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2020.07.28

「小学校に行きたくない」子どもの学校嫌いを克服!ママたちが試した方法とは?<学年別>



朝から「学校に行きたくない」、「お腹痛い…」など言われてしまうと、親は焦って心痛めます。無理はさせたくないと思いつつ、小学校を休むことに抵抗がないとは言えません。それに、休ませるとそれが癖になってしまわないか、登校拒否につながってしまわないか、このままフェードアウトしてしまうのか…ついそんな不安が頭をよぎってしまうことも。
今回は、そんな学校嫌いな子どもの気持ちを動かして、「行きたくない」を克服したママたちのお話を、学年別に聞いてみました。

低学年の子への対応~たくさんの気分転換で、気持ちを上げる


1~2年生の低学年の子どもは、「行きたくない」理由がまだうまく説明できないし、「なんとなく行きたくない」という子もいます。小学校1年生はちょっと前まで園児だった小さな子ども。大きな環境の変化も影響してしまいます。プライベートを充実させたり、学校の先生と連携したり、まだまだ多くの手助けが必要な時期、ママたちはどんな対応をしたのでしょうか。

・休日に仲のいい子と思いっきり遊ばせる!
保育園の友達が誰もいない小学校に入学した息子。子どもは順応性が高いから大丈夫!と思っていたのですが、登校時も1人で、なかなか友達ができず…だんだん「今日は休みたいな~」「学校行かないで、○君と○ちゃん(保育園時代の仲良し)と遊びたい」と言ったりする日も出てきました。
そこで週末に保育園の仲良しだった子のママたちと約束して、公園や家などでたっぷり遊ばせました。「このまま園の友達としか遊ばなくなったらどうしよう」とも悩みましたが…でも、何回か皆でワイワイ遊びながら「小学校でこんなことしてるよ」「こういうこと勉強してるよ」という話をしているうちに、息子なりに「僕も学校生活楽しもう」と思えたみたいです。〔Tさん、子ども7歳〕

・音読が嫌で嫌で…
娘の小学校は、昼休みは「給食を食べ終わった後に1人ずつ先生の前で音読したら遊べる」という習慣があります(ひとクラス15人と、かなり少人数)。娘はそれがものすごく嫌だったらしく、ある日「今日は音読したくないから行かない」と言い出しました。どうやら、1年生の時は割とすらすら読めたのですが、2年生になって漢字も出てきて、噛んだり詰まってしまうのが恥ずかしくなってしまったようです。
何日か休ませたりもしましたが、思い切って担任の先生と相談。「○ちゃん(娘)を一番最後の順番にして、私の耳元でコソっと読む形にしてみましょう。○ちゃんだけ音読しないのも本人気が引けてしまうだろうし、1人1分もかからず終わるので、待ち時間が長くならないよう工夫します」と提案してくださいました。そういう形でやるようになってから大丈夫になったようで、だんだん「行きたくない」と言わなくなりました。〔Eさん、子ども8歳、3歳〕

中学年の子への対応~自分に自信をつける作戦


「苦手」なことが多かったり、自信がなくて友達と自分を比べてしまい、「学校が嫌い」「行きたくない」となってしまうという中学年の子も少なくないようです。
「得意なことを伸ばす」「好きなことを見つける」など自信をつける作戦はいかがでしょうか。

・泳ぎが下手でバカにされた…
3年生のプールの時間に、泳ぎ方をからかわれた娘。友達に悪意はないもののすっかり自信を失くし、「友達も学校もなんか嫌だ…」となってしまいした。朝も渋々登校し、プールも見学する日が続きました。
そこで、走るのが好きだったので、それを伸ばそうと思い「かけっこクラブ」という習い事を始めてみました。本人も見学時から気に入り、通ってから2か月足らずでかなり足が速くなって、少しずつ自分に自信がついたようです。プールでからかわれても、「私は陸の人間だからいいの」と(笑)3年生の運動会(10月)では、徒競走で断トツの1位、リレーはアンカーとして大活躍できました。それが大きな自信につながったようで、「泳ぎ」のことはケロッと忘れ、学校生活も楽しめるようになりました。5年生になった今年は、コロナでプールがないと喜んでいます…〔Tさん、子ども11歳、9歳〕

・友達と共通の趣味がなくてつまらない
「休み時間マジでつまんないから、学校もつまんない」「今日も1人で本読んでた」4年生の息子が、沈んだ顔でそう言ったときは焦りました。てっきり友達と楽しく遊んでいるのかと思ったのに。もちろん1人で過ごすこともあるのでしょうが、毎日となると本気で学校が嫌いになってしまうのでは…
そこで、たまに連絡を取る同じクラスのママに「今どんなことして遊んでるの?」と聞いてみました。どうやら「消しピン」なるものが流行っているそう。消しピンとは、いってみれば「机上で消しゴムを指ではじいて戦うゲーム」(ルールは色々あるようです)。
ダメもとで、ユニークな形や匂いのする消しゴムをいくつか買って、息子に持って行かせました。すると、友達が「おー!いいじゃんそれ!」と大盛り上がり、息子も一緒に消しピンにハマったようです。
今では、消しゴムを強そうな(?)形に削ったり、面白い消しゴムを探したりと、楽しそうです。よかったよかった…(涙)〔Oさん、子ども9歳〕

高学年の子どもへの対応~「行きたくない」理由としっかり向き合う


「なんで行きたくないの?」「甘えてないで、ちゃんと行きなさい」と言葉で責めてしまいそうになることも。でもそれをグッと飲み込んで、どうして学校が嫌いなのか、なにかきっかけがあったのか、その理由をしっかり聞いて、心がほぐれる言葉をかけ続けてあげたいですね。

・担任の先生と合わない!
5年生になってしばらくしてから、「先生マジ嫌だ。もう学校行きたくねえ」と言い出した息子。息子いわく、気分に波があって、ヒステリックに怒る先生(女性)なんだとか。加えて、女子に甘くて男子に厳しい、と。
もちろん息子の言い分だけなので話は半分に受け止めながらも、子どもと先生の関係が悪化するのはよくないと思い、ちゃんと向き合いました(向き合ったつもり…)。「世の中にはいろんな人がいて、先生だって人間なんだし、波もある。先生なりにいろいろ考えて頑張ってる。関わっているうちに、お互いいいところがわかって、しっくりいくようになるかもしれないよ。でも、本当に「これはおかしい」「つらい」という出来事があったら、我慢しないでちゃんと言ってね。」というようなことを伝えました。
友達とは「先生ウザイよな~」と言い合っているそうですが(苦笑)、なんとか折り合いをつけながら楽しくやっているようです。〔Yさん、子ども11歳、8歳〕

・保健室に頼ってもいいんだよ
ある日授業中に気分が悪くなり、教室でもどしてしまった娘。それが恥ずかしくて悔しかったようで、「クラスの皆が自分のこと汚いと思ってる」と思い込んでしまったようです。「もしまた気分が悪くなったらどうしよう」「学校に行きたくない」と…
数日学校を休んだ後、先生と相談して直接保健室に登校、3時間目で帰宅。翌日も保健室登校したところ、娘が登校したことを知った友達数人が保健室に迎えに来てくれたそうです。友達が「(吐いたことなんて)何とも思ってないよ、大丈夫だよ」と言ってくれ、3・4時間目だけ教室で授業を受け、給食は食べずに下校。そうしているうちに、徐々に普段の生活に戻れるようになりました。
私も、「無理しないで。休んだっていいし、保健室に頼ってもいいんだよ」と伝えました。娘も、「もし何かあっても頼れるところがあるから大丈夫」と自信がついたのかもしれません。〔Iさん、子ども12歳〕

小学生の子どもが「学校に行きたくない」という理由は、学年によって違っていきます。気持ちが成長するにつれ、複雑化していくことも。それに対する対応も変えていく必要があります。
親は子どもを案じつつ、将来や未来を重要視して「学校に行かせなきゃ!」と思ってしまいます。でも、子どもにとっては、今現在抱えている「学校に行きたくないほどの悩み」の方がよっぽど重要。
子どもが「学校に行きたくない」と伝えてくるのは、深刻な悩みを抱えている場合もあるし、「なんとなく」という場合もあります。でもそれは、親に言いたいことを言える環境であるからこそなんだと思います。「いいから行きなさい!」「それじゃダメな大人になっちゃうよ!」と突き放したりプレッシャーをかける言葉ではなく、子どもの気持ちに寄り添った言葉をかけ、耳を傾け、一緒に悩んであげることが大切なのではないでしょうか。

田崎美穂子

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