2015.08.18
ピンチの時に利用できない!? 病児保育の落とし穴
子どもを保育園に通わせるワーママにとって、急な発熱や伝染病は何よりも恐れるもの。
「今日はどうしても休めない!」という時の保険をそれぞれ用意していると思いますが、選択肢のひとつとして、病児保育を挙げる人も多いと思います。
病児保育士を描いたドラマ『37.5℃の涙』もいま話題ですよね。
2歳の息子がいる我が家も同じ。でも病児保育はそう簡単に利用できないということを先日、身をもって知ることとなりました。
かかりつけ医の診断書が必要!
病児保育はお住まいのエリアによってシステムが違うケースもありますが、今回は川崎市のお話です。
川崎市ではまず大前提として、事前登録が必要。登録票に必要事項を記入し、郵送か病児保育所に持参します。市内には複数の病児保育所がありますが、施設ごとに登録が必要です。
子どもの健康状態(アレルギーの有無など)によっては病児保育に勤務する職員による面接が必要な場合も。なので、「熱が出たから明日預けたい!」というように急遽利用することは不可能です。
この点に関しては、私は抜かりなく、息子が保育園に入園する直前に事前登録(保育園入所が決まっていれば入所前でも登録できました)は済ませていました。
その後の1年ちょっと、病児保育を利用する事態に陥ることなく過ごしてこられたのは幸運だったかもしれません。
しかし、つい先日、日曜に突然発熱。慌てて休日診療所に行きましたが、「これは月曜の保育園ムリかも……」という状況に。
その日はどうしてもずらせない取材が入っていたので、病児保育に預けようと事前登録時にもらったパンフレットをもう一度見直しました。
「事前登録しといてよかった〜」なんて思いながら持ち物を確認しようとすると、飛び込んできたのは「かかりつけ医の主治医指示書が必要です」という文字。
小児科を受診して、病児保育を利用する旨の診断書をもらわなければならないとのことでした。
休日診療所や夜間救急では発行していないので、日曜に病気になったらかなり絶望的です。
予約の電話をしてみたら、驚愕のキャンセル待ち
その月曜は私が朝早くから仕事だったため、主人が出勤時間をずらして病院に連れて行ってくれることに。
とりあえず病児保育に電話!とかけてみたら、当日の予約開始時間前だったにもかかわらず「キャンセル待ち8番目です」。
2日前から予約ができるようですが、普通に考えて病児保育が必要になるのって“急な事態”ですよね。
こちらの病児保育の定員は12名。この待ち人数なら利用は無理だと判断し、夫婦で話し合った結果、高速を使っても1時間以上かかる夫の実家で預かってもらうことになりました。
このやり取りと実家との往復で、かなりのエネルギーを使い果たした私たち。自分が風邪を引くほうがよっぽど楽ですね……。
子どもが病気になったとき、同居や近くの親に預けられる家庭はほんの一握り。
そんな環境にない人たちをサポートするはずの病児保育なのに、こんなにハードルが高いなんてちょっとガッカリです。
その時によって利用状況はさまざまなのかもしれませんが、保険のひとつとして頼っている人は病児保育を“最後の砦”にするとちょっと危険かも?
まずは、子どもが病気になったときに病児保育以外の手段を知っておくことが必要ですね。病児保育以外の方法はこちらの記事で紹介しております。読んでみてください!
佐藤望美
エディター/ライター