仕事、妊娠、出産、子育て、夫婦関係…働くママを応援| BRAVA(ブラーバ)

2021.07.14

学年別!読書感想文に最適な「本の選び方」とは?先輩ママたちに聞いてみた!



「この夏休み初めて読書感想文の宿題が出そう」という新1年生のママ、あるいは「中学年だとあまり幼稚な内容もダメかな…」「高学年はページ数も多い方がいいのかしら」という中学年・高学年のママ。今から読書感想文どうしよう…と悩み始めている方は多いと思います。
そう、読書感想文で頭を悩ますのはほとんどが親といっても過言ではありません。自ら図書館や本屋さんに足を運び、進んで取り組む子どもは意外と少ないものです。
今回は、低学年・中学年・高学年別に、どのような内容の本がいいのか、どのくらいのボリューム(ページ数)がベターなのか、など「本の選び方」について、ママたちの体験談を中心に紹介します。
読書感想文の書き方や手助け法については、こちら「夏休みの『読書感想文』簡単&上手に書ける方法!ドリルを使ってみよう」 「夏休みの「自由研究と読書感想文」2大宿題!ママたちが実際に行った親の手助け方法とは?」を参考にしてみてくださいね!

低学年:「園児の延長上」という気持ちで選ぶ


1、2年生はひらがなやカタカナ、2年生は1年生より少しだけ難しい漢字を覚え始める時期。文字だらけの本をスラスラ読み進めることはまだまだ難しい年齢です。絵本の読み聞かせは大好きだったのに、小学校に入ったとたん本離れ…という子どもは少なくありません。友達と遊ぶ、少し複雑なゲームができるようになるなど、本以外にも楽しいことがたくさん増えていくのも一因かもしれません。そんな低学年には、いわゆる「絵本」ではないけれど、内容はしっかりしている割に文字量が少なく、ページ数も100ページ前後、「まだ園児に毛が生えた程度」という気持ちで選ぶのがいいようです。

<1年生時の体験談>
・図書室の先生おススメの本
次男は年長あたりから、上の子と一緒にゲームにどっぷりハマってしまい、絵本にすら手が伸びていなかったので、読めるかどうか不安でした。学校の図書室の先生が夏休み前に「1年生におススメの本リスト」を配ってくれたんです。何となく子どもと一緒にリストを見ていたら、「これとこれ読みたい」と、自分から2冊ピックアップ。選んだのは『エルマーのぼうけん』(約120ページ)と『たんたのたんけん』(約70ページ)、さすが冒険・探検系のゲーム好き(笑)
ところどころに挿絵があり、文字もそれほど多くないので1人で読み進めていました。ゲームばかりだった息子が本を読む姿にちょっと感動しました。〔Tさん、子ども13歳、10歳〕

<2年生時の体験談>
・1年生の倍のページにチャレンジ
本は嫌いな方ではないのですが、なかなか「絵本」から抜け出せなかった娘。1年生のときは、もろに「絵本」を選んだので、2年生になったらその倍くらいのページの本に挑戦してみよう、と話し合いました。
夏休みに入ってすぐ地元の図書館に行き、「小学生におススメの本コーナー」で一緒に選びました。料理系が好きな娘が選んだのは『こまったさんのスパゲティー』(約80ページ)。文字も大きく挿絵も可愛いので、借りたその日にすぐ読んでいました。シリーズもので、ほかにもカレーライスやハンバーグを作る本もあり、後日『こまったさんのシチュー』(約80ページ)も借りていました。なにより、私が小さいころ読んだ本でもあるので、嬉しく懐かしい気持ちでした。〔Hさん、子ども9歳〕

中学年:何となく馴染みのある「名作」に挑戦


中学年になると、文字にもだいぶ慣れてきて、興味の幅もさらに広がっていきます。少しだけ聞いたことのある童話、見たことのある映画やアニメなどの「馴染みのある名作」にチャレンジできる年齢でもあります。
また、感受性も豊かになる時期。ワクワクドキドキ楽しい内容のものもいいのですが、家族や先生など、身近な人が主人公で「それわかる!」と共感できるような内容、あるいは主人公が失敗してもまた立ち上がって頑張るなど、親近感を持てる内容のものもおススメです。中学年が読めるような内容は、大人が読んでも楽しく感動できるものなので、一緒に読んで感想を言い合うのもいいですね。
中学年になると、挿絵がなく文字だけのページもあり、ページ数も低学年の倍程度の200ページ前後の本を選ぶケースが多いようです。

<3年生時の体験談>
・何度も見たあの映画を本で
『魔女の宅急便』
娘の学校は、読書感想文の宿題は3年生から。初めてだし、あまり進んで本を読む子ではなかったので何を読めばいいのか悩みました。ネットなどで「3年生向けの本」で調べていたら、家族で何度か映画を見た『魔女の宅急便』(約270ページ)があったんです。「それなら読んでもいいけど」と渋りながら読み始めた娘。知っている内容だけに入りやすくかなり面白かったらしく、それ以来角野栄子さんの作品を自分で選んで読むようになりました。読書感想文の宿題のおかげで本を読むようになったので、今では宿題に感謝しています。〔Fさん、子ども11歳〕

<4年生時の体験談>
・海外の名作にチャレンジ
本好きの友達に誘われ、図書館に行ってきた長女が「○ちゃん(友達)が外国の本を読むんだって。私もそうしてみた」と、自ら『小さい魔女』(200ページ弱)という外国のお話を借りてきました。とはいえ、本がそんなに好きではない長女は10ページも進まないうちに読むのをやめ、2週間以上ほったらかしでした。「他の本にする?」と提案しても「それがいい」と。だったら早く読みなよ~!と思いつつ、手に取って読み始めると面白い面白い。大人でもグイグイ引き込まれる内容だったので、「小さな魔女がこんな面白い事件起こすよ」「最後はあっと驚くことが起きるよ」と伝えると、やっと読み始めました。
結局2日間で読み終わり、「なにこれ、超面白かった!すぐ読めた」と(苦笑)その後、感想を話し合い、それをもとに感想文を書いていました。〔Hさん、子ども13歳、10歳〕

高学年:本が苦手でも読めそうな「長編」がおススメ


高学年になると、「本好きな子」と「なかなか本に手が伸びない子」に分かれていく傾向にあるようです。高学年で本好きな子は自ら取り組む子が多いため、ここでは「なかなか本に手が伸びない高学年」の子に向けた本の選び方を紹介します。
本が苦手な子どもには、やはり「自分の好きなこと」「ハマっている趣味」がテーマの本を薦めてみるのがベターのよう。たとえば、スポーツ好きな子には野球やサッカーがテーマのもの、友達と遊ぶのが好きな子は友情ものや学校もの(学校で巻き起こる事件など)、アニメが好きな子は映画の原作など。「うちの子、特に好きなことがないかも…」という場合は、読んでいるうちにグイグイ引き込まれる「不思議な世界観系」もいいかもしれません。
高学年ともなれば、300~400ページ以上で少し厚めの本にチャレンジしてみたいもの。

<5年生時の体験談>
・自分が読んだ名作を
本をぜんぜん読まないわけではないですが、常に薄っぺらい本や図鑑ばかりでした。私も5年生の頃はそんな感じで、そのときに母が「これ分厚いけど、面白いからおススメ」と『はてしない物語』(約600ページ)を薦めてくれたんです。まずビックリしたのがその分厚さ。「無理!!!!」と思いましたが、きれいな装丁と時折出てくる独特な挿絵に惹かれ、不思議とどんどん読み進められました。
息子に渡すと、案の定「厚っ!無理っしょ」と言うので、「じゃあ自分で選びなよ」と言っても「それも面倒」と。おいおい…ということで、同作が映画化された『ネバーエンディングストーリー』(1984年)を一緒に観る作戦に出ました。同じ年くらいの男の子が活躍する内容ということもあり、映画作戦は功を奏し、なんだかんだ1週間くらいで読破していました。「俺読めちゃったわ…」と自分でもびっくりしていました(笑)その後も、同じ作者の長編ものに挑戦していました。〔Yさん、子ども15歳〕

<6年生時の体験談>
小学校2年生から習い事のラグビーにハマっている息子。本なんて無縁の生活でした。5年生までの読書感想文の本も、「これちょっと幼すぎないか!?」と思うものばかり選んでいました。6年生の夏、「さすがに来年は中学だし、長編に挑戦しようよ」と提案してみましたが、「いいよ別に」とつれない返事。ならば、ラグビーの本を探してやる!絶対に読ませてやる!と半ばやけくそになって探していたところ、ちょうどドラマで観ていた『ノーサイドゲーム』の原作(約400ページ)を発見しました。
「これ、今観てるドラマのだよ」と言うと、「じゃあそれにするわー」と後日息子自ら図書館で借りてきましたが、「これ、400ページもあんじゃん!」と不満そうでした(苦笑)社会人チームの話なので6年生にはちょっと早いかな~と思ったのですが、ドラマも観ているし、慣れ親しんだラグビー用語がたくさん出てくるので、グイグイ読めたようです。ドラマのネタバレになってしまいましたが(笑)〔Sさん、子ども14歳〕

読書感想文は子ども本人よりも親が「何読ませよう」「ちゃんと読むかしら」と頭を悩ませてしまいがちですが、読書感想文の宿題がきっかけで本好きになった、本を読む習慣がついた、という嬉しい話もたくさん聞きます。
とっかかりはちょっと難しかったり壁が高かったりしますが、読みさえすれば、あとは書くだけ。まあ、その「書く」(というより、書かせる?)のが大変なのですが、もしパパやママの時間が許せば、同じ本を読んで感想を言い合うのもいい方法だと思います。感想を出し合っているうちに、子どもも書きたいことが見つかったり、新しい発見があったりして、割とスルスル書けるかもしれません。

読書感想文の宿題には、
・本に触れる
・本の世界の中で想像力を養う
・まとめる力や伝える力を鍛える
という意味が込められています。とにかくまずは本に触れること。「苦手」が「好き」に変わるチャンスになるかもしれません。

田崎美穂子

, , , ,