2021.02.04
いつ会えるかわからない!コロナ禍だからこそ変化した両親との関わり方、ママたちの工夫とは?
コロナ感染症拡大の影響で、遠方に住む両親のところに行けない、あるいは近くても感染が怖くて会いに行けない、でも気がかり…という方多いと思います。以前は盆暮れ、ゴールデンウィークなどで定期的に会いに行けたし、一度くらい帰れなくても、「また近いうちに会えるから」という安心感もありました。
しかし、今は「いつ会えるか分からない」という不安だけが募るばかり。そんな中で、「親と毎日LINEするようになった」「物を送るようになった」など、今まで以上に親を気にかけ、関わり方が変わってきたという方も増えています。今回は、コロナ禍だからこそ変化した両親との関わり方を聞いてみました。
数日に1回、孫の顔を見せる
孫にも会えず、人と会って楽しくおしゃべりすることもできず…そんなふさぎ込みがちな両親に毎日連絡する、あるいは数日に1回ビデオ通話などで顔を見ながら話す機会を持っている、というママに話を聞いてみました。
・1人暮らしの父との「生存確認」
2年前に母が亡くなり、1人暮らしの父。まだ仕事をしているので、「自分がいつどこで感染するか分からないし、気づかないで倒れてることもあるかも。生存確認のため、朝と夜LINEしていいか」と言ってきました。それまであまり連絡していなかったことを申し訳なく思いつつ、会えないご時世、これからは毎日LINEするからね…とちょっと切なくなってしまいました。ここ1年間くらい、毎朝・毎晩1通ずつ短いLINEを送り合っています。たまにこっちからは子ども(孫)の写真を送り、父からは「今日の夕飯」の写真が送られてきます(笑)
〔Uさん、子ども4歳〕
・ビデオ通話で20分程度の親子飲み会
最近、「かんぱーい!」とグラスをカチンと合わせるのがマイブームの息子。1週間に1回程度、酒好きの両親と、画面越しに親子3代で飲み会をしています(笑)両親と私はお酒、息子はジュース。そう、息子の目的は「画面越しのじいじとばあばと乾杯すること」。20~30分程度ですが、ほろ酔いの両親とたわいもない話をしたり、息子と両親のやり取りを見たりするのが楽しいですね。こういう形で両親とゆっくりじっくり飲んだことはなかったし。
以前は「いろいろ言ってきてうるさいなあ」とか「会いに行くの、ちょっと面倒くさいな」なんて思ってしまうこともありました。でも今は、いつか画面越しではなくリアルに飲みたいと願っています。〔Yさん、子ども3歳〕
簡単に食べられるものを定期的に送る
コロナ禍は、高齢者にとって買い物に行くことすら億劫なことも。手軽に食べられる食品などを定期的に送る、あるいは買い物を代行している、というママもいます。
・作りやすいもの、健康に良さそうなものを送る
ここ数年、忙しくて疎遠気味だった隣の県に住んでいる両親に、去年の4月くらいから、1か月に1回程度、簡単に作れて美味しいレトルト食品や、健康食品などを送っています。2人とももうすぐ80歳、重い荷物を持ったり混雑した店に行くのは億劫かな~と。今さらながらの恩返しという感じ。「父と母は、こんなものが好物だったんだ」なんて新しい発見もありました(笑)
近くに住む主人の両親は60代と比較的若く、「自分たちでできるから大丈夫よ!」と言っていますが、何かしてあげたいな…〔Sさん、子ども11歳、9歳〕
・買い物を代行
徒歩15分ほどのところに住んでいる義理の両親は、2人とも70代後半と高齢です。スーパーやコンビニなどいろんな人がいろんな商品を触ったり、混んでいるところにあまり行ってほしくなかったので、私から申し出て買い物を代行することに。2~3日に1回ほど必要なもの、食べたいものなどを買って届けるついでに、玄関先で数分話します。今までは「近いからいつでも会える」「主人抜きではあまり会いたくないな」という気持ちから、ほとんど顔すら合わせない状態でした。
買い物を代行するようになって、義両親の人柄や優しさを改めて感じることができた気がします。私の両親はすでに他界しているので、今は第2の両親という感じ。買い物に行く代わりに、2人は長めの散歩を楽しんでいるようです。〔Tさん、子ども8歳、5歳〕
こんな時だから手紙!
携帯やパソコンに不慣れな両親に、週1回程度手紙を書いている、という方も。孫の手書きの字や、描いた絵が送られてきたら嬉しいですね。
・手作りの絵葉書で文通
特別支援学校に通っている娘は、週1回の工芸の時間に「手作り絵葉書」を作っています。去年の夏、娘が「この葉書で(会えない)おばあちゃんに手紙を書きたい」と。母も喜んでくれて、すぐに娘の好きなキャラクターのついた葉書で返事をくれました。
今でも、週1回程度、新作の絵葉書で手紙のやり取りをしています。母も喜んでくれるし、娘も「相手を思いやって書く」ことができるようになったし、コロナ禍でもいいことがあってよかったな、と思っています。〔Hさん、子ども12歳〕
・イベントごとに手書きのカードを送る
今まではイベントごとに直接会いに行ってお祝いしたり、行けないときはメールで済ませたりしていました。ここ1年ほどは会いに行けないし、両親と義両親の誕生日や母の日・父の日、敬老の日などに、子どもたちの「手作りカード」を送っています。
子どもたちは「また書くの? メールとかじゃダメ?」と渋るときもありますが(お父さんお母さんごめんなさい…)、書き出すとけっこういいカードに仕上がります(笑)
「もらったカード、全部棚の上に飾ってあるわよ」なんて喜んでくれると嬉しくなりますね。コロナが落ち着いたら、その飾られたカードを見に行きます。
〔Fさん、子ども8歳、6歳〕
「時間があるときに会いに行けばいい」「まだ70代だし大丈夫だろう」など、つい後回しにしてしまいがちな“親との関わり”。コロナが猛威を振るう今、自宅療養中の人が命を落とすなどのニュースを目にすると不安になってしまいますよね。
人々の生活様式がガラッと変わりつつある今だからこその「親とのかかわり方」「気にかけ方」もあると思います。もちろん、自分の生活の負担や重荷にならない程度の…「そういえば、しばらく声を聞いてないな」という方、久々にご両親と連絡を取ってみませんか。
田崎美穂子
mamaライター