高額にもなりますし、また身体的にも精神的にも苦痛を伴う場合があります。
「私は子どもが欲しい、あなたは」
と詰問状態では会話が進みません。私もよく、夫にそんな風に詰め寄っていましたが・・・。
不妊治療に関しては、リアルに話し合うべきことが山のように出てくるのです。でも最初の時点では、治療という話ではなく「2人目が欲しい」その理由について、夫婦でしっかりと話し合った方がいいと思います。
「話せなかった本音」が2人目不妊をこじらせた本当の理由
私の場合、検査に特に問題がなく、そうなると残りは夫の受診なのですが、この話はなかなかうまく言い出せませんでした。「触れると痛い話題」を私は自然と避けてしまい、余計にこじらせた部分もありました。
今思うと、二人目が欲しいと焦っていたり、仕事との関係で「今がベストのタイミングなのに」と思ったり、夫があまり真剣に考えていない様子にモヤモヤしたり、特に上の子が小学校低学年くらいまでは、
ひとりで勝手に悩みもだえていた
感じですね。このくらいまでは周囲が次々と下の子を出産するので、違った意味での焦りを感じていたのだと思います。もっと夫に話すべきでした。でもそれが一番難しいのが「2人目不妊」でもある・・・。
二人目不妊という言葉が浮かんだら、私としては、
・夫婦でよく話し合う
・なるべく早く検査を受ける
この2つをお勧めします。検査を受けて、治療を受けるかどうかは又、別の問題です。「なぜ出来ないのか」と悶々と悩む前に、医学的な理由があるのか調べるのはとても大事な事です。
そして妊娠にはタイムリミットがあるという前提で、夫婦で話し合うのが大切です。
結局、私は長男と次男の間は15年もあきました。様々な事があり、「もういいか」と完全にあきらめた時に妊娠したのです。
よく言われるように「不妊治療をやめたら妊娠した」というのは都市伝説的ですが、なぜか本当にそういうパターンも多いのです。
今後は、2人目不妊の実際の治療法や、周囲の反応、セックスレスの問題、私が受けた長期間にわたる2人目不妊のストレス、気持ちの整理など、機会をみつけてお話出来たらと思います。
※この記事は2017年8月に公開されたものです。
大橋 礼
ライター
年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌!本とお酒があればよし。