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2021.04.06

「ひとり登下校が怖い!」子どもが怖がる理由とパパやママの対応は?



1人で登下校するのが怖い、強い不安を感じてしまうお子さん、実は少なくないようです。不審者情報などを聞いて、さらに怖くなってしまうなんてことも…近くに一緒に登下校できる子がいればいいのですが、学区から離れているので1人で歩く距離が長い、一緒に行ける子はいるけど仲良くなれなくて辛い、なんて悩みもあるようです。
親からすれば、「なんでそんなに怖がるの?みんな1人で通ってるよ」と思ってしまいがちですが、子どもだからこそ抱えてしまう心配事や不安感から、1人の登下校に不安を抱いてしまう子もいるようです。
今回は、なぜ1人登下校が嫌あるいは怖いのか、安心して登校できるためにパパやママはどんな対応をしているのかなどを聞いてみました。

なぜ1人登下校が怖いの?


「1人で登下校するのが怖い、嫌だ」という理由で登下校を渋る子どもたち。なぜ怖いのか、嫌なのか、その理由を聞いてみました。

ネガティブな想像が膨らんでしまう…
朝は誰かしら(クラスが違う子)に会うので、登校は今のところ大丈夫なのですが、一緒に帰る子とは割と早くわかれるみたいで、「下校が怖くて、もうダメ!少しでも1人でいたくない…」という状態。最近誘拐や連れ去りの情報や「注意すべきこと」を聞いたらしく、さらに怖くなってしまったようで、「怖い」と泣くんです。マンションの玄関からオートロックまでの間や、エレベーターを待っている間すら、誰か知らない人が入ってきたらどうしようと、怖くてたまらないそうです。絶対大丈夫!なんて言えないし、どうすりゃいいのか…〔Kさん、子ども7歳〕

小学校に上がるタイミングで引っ越したら…
子どもが小学校に上がるタイミングで引っ越しました。知らない土地、知らない道に、大人の何倍も不安を感じてしまったようです。散々登下校の道を練習したにもかかわらず、登校の初日から「1人で歩くのは嫌だ」となってしまいました。友達も知らない子ばかり、人見知りも強いので、なかなか一緒に登下校できる友達もできませんでした。「迷ったらどうしよう」と思い込むようにもなってしまったようです。3年生の今は、「そんな時期もあったね」という感じで「行ってきます!」と飛び出していきます。〔Iさん、子ども9歳〕

途中で気持ち悪くなったらどうしよう
小学校1年生になってすぐの頃、通学途中で突然気持ち悪くなり、道で吐いてしまったことがある長女(現在4年生)。友達と合流する前のことで、通りかかった人に介抱してもらいながら帰宅しましたが、それ以来「途中で気持ち悪くなったらどうしよう」という不安感が強くなってしまい、友達と一緒でも不安になってしまったそう。小児科で軽い胃薬をもらいましたが、精神的なものなので効き目はなし。1年生の間はほぼ毎日私が付き添って登校しました。下校はなぜか大丈夫でしたね。〔Uさん、子ども10歳、6歳〕

登下校できるよう、どんな対応をしている?

近くに住む2学年上のお子さんにお願いする
下校時、学童組は校庭で集合して隊列を組んで学童へ向うので問題ないのですが、1人登校を渋るようになった小学1年の息子。そこで、数軒先に住む2学年上のお子さんとママに「朝、一緒に登校してもらっていいですか」とお願いしに行きました(地域班が一緒なので、比較的頼みやすかった)。その子も息子も一人っ子、ありがたいことに何となくウマも合ったようで、お互い兄弟ができたように毎朝嬉しそうに行っています。〔Yさん、子ども7歳〕

おじいちゃんが犬の散歩がてら
「1人で登校するのをすごく渋る」ことを、近所に住む両親になんとなく伝えたところ、「おじいちゃん(私の父)が犬の散歩がてら登校に付き添ってみようか」と、送り役をかって出てくれました。
大好きな犬とおじいちゃんと行けるし、犬効果で(?)新しい友達もできたようです。「2年生になったら、新しい友達と登校するから大丈夫だよ」と言っています。おじいちゃん、切ない…〔Tさん、子ども7歳、4歳〕

友達と別れる場所までお迎えに
下校を怖がる娘、今はお友達と別れる場所まで迎えに行っています。現在はコロナ禍で学童に行かせるのは自粛していますが、2年生になるこの4月から学童に行かせ、お迎えも行こうか思っています。〔Kさん、子ども7歳〕

いつごろから「怖い」「嫌だ」がなくなった?


1人登下校を不安がっていた子どもは、いつごろから嫌がらず、怖がらず元気に登下校できるようになるのでしょうか。もちろん個人差もありますが、先輩ママたちに聞いてみました。

空手で心が成長した?
不安感が強かった息子(現在5年生)。一応行けていたものの、「あそこの家の犬が怖い」「角からトラックがいきなり出てくるよ」「3年生の子が嫌なこと言ってくる」など、毎朝のように行き渋りをしていました。ちょうど近くの公民館で空手の生徒募集があったので、小心者が治るかもしれないと習わせてみました。護身も身につくし、と。同じ時期に入った友達がいたおかげで、割と楽しく通うことができ、習い始めてから3ヶ月くらい経った頃から、「怖い」というようなことを言わずに登校できるようになりました。恐らく、空手で色々な「型」を習って、「自分は強くなった!」と自信がついたのかもしれません。今「1人で行くの怖がってたよね~」と言うと、「うるせ~な~」と怒られます(笑)〔Oさん、子ども11歳、7歳〕

クラス替えのタイミングで
一緒に登下校している同じクラスの友達2人が、すぐにダーっ!と駆け出して、猛スピードで先に行ってしまう子たちだったそう。いじめとかではなく、無邪気に行ってしまう、という感じ。娘は「嫌だなあ、面倒くさいな」と思いながら、仕方なく後をついて行く毎日(苦笑)1人登下校が嫌というより、毎日の登下校自体がとても嫌そうでした。「思い切って別々に登校したら?」と提案しても、「それもねえ…」と。
2年生のクラス替えのタイミング(娘の学校は毎年クラス替えあり)で友達も変わり、ゆったりペースの子と登下校するようになり、渋ったり嫌がることはなくなりました。〔Fさん、子ども10歳、7歳〕

ちょっと前までは保育園や幼稚園で、必ず送り迎えや通園バスがあったのに、突然大人がいない状態で1人で登下校。不安になったり「怖い」と感じるのは当たり前だと思います。子どもの安全だけでなく「安心して通学できる心」を守り育てていくためにも、可能であればしばらくの間付き添う、一緒に行ける(帰れる)友達や学年が上の子を見つけるなどの手助けをしてあげられるといいですね。

田崎美穂子

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