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2022.11.30

ママは家事育児をするのが当たり前?「ありがとう」「すごいね」ママたちのエールが少なすぎる!


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ママたちはいつも頑張っています!子育てをしながら仕事をする。夫と家事分担をしているが、なんだかんだ言いつつも、自分でこなす「見えない家事」の多さに追いかけられながら、それでも大事なわが子と仕事をしている自分と、それから、夫のことを(ちぇっ、もうちょっと何とかしてよ)なんて思いつつも、家族という形を何より大切にしているママたち。

だけど、それを言葉や形にして「そうだね、すごいよね」「ありがとう、頑張ってくれて」そんな風に、頑張ってるママにエールを送ってくれることが、どうしてこんなに少ないのでしょう・・・。

当たり前だから「ありがとう」「スゴイね」がないの?

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例えば仕事なら、頑張った分、成果が出ます。成果や結果はわかりやすく、達成感や充実感があるでしょう。時には頑張っているのに理不尽な結果もあるでしょうが、少なくとも「報酬」という形で、見える形で、あなたが頑張った分は給料として戻ってきます(足りないかもしれないけども!)。

ところが、家事とか育児とか、それは「妻なら当然」「母親なら当たり前」として、あまりハッキリとした形では見えてきません。

わたしが、あなたが、仕事をして疲れ果てて、でも子供の手を握り、おなかすいたよ〜と言う子に「ご飯すぐ作るからね」と言う。保育園で幼稚園で小学校で、何やら気にくわないことがあったらしい子供の様子を見て、あなたはとても心が痛み、どうしたのだろうと迷い、不安になる。そうして、一生懸命、子どもと向き合おうとする。

こうしたことは、仕事のように「タスク=タスクを終了した」とわかりやすく終わることがありません。疲れ果ててるけれど、子供に寄り添い、本当は「ママ、今、寝たいかも」でも、抱きついてきた子供はもちろん可愛いし、大切だから、抱きしめる。でも、本音を言えば、「わたしを頑張ったねと抱きしめてほしい」とどこかで思ったりすることもある。

ママがママとして、なんとかこなしていることは、わかりやすい達成度の〝ものさし〟がありません。どれほど頑張っても、どれくらい頑張ったかが、数字にもお金にもあらわれない・・・。いいえ、お金にしたら「いくら」なんて思ってもいません。でも。

私が褒められないから「子供を代わりにしてしまう」罠

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ママは、「子育ての時間を換算したら、時給○○円ですね」とお金で計ってほしいわけでもありません。でも、どこかで「わかりやすく、頑張った分を成果として認めてほしい」と思ったことはありませんか?

私はあります。だから、子どもが例えば、リレーの選手に選ばれる、読書感想文で賞をとる、クラスで一番の成績をとる、学芸会やら発表会やらで主役になる、代表の挨拶をする。周囲のみんなに「○○ちゃんってスゴイよね〜」と言われたら、それはなんだか「母親として、頑張った結果であり、勲章」であるように勘違いしそうになったことが、やっぱり、あります。

するとどうでしょう、道は少しずつズレていき、子供が何かで結果をだすことが、母親が頑張った成果のように思えてきてしまう。確かに、ママも頑張ったかもしれないけれど、本来は子どもが自分で得た結果のはずなのに。

そして、だから、子どもに頑張らせようとしたくなる。子どもが出した結果こそが、「ママが頑張った証拠だから」と、それが間違った考え方であるのは承知しているのに、無意識のうちに、子どもに「もっと頑張れ!」と言いたくなってしまう・・・。

欲しいのは「頑張ってることをわかっている」誰かの言葉

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なぜ、ママが頑張っていることを、「スゴイよね、ママは毎日仕事して、子どもの世話をして、山のような家事をして疲れてるのに、子どもの話を聞いて、励ましたり諭したりしている」それをとーってもわかりやすく、褒めてくれないのでしょうか。

ママに成績表はないし、感謝状もありません。子育ても家事も、「はい、これだけ頑張りました」とあなたにメダルをかけてくれもしません。

わたしも、あなたも、メダルが欲しいわけではないし、成績表でオール5を貰いたいわけでもない。でも、わたしは、だとしても、言葉が欲しいです。

「ママは大変なのに、頑張ってるよね」

わたしが欲しいのは、成績表ではないけれど、身近にいる家族からの感謝のひと言。あるいは、友だちでも親でも、姑でも「色々やってくれている、それって大変なのにね、ありがとう」「あなたが頑張っていてくれるから」「よくやってるよね〜っ、えらいなー、すごいなーって思うよ」そんな言葉だったりするんです。

あなたのエールが「ママ」を大きくしてくれる

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一生懸命やってることに対して、評価が欲しくなるのは当たり前ではありませんか。家事も育児も、なるほど、母親なら妻なら当然するべきことで、それを評価するなんて、だって仕事じゃないんだから! 好きな人と結婚して、あなたは子どもを産むことにした、それっていちいち、褒めるようなことですか? 違うんです!

褒められたくてやっているわけではありません。でも、見えない家事だからこそ、評価を求めるようなことではない子育てだからこそ、家庭という、働いた分が報酬として得られるものではないからこそ、それは確かに「どれくらいやったから、どれくらいスゴイ」と計れるようなものではないからこそ、だから、誰か、

「あなたはとても頑張っている。とてもスゴイことをやってるんだよ」

と、認めてほしいと思うのです。認めてもらう、評価してもらう、それが理由で育児をしているわけでも、仕事と両立しているわけでもないけれども、母親なら、妻なら当然であったとしても、誰か、「あなたはすごいよ」と言葉にしてくれたら。

褒めて育てる。

それが育児の基本なら、母親として働く母として、より大きな、おおらかな人として、もっと大きく、ドンと構える家族の太陽になれるように、どうか、側にいる人が、頑張っているお母さんに褒め言葉を、エールをぜひ、送って下さい。そうして、より大きなお母さんが育っていくはずですから!

「頑張り」がスルーされていくこと。ずっとずっと続いたら、ママの心はポキンと折れます。小さな小さなひと言が、励ましが、褒め言葉が、ママの絶望を一気に「ここにいられる幸せ、母であること、妻であることの幸せ」を、忘れてしまいそうな時に、「わたしは本当は幸せなんだ」と気づかせてくれることを、そこにいる誰かに気づいてほしいな、と、私は思います。

ママは絶望しているわけではなくて、いつだって、誰に言われなくたって、本当は「子どもがいて、家族がいる幸せ」なんて、当たり前にわかっているんです。それでも、自分が「きっと、そうなんだから、私は幸せなんだから」と思うことと、誰かが「大変だけどさ、頑張ってくれてるから、家族が幸せなんだよね」と言ってくれた時の「うん!」って大きくうなずける瞬間の、「ああ、よかった、わかってくれる人がいる」という、もうひとつの安心と信頼の幸せが、きっととてもママを支えてくれるんです。

側にいる人が。例えば、夫が、例えば、両親が、例えば、仲の良い友だちが、口にして伝えてくれたら、と、思うのです。

もっとも幼く、もっとも大変さをわかりもしないわが子が、わが子の笑顔が、わが子の温かさが、抱いた我が子の重みが、多くのお母さんを頑張らせる力の源になっているとしても。

もうひとつ、加えて、側にいる誰かが、ママにエールを送ってほしいと思うのです。

※この記事は2018年11月に公開されたものです。

大橋 礼

大橋 礼

年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌!本とお酒があればよし。


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