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2024.06.10

【専門家が解説】ダイエットの敵はストレス!「美味しいもの」も「痩せること」も諦めない方法


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ダイエット卒業アドバイザーの村上先生によるお話も3回目(第1回目はこちら、第2回目はこちら)を迎えました。今回は産後の育児疲れ、仕事との両立によるストレスからくる「どか食い」の悩みをはじめ、ストレスとダイエットについてお話を聞かせて頂きました。

ストレスによる「どか食い」は良くないパターン

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ストレスで「つい食べてしまった」というのは、ダイエットに関する会話では頻繁に出てくる言葉です。

そもそもストレスを感じると、体はどう反応すると思いますか?

第1回目(記事はこちら)で少しお話した、ホルモンの分泌に関係します。ストレスを感じると、人間はコルチゾールというストレスホルモンを分泌します。コルチゾールは常に悪者というわけではなく、血糖値の維持などに必要なホルモンです。

ところがストレスを感じて、コルチゾールが過剰に分泌されると、イライラしたり怒りっぽくなったりするだけではなく、血流が悪くなり体のパフォーマンスが下がり代謝も下がるため、減量にとっても良くありません。したがって、コルチゾールが過剰に分泌されると、それを下げるためにドーパミンを分泌し、ストレスホルモンを下げようとします。

ドーパミンはコルチゾールが分泌されたからといって、自動的に出てくるものではなく、脳が幸せを感じると分泌されるホルモンです。そして実は食べることは「最も手っ取り早く」このドーパミンを分泌できる方法なのです。

ストレスを感じると、つい「どか食い」してしまうのは、食べて満足して沢山のドーパミンを分泌させて、ストレスホルモンに対抗しようとしているのです。

「おいしいモノも減量も手にいれる」のが村上流

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今の話をよく考えてみて下さい。
ダイエットをしよう、と考えただけでもストレスですよね? 食べたいものを我慢しなくてはならない、おいしそうだと思ったけどあきらめなくてはならない、我慢我慢我慢です。そうして限界に達すると、いともあっさりと「どか食い」をして、我慢のストレスを結局、食べるという行為で帳消しにしようとします。

このようにダイエットをしようとすればする程、もっと食べたいという衝動が強くなってしまうのです。これではダイエットがうまくいくわけがありません。

では、どうすればいいのか。

結論から言えば、食べる行為以外でストレスホルモンを撃破する「ドーパミン」を出せばいいんです。過酷な食事制限をするようなダイエットではありません。幸せホルモンのドーパミンを生み出すマインドを持つ事によって、体重を管理していくのです。

僕が目指すのは「おいしいモノも減量も手にいれる」ことです。

「ストレス」と決めるのは誰でもない自分である

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そこで、ケアしたいのが「ストレス」ですね。ストレスの要因をストレッサーと言います。

BRAVAの読者の皆さんでしたら、例えば「仕事と育児の両立」「夫との家事分担の不公平さ」こんな事が一例としてあるでしょう。時短で職場に迷惑をかけているという孤立感などもストレッサーになるかもしれません。

そして、ここからが重要なポイントです。ストレスについて聞けば、いくらでもストレッサーをあげることができます。

でも本当は、そのストレッサーが、実際にストレスになっているかどうか、これは自分次第なんです。起きた出来事がなんであれ、それを「ストレスである」と決めているのは、他の誰でもなく自分自身なのです。

例えば、「時短で周囲に申し訳なく思う」ことについて、どのようにしてあなたが時短のせいで周囲に迷惑をかけていると分かりますか?誰かが実際に「あなたの時短のせいで仕事がやりづらい」と言ったのでしょうか? 多くの場合はそうではなくて、自分で「時短のせいで、周囲の人に迷惑をかけているのではないか」と推測しているだけ。つまり自分の思い込みがストレスをうんでしまっているのです。

確かに職場で、時短で早く帰宅する時に微妙な雰囲気を感じることもあるかもしれません。同僚が残業している中、ひとり、そそくさと帰宅するのはどうにも気がひけるものですね。

それでも、それは社会的に与えられた当然の権利ですし、あなたが悪いことをしているわけではありません。ですから、本来そのことで気をもむ必要は全くないのです。それにもかかわらず、自分の推測によって、結果として気をもむ羽目になる。そしてそれを「あなた」が「ストレス」と認定してしまっているのです。

ストレスとは「前提の問題」

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このように、ストレスとはあなたがもっている「前提」がなんなのかに大きく影響されます。ここでの前提とは、良くも悪くも前もって「〇〇は△△である」という自分の中のきめつけをさします。

時短の問題で言えば、4時に帰っていいよ、と言われているのですから、本当はそれでいいんです。でも自分で「みんなに迷惑をかけているはず」と前もって決めつけてしまっています。

ダイエットの話に戻しましょう。
「これ食べると太るよね~」と言いながら食べているのも「前提」です。食べると太ると決めつけてしまっているんですね。そして、この前提があるばかりに、食べるたびに罪悪感を感じたり、我慢できない自分に嫌悪感をいだいたりとストレスをためていってしまうのです。食べると太るというストレスを持ちながら食べているのでは、ダイエットなど成功するわけがありません。これは一番体重が増えるパターンなんですよ。

食べると太ると誰が決めたんですか?あなた、です。だって、食べても太らない人だっているじゃありませんか。

しかしだからといって、今現在太り続けている人がいきなり「食べても太らないから大丈夫」と思っても減量は成功しません。そこが心理面、直感を研ぎ澄ませるというメソッドに関係しますが、前提をとりはらったうえで、ただしい直感が湧いてくる状態にならなければいけないのです。

そうすると「食べたら太るよね、でも食べちゃおう」というループから、自然と抜け出していきます。あなたのまわりの食べても痩せている人を観察してみるとわかります。「わたし、何食べても太らないのよ」と言いながら食べている。実は見ていると、それほどは食べていないのです。これはきちんと見合った量を脳が決めていて、普通にそれに従っているだけです。

つまり直感のままに、いわば無意識にですが、普通に食べているから「食べ過ぎてはいない」のです。だから

「食べてるけど太らない」

ストレスもたまらないし、おいしく楽しく食事を頂いて幸せになり、ドーパミンも出て代謝も上がり「食べているけど太らない」のです。

マインドフルネスでダイエットを卒業しよう

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ストレスから一歩進んで、もう少しだけ「気持ち」とダイエットの問題を話しましょう。

マインドフルネスという言葉、最近よく耳にしませんか?
マインドフルネスとは、心が満たされている状態です。

マインドフルネスを日本語にすると「正念」となります。正念は仏教の言葉でもありますし、日本人が本来持っている概念のひとつです。念じるという漢字は、今の心と書きますね。下から読むとつまり、正しく今に心を集中させるという事でもあるんです。

過去に集中すると「後悔」が生まれ、未来に集中すると「不安」が生まれます。成功する人は未来に「目標」は起きますが、今に全力を注いでいる。マインドフルネスの状態に自分をもっていくのが大切なんですよ。

マインドフルネスの状態なら「明日から」という言葉を使いません。なぜなら、今に集中しているからです。

「明日から絶対にダイエットするわ!」

ベテランダイエッターが必ず口にする言葉ですね(笑)

何かの指標にむかってたどり着こうとするのは大切ですが、その為に何をやるかは、明日ではなく「今」なんです。

間違った前提を正し、心を今に集中させる。

何かに夢中になっていると、寝食も忘れると言うでしょう?これはドーパミンが出ている状態です。今、楽しく幸せに過ごすことに専念する。一見、減量とは何も関係がないようですが、食べても太らない代謝の高い体の状態をたもつには、ストレスとダイエットの問題を改善し、コルチゾールではなくドーパミンをだす。これが常にできるようになれば、ダイエットは卒業です。

・ストレスとしてと決めている前提を取り除く
・今にフォーカスをあて楽しむ

この2つを意識するようにしてみて下さい。
実はダイエットを卒業するには、こうした「気持ち」の本質を理解するのが最も大切なのです。

さて、次が最後です。
ダイエットの秘密と、減量を成功させる具体的なコツをお話しますね。

 

参考:
赤坂BASEクリニック
サカイクリニック62「医療ダイエットは痩せない?」

【プロフィール】
アメリカスポーツ医学会認定 運動生理学士
フィットネスコンサルタント
株式会社アイディアルボディデザイン代表取締役

ミス・インターナショナル世界一からモデル、アスリートなど多数のパーソナルトレーニングの実績を持ち、全日空(ANA)が採用している健康維持プログラムも開発。瞬間日記アプリでは、一般向けに改良し、配信。ダイエットやトレーニングに関する著書も豊富で「心と身体の健康を通して、世界70億人を幸せに」を目指し、メディアからも注目されている。

〈information〉
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大橋 礼

大橋 礼

年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌!本とお酒があればよし。


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