2017.12.07
「子供をもたない」という選択、その女性たちの理由とは?
みなさんの周りに、結婚はしているものの子どものいない夫婦はいませんか? 不妊治療中といったデリケートなことかもしれないし、なんとなくそこには触れづらいですよね。
実際に子どもは欲しいけれどできない、という夫婦がいる一方で、子どもをもたないという選択を自らしている夫婦もいるようです。そこにはどんな心理があるのでしょうか。
今回は、子どもをもたない選択をした筆者の知人の話をご紹介します。
子どもをもたない理由1
Aさんは子どもが大好き。子どもと遊んでいるAさんは本当に楽しそうで、はたから見ていても子ども好きなのが伝わってきます。しかしそのAさんは「子どもは産まない」と決めているそうで……。
「子どもは好きだけど、それ以上に自分たちがしたいことを優先させたい。私たち夫婦は旅行が好きなので、ディンクス(子どもを作らない共働きの夫婦)としてお金を貯めて世界各地いろんなところに行きたいんです。
子どもができるとそれができなくなるのは目に見えているので、自分たちのしたいことを抑えてまで子どもを作ろうとは思わないんです。」
こういった意見は、今増えているようです。自分の人生の優先順位を考えたときに、子どもをもたない。子どもを産むことが当たり前だった時代は、もう終わりを迎えているのかもしれません。
子どもをもたない理由2
Bさんが結婚したのは24歳のとき。お相手は20歳年上の44歳。
「子どもを作ったとして、子どもが成人する頃には夫は60歳を超えています。もうおじいちゃんですよね。それは子どもがかわいそうかなと思うので、夫婦2人で生きていこうと思いました。」
現代では晩婚化も進み、それなりの年齢で結婚する方も多いので珍しい話ではないと思うのですが、Bさんはそこにひっかかりを感じたようです。芸能人では50歳以上でパパになった人も話題にあがるのですが……。
子どもをもたない理由3
Cさんはとにかく「痛いのが嫌!」と出産自体に恐怖を感じているよう。
「陣痛の痛さってすごいんでしょう? とても自分には耐えられません。そこまでして子どもが欲しいと思えないし、夫も特に子どもを望んでいない。
それに子育てっていう責任あることを担うのも苦痛に感じます。」
Cさんは精神疾患を患った経験があり、育児自体にも不安があるようです。Cさんは海外で子どもたちに絵を教えているのですが、そこで子どもたちの不遇な環境を目の当たりにしているからこそ、さらに育児の重大さを感じているのかもしれません。
価値観を理解して交流を
子どもをいない選択をした女性たちには、さまざまな理由があります。
子どもをもつ立場からは「老後に寂しくなりそう」、「産んでみると気持ちも変わるのに」、「年齢的に産めなくなってから後悔しないといいけど」などといった意見も聞こえてきそうですが、彼女たちはそのように思われるのを快く思っていないようです。
人の価値観はそれぞれですし、人生もいろんな形があっていいと思います。“子どもがいない=かわいそう”という図式も、思う側のエゴでしょう。むしろ、そこに気を遣う方が失礼にあたるかもしれません。
それぞれの人生を尊重して付き合っていければ素敵ですね。
沖田かへ
ライター
2級建築士、照明コンサルタント、FP、心理カウンセラー資格など所持。2人目出産後、大好きな子どもたちと少しでも長く時間を過ごせるよう、フルタイム勤務からライターに転身。夏はキャンプ、冬はスキーと、家族でアウトドアなライフスタイルを送る。