2022.08.02
<共働き夫婦の喧嘩>原因は「〇〇してくれない!」という不満!その実態と対処法とは?
一緒に暮らしていればケンカはつきもの。「夫婦ゲンカは犬も食わない」なんて言いますが、してしまった後の気まずさはなかなかキツイものがありますよね。そんなケンカの原因も仕方も仲直りルールも、夫婦それぞれ。
特に共働き夫婦は、育児・家事をめぐる不満が原因でケンカになってしまうことも多いのではないでしょうか。
今回はそんな共働き夫婦のケンカの原因や仲直りのルール、ケンカ後の変化などを調査してみました。
ケンカの原因No.1は「○○してくれない!」という不満
価値観やポリシーも違う2人がともに生活すれば、そりゃ足並みがそろわないことは多々あると思います。だからこそケンカをする。共働き夫婦のケンカってどんなことで始まってしまうのでしょうか。
「なんかウンチしてるみたいだよー」と言うだけで、自分でオムツを替えようとしない夫。こっちが料理やら片付けで手が離せない状態のときでさえ、ウンチの時は呼びつけるんです。土日は公園に連れ出してくれるなど、子どもの相手はけっこうしてくれるので、文句言わなかった(というか言えなかった?)。でも、ある日私が「いい加減自分で替えてよ!」とキレて、なんとなくそのままケンカに。〔Oさん、子ども2歳〕
夫は、「ちょっとこれやっておいて」と頼めばしてくれるのですが、それが終わると即自分の時間に入ってしまう。たとえば、「洗濯物干して」と言ったらそれだけやって速攻ガンプラ作り。私は食事作りから掃除、子どもの相手を「ながら作業」でやっているのに。なので、「言われたことだけやるんじゃなくて、やること終わったらほかにも何か探して自発的にやって!」という私の一言でケンカスタート…というパターン(苦笑)〔Tさん、子ども11歳、4歳〕
子どもが3人いるので、保護者会や個人面談、学校行事や子どもが病気になったときなどは、すべて私が予定をやり繰りして対応。まあほかの家庭も「ママメイン」が当たり前なのですが…でも、私も大事な会議や打ち合わせがけっこうある。あるとき一番下の子の保育園の面談と会議がどうしてもかぶってしまい、夫にお願いしたところ「俺も無理ー」と言われ、そのままケンカ! そういう「予定やり繰りケンカ」が多いかなあ。〔Yさん、子ども9歳、7歳、4歳〕
ママがパパに対する不満を爆発させてケンカ勃発! というケースが多いようです。けっこうやってくれる旦那さんでも、どうしても粗を探してしまってそこを攻撃してしまう、私もよくあります…
ケンカ後の対処法!各家庭のルールとは?
ケンカをしてしまった後の後味の悪さったら…でも子どもの手前もあるし、いつまでも無視! ケンカ続行! というわけにはいきません。仲直りの仕方やケンカのルールを聞いてみました。
前日にどんなに大喧嘩をしても、朝起きたらまずお互い顔を見て「おはよう」とあいさつするようにしています。そうすると、そこからなんとなく「コーヒー飲む?」という感じで会話もスタートできる。ギクシャクしてますけど(笑)そこにいつの間にか子どもも入ってきて、気づいたらお互いいつもどおり接してる、という感じです。〔Tさん、子ども12歳、10歳、3歳〕
だいたい私が夫にキレてケンカが始まるパターンが多いので、夫の中で「翌朝必ず妻に謝る」というルールを決めているそうです(苦笑)。ケンカが長引いて自分や家族が嫌な思いを引きずるのが耐えられないようです。けっこう男らしく「ごめん、悪かった」なんて言ってくるので、私も笑顔になれます。〔Sさん、子ども7歳、2歳〕
仲直りルールではないですが、子どもの前では絶対ケンカをしない、と夫婦で決めています。一度子どもの前で大ゲンカしてしまったことがあり、その日から1週間くらい子どもが保育園で泣き出したり、「パパ、ママを怒らないで」と言ったり不安定になってしまったんです。かわいそうなことをしたなと反省し、もう二度と子どもの前でケンカはしないと、夫婦で決めました。もしするなら子どもが寝た後ですが、このルールを決めてから、ほとんどしなくなったかも。〔Hさん、子ども4歳〕
ルールを作る、それはケンカを長引かせないだけでなく、ケンカを減らす効果もあるようです。「家は無理!」なんて思わず、できそうなことを一つでもとりあえず決めてみてはいかがでしょう。
3年間ケンカを繰り返して家事分担が徹底された!?
ケンカの結果、育児や家事が上手に分担されたり、ケンカを生活の中に上手に取り入れているご夫婦もいるようです。
家事はほぼなにもしなかった夫。私が育休明け復帰から家事をする余裕がないのに、ぜんぜんなにも手伝わない。日々言い合い。「お風呂掃除くらい言わなくてもやってよ!」「パソコンばっかりやってないで子どもの相手してよ!」など、ホントに小さなケンカ。でも、そうしているうちにお互い苦手な家事や、これなら気分よくやれる、というものが分かって、3年間ケンカを繰り返した結果、育児・家事が完全分担されたんです(笑)〔Sさん、子ども10歳、5歳〕
いつもどっちが子どもをお風呂に入れるのかとか、皿洗いをするのか、夫婦でもめていたんです。もめるなって感じですが(笑)
そこに、子どもを参入させる。「今日はパパとママどっちとお風呂に入る?」と子どもに聞いてみる。子どもに言われると、諦めもつきやすいんですよね(笑)どっちかがお風呂に入っている間に、どっちかが皿を洗う。効率もいいわけです。子どももその辺は分かっているのか、毎日交互に指名するようになりました。〔Tさん、子ども12歳、10歳、3歳〕
お子さんを参入させるってなかなか新しい方法ですね。お子さんなりに気遣いもしているようです(笑)せっかくケンカするなら、それが実りあるものにしたいですよね。
ケンカ上手になろう
ケンカは気持ちのいいものではないですが、子どもってケンカした相手と妙に仲良くなったりしませんでしたか? そう、ケンカって溝を埋めたり絆を深めたりするもの。でも、夫婦ほど大人になってからするケンカは、少し上手にしたいもの。感情をぶつけ合うだけでは、決していいケンカではありません。また、相手に対して怒りを溜めに溜めてある日爆発させてしまっては、大変なことになりかねません。
一番気をつけたいのが、お互い地雷級のNGワードを言わないこと。即離婚!にもなりかねません。たとえば
・義父母の悪口…自分のことを言われる何倍も傷つきます
・何年も前のことを蒸し返す…ケンカがエスカレートするだけ
・「俺(あるいは私)のほうが稼いでいる」…お金がらみのケンカは必ずヒートアップしそう
・相手の性格や仕事をバカにする…根本的なところを攻撃されたら、相手はポキッと折れてしまいます
もちろんケンカせず夫婦お互いに穏やかな気持ちで毎日が過ごせたら、それに越したことはありません。でも、逆に言えばそれはお互い気を遣いすぎて疲れてしまっているのかも。私もケンカで波風立てるほうが面倒くさいし、翌日の仕事にも支障をきたしそうだし、気づけば気を遣いまくって疲れている時期がありました。
夫婦ゲンカだって立派なコミュニケーションのひとつ。きちんと自分の気持ちを伝えるツールなのかもしれません。一歩間違えると取り返しのつかない事態になってしまいますが、夫婦で最低限のルールを決めて、「ケンカ上手な夫婦」を目指しませんか。
※この記事は2017年2月に公開されたものです。
田崎美穂子
mamaライター