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2022.06.30

モンテッソーリ教育を家庭で始めるには?子どもを観察して環境を整える



日本人の女性アナウンサーが、ニューヨークでモンテッソーリ教育の幼稚園の先生を始めたことが話題になりました。アナウンサーとして確固たる地位がありながら、教員免許の取得と幼稚園への就職を実行した行動力と大きな志に、筆者も感服しています。スゴイ!!
日本では、近所にモンテッソーリ教育の幼稚園や保育園がない地域が多いでしょう。しかし、少し意識を変えるだけで、家庭にモンテッソーリ教育のエッセンスを取り入れることができます。この記事では、家で子どもと過ごすときに、モンテッソーリ教育を取り入れるために意識したいことを紹介します。

モンテッソーリ教育とは


モンテッソーリ教育は、イタリア人女性で初めて医師になったマリア・モンテッソーリが確立した教育法です。モンテッソーリ教育には幼児教育だけでなく、小学校、中学校や高等学校もあります。モンテッソーリ教育を取り入れた高齢者の認知症ケアも、世界各地で広がっています。近年、日本でも小学校や高齢者施設が登場しました。
モンテッソーリ教育では、子どもの活動を「遊び」ではなく「お仕事」と呼びます。子どもは自己教育力で自らみつけた課題である「お仕事」に取り組み、モンテッソーリ教育の教師は子どものサポートに徹します。

モンテッソーリ教育は、「観察」から誕生した


日本のモンテッソーリ教育は「お受験対策」「早期教育」と思われがちですが、そもそもは障害児や貧困層への教育から始まりました。
モンテッソーリが知的障害児の教育に携わったときのことです。子どもたちは食後にパンくずを並べることがよくあり、それを見た多くの大人たちは汚らしい遊びだと感じていました。
しかし、モンテッソーリは知的障害児の様子を観察し、彼らが指先をつかう活動がしたくてパンくずを並べているのだと発見しました。パンくずを並べ終わった子どもたちが、とても満足げな表情をしていたからです。
モンテッソーリは障害児教育の研究を続け、さまざまな教育を実践しました。その結果、知的障害児たちは文字を書けるようになり、周囲を驚かせます。さらに、モンテッソーリは貧困層の就学前の子どもたちへの教育でも成果を上げました。

子どもの観察から誕生したモンテッソーリ教育は、教師を養成するトレーニングでも観察を重視しています。国際モンテッソーリ協会(AMI )による3歳~6歳クラスの教師養成コースでは、120 時間の教育実習とは別に、90 時間に及ぶ観察実習を行います。また、客観的な見方記録の方法など観察の手法を習得するために、動物園の動物の観察から始めるそうです。

子どもが自ら学び成長できるように、子どもを観察して環境を整える


前述のとおり、子どもは「自分のことは自分でできるようになろう」「自分の体を思いどおりに動かそう」などと、自己教育力で日々学び成長しています。
おうちで一緒に生活しているママやパパが「子どもがやりたいことは何か」「やりたいことをうまくできない原因は何か」を把握してサポートすれば、子どもは満足するまで挑戦できるでしょう。

子どもをサポートするためには、先入観を持たずに、客観的に子どもを観察します。子どものやりたいことやうまくできない原因を把握したら、子どもが思い存分挑戦できるように環境を整えましょう。モンテッソーリ教育の幼稚園や保育園でも、教師の大切な役割の一つが、子どもがお仕事に集中できるように環境を整えることです。
「教師のように、うまくできるかしら」と気後れする必要はありません。家族には「一緒に過ごす時間が長い」という大きな強みがあります。実践したママたちの体験談を紹介しましょう。

外出して帰宅したら、玄関の上がり框(かまち)に腰かけて自分で靴を脱ぎたい娘。でも、うまく脱げずに駄々をこねて困っていました。私が娘のくつを脱がそうとすると、猛烈に怒ります。。特に公園で遊び疲れたときには集中力が足りないのか、大変です。
娘の悪戦苦闘する様子を観察していたら、「うまく脱げない理由は、上がり框の段差が低いから?」とひらめきました。玄関の土間に娘が座りやすい高さの踏み台を椅子代わりに置くと、娘はスムーズに靴を脱げるようになりました。「困っている原因を見つけて、解決できるように環境を整えるってこれか!」と、感激です。(Uさん / 子ども・2歳女子)

児童館に行こうとすると、息子が途中の歩道の排水溝に小石を落としたがって前に進まず困っていました。排水溝を詰まらせてしまっても申し訳ないし。ある日、児童館のおもちゃで、ペットボトルのふたをつかったポットン落としに、息子が夢中になりました。息子の指の動きを見ていたら、「つまんで、落としたいんだ!」と感じ、似たものをフリマアプリで購入。息子はとても気に入って、ずっと遊んでいます。(Oさん / 子ども・2歳半男子)

「子どもがやりたいことは何か」「やりたいことをうまくできない原因は何か」という視点で保護者が環境を整えれば、子どもは自ら学び成長するでしょう。子どもを観察して環境を整えることは、モンテッソーリ教育のエッセンスを家庭に取り入れることにつながります。

子どもが自ら学び成長するための挑戦を、サポートしよう

モンテッソーリ教育の専門教育を受けた教師と専門知識で整えられた環境と教具がそろった施設は、日本ではまだ少ないのが現状です。わが子をそのような施設に通わせることがむずかしくても、少し意識するだけで、モンテッソーリ教育をおうちに取り入れることができます。
子ども自身が見つけた課題に思い存分挑戦できるようにサポートして、家庭でモンテッソーリ教育を始めてみませんか。

大沢有貴子

大沢有貴子

家庭学習サポート専門家、ライター

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