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2019.07.04

夫婦のセックスレスの原因を徹底解明!まだ気付けていない本当の理由とは?<女性編>



どうしても夫とセックスしたいと思えない…昔と違ってセックスに積極的になれない…このように夫がセックスを求めてくるけれど、それにどうしても答えられない方もいれば最近夫がめっきり誘ってくれない…私女性として見られていないのかな…と夫がセックスを求めてくれず悩んでいる方もいらっしゃいます。

日本家族計画学会の調査によると、16歳~49歳までの婚姻関係にある男女のセックスレスの割合はなんと「47.4%」(2016年調べ)。夫婦の約半分がセックスレスという驚くべき結果でした。しかし2000年は男女とも約20%と現在の割合を大きく下回っていたのです。
※セックスレスとは特別な事情がないにもかかわらず1か月以上キスやふれあいなどを含むセクシャルコンタクトが全くない状態を指します。(日本性科学学会定義)

なぜここまでセックスレスの割合が上昇しているのでしょうか…
夫婦間の気持ちのずれはどんどん溝を深くしていきます。妻に気づいてほしい!夫婦がセックスレスに陥っている原因を解明していきたいと思います。

妻の力が強くなって、セックスしたくないと言えるようになってしまった


江戸時代の武家社会からはじまり、「女性は夫についていくもの」という文化が日本を支配してきましたが、とうとうそういうわけにもいかなくなっています。女性が経済的に権力を持ち始めているのです。

夫婦内でのパワーバランスは変わってきています。女性は男性に従順ではなくなってきたため、セックスしたくないときに断ることができるようになりました。これは大きな進歩です。セックスはやはりお互いがしたいと思っていることが大切ですから。

しかし日本にはもうひとつ、女性がセックスについて語るのははしたないと思われる文化があります。そのため「断る勇気は生まれたが誘う勇気はない」という状況に陥っているのです。これがセックスレスのひとつの原因です。

妻がセックスを断ることが多い大きなライフイベントのひとつに「妊娠と出産」があります。

序文で紹介した日本家族計画学会の調査では、セックスレスの理由として「出産後なんとなく…」が12~20%あがっていました。

女性が妊娠や出産を経て母親として成長していくなかで、どうしてもホルモンの変化からセックスに目を向けられないときがあります。そうして夫からの誘いをなんとなく断ったり、やりたくない雰囲気を夫が察したりして夫婦がセックスから遠のいていく。

妻の調子がだいぶ戻ってきて夫にセックスのことを持ち出そうとしますが、そのころには夫は妻とのセックスを諦めています。妻からも誘えず、夫からも誘ってもらえず、いつのまにかセックスレスになっていたということがあるのです。

そのため「妊娠・出産」をどうやってうまく乗り越えるかが、とっても重要になってきます。「私はもう大丈夫、ちょっと初心を取り戻してセックスしない?」と言える勇気を持てるようになる必要があるのではないでしょうか。

セックスは義務感と感じている妻たち

女性はよく「ふり」をします。気持ちいいふり、いったふり、楽しいふり。セックスの満足度調査では、満足していない男性が約1割だったのに対して女性は3割もいることが分かりました。(日本性科学学会セクシュアリティ研究会調べ)

女性がしがちな「ふり」は相手が気持ちよくなればそれでいい!と主体的にセックスを楽しむ気持ちを阻害し、セックスに対して義務感を生み出します。

そもそも男性の多くは挿入・射精がメインのセックスをしてきます。でも女性が求めるのは挿入だけではない!女性が求めるセックスを男性が実現できていないことが、セックスレスの大きな原因になっているでしょう。

女性はもっと前戯で日頃の疲れが吹っ飛ぶくらい最高な言葉をかけられながら、興奮してセックスモードに入っていかなくては、セックスを楽しいなんて感じません。冷静な自分をできるだけ捨てる必要があるのです。

しかしそういう女性のことを理解できていないから男性は挿入していかせることに重きを置いてしまいます。男はなんでわかってくれないのか…

しかし!このすれ違い女性にも大きな問題があります。そもそも義務感をもってセックスをせざるを得なくなったのは女性が奥ゆかしさのあまりセックスに対して受動的になり、ただ「されるがままの状態」になってしまっていることが原因と思われます。

女性のセックスに対する受動性はけっこう深刻な状況をもたらしているのかもしれません。
セックスは女性も男性もどちらもが楽しむものです。2人のセックスがどうしたら楽しくなるのかを女性サイドからもっと積極的に考え、義務感を少しでもなくしていく必要がありそうですね。

夫が満たしてほしいものを満たしてくれない


女性はセックスに対して性欲が満たされることを求めているわけではなく、「自分が満たされる」ことを求めています。つまり自己承認欲求をセックスに求めているのです。

セックスカウンセラーの金子和子先生がセックスレスの夫婦からよく聞いている言葉は「女性として認められたい」「寂しい」「つまらない」などの言葉だそうです。女性として(自分)の価値を求めているのです。

夫とセックスレスになった女性は不倫に走ることがあります。夫婦ではそんな自分の気持ちを満たすことができず、結局外に求めてしまうんですね。

例えば夫がセックスのなかで「いつもきれいだよ」「変わらず美しいね」「世界でいちばんの奥さんだ」とか言いながらやさしくキスしてくれたら、きっとすっごく嬉しい気持ちになりますよね。

夫とのセックスでちょっとちがうな…と思うことがあればもしかしたら自分はセックスで自己承認欲求が満たされることを求めているんじゃないかと考えてみてください。そしてセックス中夫を褒めながら、自分も満たされるように誘導してみましょう。

普段と少し違うセックスができて、気持ちの変化に繋がるかもしれません。

女性が変えられるセックスへの偏った認識


セックスレスは別に悪いもの、ではありません。ただし夫婦の仲のずれが大きな溝にならないようにするべきですし、セックスがもたらす信頼性構築を享受して夫婦としていつまでも寄り添いあうことはとても大切なことです。

「セックスは男性が満たされるのが大事」「男性をいかせるのが女性の役割」「男性の欲求に応えなくてはいけない」こういった認識が女性のなかには少なからずあると思います。

男性が一生懸命やってくれているからなんとなく答えなくてはいけない、そういった考えがよぎるとセックスはとたんに客観的なものになり、没頭できなくなります。

セックスは信頼のある関係性の上に成り立つ行為ですし、お互いが満足して次への新たな一歩が生まれていくわけです。そのため女性が男性のアクションに積極的に答えたり、自分がより気持ちよくなるため、なるべく冷静にならずセックスに集中できるよう努力することがとても大切です。

例えば挿入されているときに膣内をしめたり、ゆるめたり、自分で腰の位置を上げたり下げたりして変えてみましょう。気持ちいい位置を見つけられるかもしれません。セックスで遊んでみるのです。

大事なのは「セックスは男性が満足するもの」ではなくて「自分が積極的にこの行為を楽しむ」ようにすることです。セックスに対する捉え方をまずは大きく変えていく必要がありませす。

少し気持ちがかわったらどうアクションを起こすか


この記事を読んでちょっとなにか夫にアクションを起こしてみようかしらと思った女性にぜひお伝えしたい、夫へのアプロ―チをお伝えしたいと思います。

セックスに至るには日ごろのコミュニケーションがかかせません。年をとっているのに今更恥ずかしくて無理!といっていてはなにも始まりませんよ。

夫の気持ちを振り向かせるために、自分自身の下がった気持ちを変えるために、ぜひ実践してほしいことがあります。それは「求愛の12段階」という行動です。

これは動物学者のデスモンド・モリスが提唱しているもので、各段階を通過することで自然と何かしらの行動に結びついていくと言われています。

日々全く目も合わせない、言葉を交わしてもひとこと、ふたことという状況のなかでセックスレスが解消されることは、まずありません。日々のコミュニケ―ションから見直し、触れ合いがうまれることで、セックスへのステップも近くなることでしょう。

まずは日々目線を合わせるようにしましょう。目を合わせて会話ができれば次は手と手を触れ合わせます。隣に座って会話をしているときなどをうまく使います。その後腕を肩や腰にあてたり、太ももにあてたりします。そうして流れに身を任せてキスができるとてもいいです。

相手に「どうした、いつもと違って変だな」と思われるかもしれませんが、懲りずにゆっくりと時間をかけ段階的にやるのがコツです。相手も行動の変化に慣れ、少しずつ状況が変わってくるかもしれません。

また触れ合いとしてマッサージをいれるのもいいでしょう。夫が疲れているようであれば「マッサージしてあげよっか」と言って背中を押してあげるだけでも十分大きな触れ合いとなります。

※求愛の12段階について詳細を知りたい方は下記の参考文献2)をご参照ください。

セックスレスをどうにかしようとするときに大切にすること

セックスにどうしても積極的になれなかったり、夫が求めてくれなかったり、状況は人によってさまざまです。ただ人生100年時代、夫となんとなく気持ちが離れていると感じ続けるのも悲しいことです。

もしかすると女性が価値観を変えることが大きな近道なのかもしれません。これを機会に自分はセックスに対してどんな感情・価値観を抱いているのかをみつめ、日常に少し変化をつけてみてはいかがでしょうか。

参考文献/
1)本家族計画協会 第8回男女の生活と意識に関する調査報告書 2016年~日本人の性意識・性行動

2) 中高年のための性生活の知恵 日本性科学学会セクシュアリティ研究会著 アチーブメント出版

宮本さよ

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