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2015.08.11

子どもとスマホ、どんなことに気をつけている?


YouTubeの動画など子どもは夢中です。

YouTubeの動画など子どもは夢中です。

軽いタッチやスワイプ操作で画面が変わっていくスマートフォン(以下、スマホ)やタブレット端末(以下、タブレット)は、小さな子も興味をひかれます。1歳代後半にはママの真似をしてタッチ&スワイプができるようになっている子も少なくないでしょう。グズリ対策にも力を貸してくれるスマホの類ですが、ママたちも色々な注意、工夫をしているようです。

どんな時にスマホであやす? 周りに迷惑をかけたくない、子どもを泣かせ続けたくない……

公共の乗り物内では子どもがいつ飽きるかハラハラしますね

公共の乗り物内では子どもがいつ飽きるかハラハラしますね

公共交通機関など、たくさんの人がいる場で目まぐるしく機嫌が変わるのが、小さな子ども。本当にハラハラドキドキですよね。スマホやタブレットをいじってご機嫌がもってくれると、ホッとします。

保育園から帰っての夕飯準備中などにも、子どもにまとわりつかれないですめばありがたい……。テレビやスマホに助けられる方も少なくないのではないのでしょうか?

乳幼児にスマホ、タブレット端末を見せる心配点は?

あああ

近距離で液晶を見るスマホは視力低下の原因になりそうですね。

便利ではあるけれどママたちが一番気になるのが、依存性や視力への影響。スマホが急速に普及したのがここ4~5年ほどなので、長期的に見た影響もデータとしてありません。

しかし、文部科学省の学校保健統計調査(平成26年度の調査結果概要はこちら)で「裸眼視力1.0未満の者」の割合が、幼稚園、小学校、中学校、高等学校ともに増加傾向にある背景には、ライフスタイルの変化のほか、幼児期からのテレビやゲーム機でのゲーム体験、学童期からのスマホやタブレットなどの使用も無縁ではないでしょう。

そして、画面に中に広がる世界が楽しいのは、大人も子どもも一緒。子どもに画面の類を全く見させないというのも簡単ではありません。そんな中で、ママたちがどんなことに気をつけたり工夫したりしているのか、聞いてみました。

ママたちは具体的にどんなことに気をつけている?

あああ

しっかりルールを決めて見せることが大切ですね

1~3歳ぐらいまでのお子さんがいる私の友人にこのテーマについて聞いてみたところ、こんな答えが返ってきました。

・時間、場面を限定
2歳以上のお子さんのママたちから、時間・場面を限定する約束作って言いきかせているというお話がありました。

「これが終わったらおしまい」「(時計の)長い針が○○のところまで来たらおしまい」などの約束は、特に、保育園や幼稚園といった集団の中で決まりを守って生活するということに慣れてきた子には、受け入れやすい場合もあるようです。電車やバスなどの移動中だけに限定しているママもいました

親自身が限度を明確に決めてそれを子どもに伝える作業を地道にすることの大切さは、子育てのさまざまな場面においても共通です。

・一緒に楽しむ
音楽作成アプリ、お絵かきアプリなどを、親子で楽しめるものだけを楽しんでいるというお話もありました。あやしツールとして手渡して1人遊ばせるのではなく、親子で楽しむ時間のスパイスとして利用しているようです。

・使うスマホを限定
「毎日一緒にいる時間が長い自分のスマホは触らせない。夫のスマホで、夫が許可した時だけ遊んでもいいと決めている」というママも。あくまでも、「限られた場面でのお楽しみ」と、明確に位置付けていました。

共通しているのは、「短時間の楽しみのために使う」ということを、親自身が明確に決めて実行する工夫・努力をしていることでした。

利点もあるとの声も

さまざまな手遊びを覚えて真似したりします。

さまざまな手遊びを覚えたりもできますね

子育てにおいては何かとマイナスイメージになりがちなテレビやスマートデバイスの類ですが、幼児向け番組を見ながら楽しそうに体を動かしたり、スマホのアプリで歌や数字を覚えたりする子どもの姿から、「節度を持って使わせていれば、害ばかりでもないと思う」と感じているママもいました。

「教えてもいないのに画面を操作する子どもたちを見ていると、2030年代に大人になっている子どもたちが作る未来についてワクワクする気持ちもあります。中毒にならないよう注意しながら子どもの可能性を見守りたいです」とのお話も。

子どもの頃から家庭用パソコンや携帯電話が身近にあり、学習の場や仕事の中で情報機器を使うことが当たり前である世代の感じ方であり、そういった親側の自然な感覚を無視して否定するだけで子どもと情報機器の問題を語ることは、机上の空論になってしまうかもしれません。

適度な使い方の習慣づけに地道に取り組む

大人にとっても楽しいツールであるものを、子どもがなかなかやめられなくても当然。それを、「自分の意志でコントロールしなければいけないものなのだ」と頭で分かるのは、早くても小学校中学年ぐらい。しかもわかったからと言って自分をコントロールできるかどうかは……。大人を見れば一目瞭然かもしれません。

小学生にもなると、子どもだけ、もしくは子どもたちだけで過ごす時間も生まれてきます。自分のスマホやゲーム機を持っていない子でも、友だちとの交流の中で接する機会が出てきます。ワ―ママの場合には特に、連絡手段のためにスマホを子どもに与える家庭も増えてきます

スマホやタブレット、パソコンでも利用できるコミュニケーションツール『LINE』は、もはや中学生のコミュニケーションの基本になっているのが現実です。小学校高学年や中学生以上になると、家族よりも友だちが大切な部分も増えてきます。

スマートデバイスを与えること自体が悪いというよりも、利用時間をいかにコントロールするかということが、非常に難しい段階に入っていきます。やり取りの中で特定の子を仲間はずれにするなどの「LINEいじめ」も問題視されるようになり、友達とのコミュニケーション上の課題が出てくることもあります

幼児期のように、使う場面を親が完全に管理できる時期は、まだいいかもしれません。便利な道具に頼りすぎないという気持ちを親が意識しつつ、他の楽しい遊びを一緒にしたり、成長に応じて使い方を話し合ったりというコミュニケーションを重ねていくことが、これから長く続いていく子育ての中で大切なのではないかと思います。

千葉美奈子

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