仕事、妊娠、出産、子育て、夫婦関係…働くママを応援| BRAVA(ブラーバ)

2022.08.18

小学生のスポーツ少年団(スポーツ教室)は意外と大変!?参加前に知りたい3つの心構え


b36ae0f01a57728459f6c67ef75eeac7_s
保育園・幼稚園くらいまでは「体を動かす習い事」だったのが、小学校に入るともう少し本格的に「スポーツをやりたい!」という子も出てきます。

そこでスポーツ少年団(通称スポ少・ミニバスケやバレー、野球やサッカーなど。地域・学校単位でのチームが多い)やクラブチーム、専門的なスポーツ教室に子どもを参加させる人も。個人競技では、才能や成績が認められて、育成選抜やさらに上のレベルのスクールを紹介されることもあります。

さて、そうなるとこれまでの「習い事」とは様子が違ってきます。今回はスポーツチームや競技スクールへの参加を考えているママ・パパたちに、実際はどんな感じなのか、「先輩ママたちの体験談」「参加する時の心構え」を紹介します。

スポ少・サッカー・野球・バスケ「大変です!」

c5b3894e6ec7b016138c9526017007f1_s

「温度差から生まれる軋轢が面倒くさい!」
一番感じるのは、親もコーチも監督も、それぞれに温度差があること。例えばある子はお父さんもコーチの助っ人として毎回参加していて、送迎にくる父親に話しかけて「お子さんが頑張ってるんだから一緒にやりましょう!」みたいに言い、スルーしていると「子供が夢中になっていることに共に参加しようとしない父親の子供はダメだ」と言い出す。コーチもそれぞれで「近所の子ども達がバスケを通じて仲良くなってくれれば」という人もいる。両方から様々にお誘いをかけられたり、悪口を吹き込まれたり、面倒くさいこと、この上ない!(Kさん/子ども・7歳・ミニバス)

「できる子・できない子の親たちが反発しあうのがイヤ!」
スポーツだから、当然、とても上手な子とそうでもない子がいます。私が嫌だったのは、例えば試合で誰かがわかりやすい失敗をすると、うまい子の親は「あー、だからあの子出すとヤバいのに」みたいに聞こえよがしに言うし、そうでない子の親は「プロ野球じゃあるまいし」と反発する。それが嫌で、親同士で群れず、子どもの応援だけに集中していたら、今度は私が「チームスポーツなんだから親ももっと連帯感持って欲しいのに、ああいう人いると雰囲気悪くなるよね」って・・・。何しても、何かしらの標的になるのがスポ少の「あるある」だと思う(Rさん/子ども10歳・野球)

「とにかく親の出番が多すぎる」
まず第一に父母の出番が多い。当番だけでなく、ジャグやコーチ向け飲み物係、会計から当番作成、激励会開催やら子ども向けレク(チームでBBQとかやる)、とにかくいろいろあって、大変です。しかも練習は夕方6時スタートもあり、私か夫のどちらかが送迎と当番、もうひとりが下の子の面倒をみるしかないのですが、これが週3日、しかも土日も試合で埋まり、その予定も不定期な上にけっこう直前になって知らされる。心も体も休まる暇がありません(涙)(Hさん/子ども・9歳・バレーボール)

「その飲み会、必要なの!?」
何かと言えば「打上げ」「お疲れ様会」という名目の飲み会があること。参加しないと次の予定を教えてもらえなかったり、グループLINEから外されたり、子供のポジションについての説明が聞けなかったりするから、みんな無理しても行き、監督にビール注ぎ、父母会の幹部軍団にご挨拶する。バカバカしいと思いつつ、サッカー自体は子どもが一生懸命やっているので、少しでも不利なことがないようにと思いペコペコしてる自分自身にもウンザリ。飲み会出ないと「不利になる」って絶対ヘンだけど、現実にそうだから、出るしかないんです!!!(Nさん/子ども6歳・サッカー)

「観覧席は悪口の巣窟」
スイミングスクールの育成に入りました。そうなるとほぼ毎日練習です。夕方の練習前用にお弁当を用意し、終わるのは8時は過ぎるので必ず私か夫のどちらかが送迎。水泳はタイムが結果で出るので選手に選ばれることでのトラブルは少ない方かと思いますが、それでもやっぱり「あの人はいろいろとコーチに媚び売ってる」だの「あの子、実は別のスクールで個人の特訓受けてるんだって。そりゃお金かけたら早くもなるよね」とか、どーでもいいような些細な悪口の応酬で、プールサイドの観覧席にいる時間で疲れが倍増(Iさん/子ども11歳・スイミング)

「やめたくなっても、やめられないんです」
子どももだんだんとやる気をなくしている今、うちはやめさせたいなぁと思ってます。ただ、子どもが「今やめると、チームの子たちからハブにされる」と気にしていて、こうなるとチームスポーツの良さがネックになる面もある。安易に入れないで、ちゃんとよく考えて、親がどれだけ協力できるか、協力しないといけないところなのか、子どもは興味半分とか友だちに誘われたから程度か、それとも本気でそのスポーツをやりたいのか、色々としっかり家族で話し合いをしてから決めたほうがいいです(Nさん/子ども10歳・サッカー)

それでもやらせてよかった!

074c7a75e6b97ab19bd399ec80baad6e_s

「子ども同士の友情が強く育つ」
正直、大変です。お母さん同士のトラブルもやっぱり大なり小なりありますし。でも子ども達の結束力は固く、チームメイトとしてすごく仲良しです。学校やクラスが違っても友情を育てているみたいで、学校で嫌なことがあっても相談できるんだ、と娘が言っていました。また学年が違う友だちも出来、色々な刺激も受けているのもいいことだと思っています。アレコレ大変なのは承知の上、夫とも「本人が頑張っていることだから応援するしかないね」と全面的に協力体制です。(Kさん/子ども9歳/バスケットボール)

「チームスポーツの醍醐味は感動の嵐」
うちは小学校のスポ少をやりつつ、そこの監督に紹介されたクラブチームでもサッカーをやっています。ほぼ毎日サッカー漬け。今年から下の子もミニサッカークラスに所属したので、練習場も違うから、もう土曜日なんてあっち行ったり、こっちはパパに、とかその采配だけで大騒ぎ。でも、公式試合での勝利にママ友全員で抱き合ったり、バンザイしたり、そういう意味での「連帯感」はスゴイです。子どもも試合に負けて悔し涙を流したり、仲間のナイスプレーに飛び上がって喜んだり、スポーツならではの経験も大きなことだなと感じます。どこにでも問題を起こす親御さんはいるようですが、それを差し引いても、あの親子で感じる達成感、充実感はスポーツを一緒にやってるんだ、頑張ってるんだって気持ちが大きいし、本当に良い経験になっていると思います(Uさん/子ども5歳・9歳 サッカー)

スポ少・スポーツをやらせる前に「親が知っておきたい3つの心構え」

256555042d44e0e7d3bcc3728843aad2_s
(1)のめり込みすぎない冷静さも必要
スポーツ系の習い事を始めて、それなりにお子さんが活躍しはじめると俄然、親としても力が入ります。でも自分の子が下手で選手に選ばれない場合もあれば、その逆もあり、常に両方の立場で冷静に他の子ども達も見られるようにしていないと、神経が休まりません。一番いいのは「みんな仲間だから」と大きな気持ちで受け止めること。これができずに「なぜ、ウチの子は選ばれないの?」「このポジションだったはずなのに」と不満を募らせるような考え方だと親のストレスは増すいっぽう。あくまで子どもの本分は「小学校生活」にあり、スポーツは放課後、子どもがやりたくて頑張っていること、と冷静に考える姿勢が必要かも。

(2)親の参加は必須と覚悟して
もちろん競技にもよりますが、いずれにしても親がある程度は協力するのがスポーツ少年団、あるいはスポーツ系クラブの常識。共働き夫婦としてはキツイところですが、平日の夜や土日も練習となれば、どうしてもパパの協力は必要です。当番や係もあり「PTAより大変」という声があるのも事実。ただし、何より子どもがやりたいといったスポーツを頑張っているという大前提があるのですから、そこは「わが子と、その仲間たちをサポートし応援しよう」という姿勢が重要です。特に地域のスポーツ少年団は監督やコーチもボランティアだったり、親だったりが多いわけで、どうしても運営には保護者の協力が必要になります。

(3)人それぞれ「温度差」がある中に巻き込まれない
体験談にもあったように、親同士でもコーチの中でも「温度差」が実際にあります。例えば、当番ひとつをとっても、自分の番でなくても熱心に通い、子ども達の面倒を見る人もいます。本人が好きでやっているならいいのですが、それが当たり前になって、一部の熱心な親主導になってくると、どこのチームやスポーツ団体でも「そこまでしなくても」という人たちとの軋轢が生まれます。こうしたトラブルがない比較的「ゆるい」ところを選ぶか、あるいは親同士の派閥やトラブルには巻き込まれない立ち位置を確保する気力が必要ですね。

様々なトラブルを耳にすると「PTAと似たような問題だよなぁ」と思ったりもしますが、大きな違いがあります。それは「わが子がやりたい、一生懸命頑張っている」という点です。

いろいろと問題があり、地域や団体によってはメンバーが集まらなくなってきたという声もあります。いっぽうでお金はかかるが親の出番はいっさいなし、という習い事をさらに強化したスポーツチームを選ぶ親も増えているようです。どちらも一長一短があるので、とにかく、まず子どもを入れる前に体験や見学をして、監督やコーチの印象、保護者の雰囲気、どういう練習をしているか、親の関わり具合がどれぐらいかは見極めておくことです。何より、子どもの意欲を尊重しつつ、「入ってすぐやめる」ことがないように即決せずに、子どもを含めた家族でよく話し合うのが大切です。

※この記事は2018年10月に公開されたものです。

大橋 礼

大橋 礼

年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌!本とお酒があればよし。


, , ,