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2022.03.04

自分や家族がコロナ感染してしまった!どんな生活?工夫したことは?<ママたちのリアルな体験記>



全国のコロナ感染者数は連日7万人を超え、都内も少しずつ減少傾向にあるものの、1万を切る日はいったいいつ来るのか…という昨今。どんなに気をつけていても、誰もがどこにいてもかかってしまうリスクがあるといえます。
オミクロンは比較的症状が軽く済むとはいわれていますが、扱いはまだまだインフルエンザや風邪のようにはいかない。罹患してしまうと本人や家族が突然長い「自宅待機期間」を強いられることになります。ほかの家族にうつらないよう、ビクビク気を遣う日々を送ることにもなります。あぁ、本当ににっくきコロナ!!今回は、ママ本人あるいは家族がコロナにかかった、リアルエピソードを2つ紹介します。どんな生活を送ったのか、どんなことが大変だったか、大変なことの中でも工夫して乗り越えたことなどを聞いてみました。

生活の中心ともいえるママがコロナに! 家族はどう過ごした?


3歳の子どもを持つシングルマザーがコロナに。ママは10日間自宅療養、子どもは濃厚接触者で保育園も行けず…その間どんな生活を送ったのか、感染対策や大変だったこと、あると便利なものなどを聞きました。

【Sさん、子ども3歳(実父と同居)】

・倦怠感と頭痛で「これはもしや…」
職場の人が「陽性になった」と聞いた後、私も強い頭痛と今までにない倦怠感を覚えました。これはもしや…と、まずは近くのかかりつけで抗原検査を受け、「陽性の疑いがある」とのことだったので、PCR検査場を紹介してもらい、受けた翌日に「陽性」の結果が出ました。もちろんその間仕事は休み、息子も保育園を休ませました。
職場に何人か陽性者が出ていたので、「休みづらい」「申し訳ない」というより、「もう仕方ない」という気持ちのほうが大きかったですね。
症状は、37度ちょっとの熱が2日間、かなり強めの頭痛が3~4日続きましたが、痛み止めで4日目くらいから治まっていきました。インフルエンザとほぼ同じ感じでしたが、違ったのは倦怠感が1週間くらい続いたことかな。今はすっかり大丈夫ですが。

・息子はダブル濃厚接触に
ちょうど息子の保育園でも陽性者が出て、息子は保育園&家族のダブル濃厚接触者になってしまいました…陽性者の自宅待機は症状が出てから10日間、濃厚接触者の自宅待機期間は判定された日から7日間と言われましたが、息子も私に合わせ10日間保育園を休ませることにしました。

・息子と生活を別にはできない
お風呂や寝かしつけは同居している父に任せられるかな、と淡い期待を抱きましたが、息子が「ママじゃなきゃ嫌だ!」と号泣したため、父も「同じ屋根の下にいながら母子分離は無理だよ…」と音を上げました。
結局、父は完全に別室で過ごし、息子は感染覚悟で私と一緒に過ごしました。食事は父は別室で(自分で買って用意していた)、私と息子は一緒(マスクをして息子に食べさせ、私が食べるときは少し距離を置いて)。お風呂は父が先に入り、後で息子と私が入る、トイレは私と息子が入った後には徹底消毒、などの対策しかできませんでした。奇跡的に父にも息子にもうつりませんでした。

・ネットスーパーをフル活用
一番困ったのは買い物。父に買いに行ってもらうことも考えましたが、高齢だし、余計な接触は避けたほうがいいし。ということで、近くの大手スーパーの「即日配達ネットスーパー」を利用することにしました。「あ!買い忘れた!コンビニ行ってこよう」ができなくてもどかしいときもありましたが、10日間という長い期間買い物に行けない身としては助かりました。ひたすら冷凍食品やレトルト食品を活用していましたね。自宅待機期間が明けた後もネットスーパーは愛用しています。

・子どもが寝た後泣きました…
保育園に行けない、私とはいつもマスク越しの子どものメンタルケアを最優先させました。頭痛や倦怠感はありましたが、普段より笑顔でいるように心がけたり、一緒に遊ぶ時間を作る、読み聞かせをいつもより多めにするなど…自分のメンタルケアは、好きなyoutubeやサブスク動画を見たりするくらい。夜子どもが寝た後一人で泣くこともありました。翌朝目は腫れていますが、なぜかスッキリしていましたね(苦笑)。

・自宅待機期間中、重宝したもの
・消毒液、除菌ウェットティッシュ…玄関、居間、トイレ、お風呂場など至るとことに置いていました
・小さめのごみ袋…拭いたティッシュなどを区別してこまめに捨てられる
・冷凍食品・レトルト食品…特に親がかかると、ご飯は死活問題。本当に助けられました。
・サブスク…モノではありませんが、息子と一緒にアニメを見るために利用しました。親子で一緒の時間つぶしには最高。

5人家族の長男がコロナに。ほかの家族にうつさないための工夫は?


5人家族の長男がコロナに罹患。家族間感染を懸念したものの、とことん感染対策をしたためか、ほかの家族にうつらなかったというママに、どのような感染対策をしたのか、気をつけたことや大変だったこと、あると重宝したものなどを聞いてみました。

【Tさん、子ども17歳、15歳、9歳】

・ある日突然長男が発熱
学校から帰宅した長男(高2)が、夕方突然「なんか熱あるかも…」と。測ると38.4度。その日のうちに民間の抗原検査、翌日かかりつけ医でPCR検査を受けたところ、共に陽性でした。ショックでしたが、息子が通う高校でちらほら陽性者が出ていたし、同じクラスにもいたと聞いていたので、「まあ、そうだろうねえ…」と気持ちが落ち着き、「ともかく家族内感染を防がなきゃ!!」と思いました。

・自室に完全隔離状態
発熱の翌日には平熱に戻り、痛み止めを飲むことで頭痛も3日間ほどで治まり、倦怠感や喉の痛みは出なかったようです。本人も「これってほぼ風邪じゃねーか」なんて言っていましたが…
息子には申し訳ないと思いつつ、もう17歳。きちんと説明したうえで、「しっかり感染対策させてもらうね。本当に申し訳ないけど、協力お願いね」と伝えました。ご飯は部屋の前に置き配、食器はすべて使い捨てのもの、運ぶ時と片付けるときは使い捨ての手袋を着用、使い終わったらその都度すべて廃棄していました。
トイレと洗面所も完全別(1軒家で1階と2階それぞれにトイレと洗面所がある)、お風呂は長男が一番最後(その間家族は別室に)、長男が触ったと思われる個所は徹底消毒。「あの期間、ママ“消毒の鬼”だったよね」と今でも娘に言われます(苦笑)

・長男のメンタルケアが一番きつかったかも
長男の高校がちょうどリモート授業期間で、日中は授業を受けたりホームルームで友達とパソコン越しに話したりすることで、ある程度気は紛れていたようです。とはいえ、一日中しかも10日間自室から出られない。しかも具合が悪いのは最初の2~3日で、後は丸っと元気だったので余計につらかったと思います。
基本好きなこと(動画とかゲームですが)していいよ、というスタンスで、「時間があるんだから本を読みなさい、勉強したら?」などは絶対に言わないようにしました。ご飯は好物中心にしたり、ドア越しにたわいもないことで声をかけたり、好きな漫画家の漫画や雑誌を差し入れたりしました。

・下の子たちの不満もつらかった
濃厚接触になってしまった長女(中3)と次男(小3)の不満に付き合うのもきつかったですね。「自分たちは元気なのになんで学校に行けないんだ!」と。「お兄ちゃんが悪い」と口には出しませんが、心のどこかで長男を責めていたようです。特に娘は中学最後のイベントに参加できなかったので、なおさら…
「悪いのはかかった人じゃなくて、コロナという菌なんだよ」「〇(長女)と〇(次男)もいっぱい我慢して本当に偉いよ。でもお兄ちゃんもものすごく我慢してるんだよ。部屋から出てきたら頑張ったねって迎えてあげようね」と伝えました。下の子たちにも好きなことを好きなだけさせていましたね。ゲームやテレビですが(苦笑)

・自宅待機期間中、重宝したもの
・泡で出る消毒液…普段消毒を嫌がる子どももやってくれる
・除菌シート…いろいろなところに置いて、触ったらすぐ拭ける
・使い捨て手袋…非接触を守れる
・紙皿、割りばし…やりすぎかとも思いましたが、食器を洗うのも別々にしなくてはならない手間が省けます。
・ペットボトル飲料…長男の飲み物はすべてペットボトルにしていました

現在の「コロナ感染者」「濃厚接触者」に関するガイドラインは?


ここでは、「コロナ感染者」「濃厚接触者」についての疑問や定められているガイドラインについて解説します。

・どういう人がPCR検査を受けられるの?
PCR検査は、発熱や咳などの症状がある場合や濃厚接触者になった場合、保健所や医療機関で自己負担なしで受けることができます。自治体によっては、保健所や検査場がひっ迫しているなどの状況から、濃厚接触者でも症状がないと受けられないところもあるようです。
その他自己負担で受けられる民間の検査センター、薬局などで買える検査キットもあります。

・陽性者の自宅待機期間は?
原則は10日間となっています。

〔症状がある場合〕
発症から10日間経過し(発症日を0日目として10日目)、かつ症状軽快後72時間経過した場合。症状軽快とは、解熱剤を使わずに解熱し呼吸症状(咳や息切れなど)が改善傾向にあること。症状がすべてなくなることは必要とされません。

〔無症状の場合〕
陽性になった検体の採取日から10日間経過した場合(検体採取日を0日目とカウント)。

・濃厚接触の定義って?
感染者と近距離で接触、あるいは長時間接触し、感染の可能性が相対的に高くなっている人のことです。濃厚接触者かどうかを判断する基準として、
・陽性者との同居者
・陽性者との長時間接触(特に室内や航空機内等)
・適切な感染防護なしに患者を診察、看護、介護していた人
・感染防止対策(マスクなど)なしに陽性者と1m以内で15分以上接触があった場合
が挙げられています。「距離と時間」の2つが重要視されています。

・濃厚接触者の自宅待機期間は?
オミクロン株の急激な感染拡大、濃厚接触者が増えることで医療などがひっ迫、社会機能を維持する目的もあり、2022年1月28日から、それまでの14日間から10日間、そして現在は7日間(陽性者との接触日を0日間としてカウント)に短縮されました。その間の生活の仕方としては、
・1日2回の体温測定、健康状態の観察
・不要不急の外出自粛
・公共交通機関の利用を控える
・出勤・登校・登園、福祉施設・デイサービス等の利用を控える
一般的には8日目に出社・登校が可能ですが、医療従事者やエッセンシャルワーカーの人は検査キットなどで「陰性」を確認する必要がある場合があります。

・濃厚接触者は買い物など行けるの?
近場のコンビニやスーパーなどで、短時間であれば買い物はOKとされています。マスク、消毒などの感染予防対策をいつも以上にしっかりすることが必要になります。

・濃厚接触者の濃厚接触者は?
たとえば、会社や学校・園などで濃厚接触者になった自分の家族、あるいは家族が濃厚接触になった場合ほかの家族はどうすればいいのでしょうか。
今のところ感染症法ではこの点についての取り決めはなく、通常通りの生活を送ることができます。しかし濃厚接触者が自宅待機中に陽性となる可能性も高いため、熱を定期的に測る、話すときはマスクをする、できれば食事の空間も別にするなど慎重な対応が必要です。

知識を入れて正しく恐れることが大事!


今まで「あんまり周りにかかっている人がいないな」と他人事に思っていたけど、「子どもと同じクラスの子がかかった」「同じ職場の人が陽性になった」などジワジワと身近に感じるようになっている人は多いと思います。
「どうしよう」と焦ったり不安ばかり募らせるよりも、ある程度情報を入れておいて、「正しく恐れる」ことが大切だと思います。実際陽性になった体験談も有益な情報です。
7日間~10日間の自宅待機は、想像以上に長く感じるはず。「これがあったら大丈夫そう」「こう過ごせば何とか乗り切れそう」など、なんとなく備えておくのもいいかもしれません。

〔参考:厚生労働省ホームページ 新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

田崎美穂子

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