2022.05.22
子どもの降園しぶり「まだ帰りたくない」がつらい!スムーズに気持ちが切り替わる対処法
朝「保育園に行きたくない!」と泣かれるのもつらいけれど、お迎え時になかなか帰りたがらなかったりぐずられたりするのも、エネルギーを吸い取られます。
「帰ってからも夕飯の支度や片付け、お風呂、明日の準備、洗濯……やらなきゃいけないことがわんさかあるのにー!」と、ママのイライラ度も上昇してしまいます。子どもがなるべくスムーズに気持ちを切り替えてくれるための対処法を考えてみました。
降園しぶり」にうんざり、イライラ
仕事を終えて(というか区切りをつけて)、大急ぎで向かう保育園。
毎日のことだけれど、お迎えにいって我が子の姿を見るとホッとするもの。ここで「ママ―!」と抱き着いてくれれば理想なのですが……。
「えー、もう来たの?」と言わんばかりの顔を露骨にされ、「まだ遊びたい!」「帰りたくない!」とぐずられて困る場合があります。
経験したことのないというかたでも、ほかのママ、パパがお迎え時に子どもにぐずられて困っているのを目にしたことはあるのでは?
私も何度も経験しているのですが、これは当事者にとってかなりストレスフルな状態なのです。「帰りたくない!」と言われることがまずショックですね。おそらくあまり周りは気にしていないと思われますが、当事者は「子どもが帰りたがらない家なのかと思われているんじゃないか」など余計なことも考えがちなのです。
こんな時、どうすれば少しでもスムーズに子どもの気持ちを切り替えられるのか、自分自身の経験などをもとに考えてみました。
子どもをせかしていない? お迎え時の自分の様子をチェック
子どもも朝から元気いっぱいに園生活を送り、お迎え時には疲れています。ママやパパの顔を見てホッとし、気持ちがオンからオフ状態に切り替わり、グズグズしたり駄々をこねてしまうこともあるようですね。
また、保育園の1日を過ごした子どもと、仕事をしてきたママ、パパでは、時間の流れ方も全く違います。
子どもは自分のペースで遊んでいたのに、そこに急いでたどり着いた様子の親がやってきて、「早く早く」と帰ることばかりせかされると、子どもも反発心を持ってしまうようです。
まずはお迎えに行ったら笑顔で、せかさずに。これだけでも子どもの態度が軟化するかもしれません。
アラーム、時計の針など、子どもがわかりやすい形で区切りをつける
先生に許可をもらえれば、部屋や園庭でしばらく子どもが遊ぶ様子を見守ってみましょう。
そして、ここからの気持ちの切り替え方で、友人ママたちから多く聞かれたのが、教室の時計の針やスマホのアラームなどを利用し、わかりやすい形で子どもに区切りをつけさせること。「長い針がここまで来たら、帰ろう」「ママの電話がピーピー鳴ったら、帰ろう」、(遊具で遊んでいる場合は)「あと○回やったら、帰ろう」など、きっかけを提示すると、気持ちを切り替えやすいようです。
間接的な表現で誘ってみる
ほかの子の帰る様子を見て、「○○ちゃんも帰るよ」と言うと、あわてて帰る支度をする場合もあります。
また、「ママはおなかすいちゃったな。○○ちゃんは、何食べたい?」と聞いて、食べたいものを言ってきたら「じゃあ、おうち帰ってご飯の準備をしなきゃね」などと持っていくのも1つの方法。
3歳を過ぎると、言葉によるかけひきができるようになり、説得が効く場面も増えてくると思います。
帰り道に楽しみを作る
帰り道に楽しみを作るのも1つの方法。
少し遠回りになっても、川やお花を見ながら歩いたり、のんびり歩く中で何か小さな発見があると、子どもも喜びます。こういった時間は、園生活が終わった後のクールダウンにもなります。
家でのクールダウンの時間も大事に
これも直接的な対処法ではありませんが、家でも10分程度でいいので、今日保育園であった出来事を聞いて一緒に話すクールダウンの時間を持ってみることもおすすめします。
まだ十分におしゃべりできない1歳代の子でも、連絡帳を見て「今日はこんなことをして遊んだんだね」「楽しかった?」などと色々声をかけてあげると、意外と理解できるものです。
そんな時間の中で、「ママはいつも忙しいけれど、こっちを見てくれているんだな」という気持ちをはっきり感じさせてあげると、気持ちも落ち着くようです。
降園しぶりは子どもの「イヤイヤ」の1つの現れ方で、子育てには同じように子どもの気持ちを切り替えさせなければいけない場面がたくさん出てきます。
「○○しなさい」だけでは通用しない時、ちょっと子どもと同じ目線で気持ちを考えてみたり、小道具を使ってみたりするとうまくいくこともあります。
ほかのママ、パパたちも同じようなことで皆苦労しているので、イヤイヤ対応のアイデアを結構持っているものです。保護者会などで、他のママ、パパたちに、どんな時に困りどんな対応をしているか聞いてみると、とても参考になりますよ!
※この記事は2016年11月に公開されたものです。
千葉美奈子
ライター