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2018.08.21

療育ってどんなところ?誰でも通える? 知っておきたい療育センターのこと


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「ウチの子、ちょっと発達がゆっくりだから療育に通っているの」という話を聞いたことがあるママ、あるいは「療育を勧められたけど、なにをするところなんだろう」と不安に思っているママ、意外と多いようです。
今回は、療育とはなにか、どんなことをするのか、誰でも通えるところなのかなど紹介したいと思います。

療育ってどんなところ?

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療育とは、一言でいうと、「発達遅延、あるいは発達障害のある子供が、将来社会的に自立することを目的として行われる治療・教育のこと」です。しかし、療育にはさまざまな捉え方やケースがあり、その言葉や概念に明確な定義は示されていません。また、治療といっても、必ずしも医療行為を含むものではない場合も多々あります。治療・教育は、その子の発達の状況や段階に応じて、個別にプログラムを組んで行います。
たとえば、「同月齢の子が走り回っているのに我が子はなかなか歩かない」あるいは「歩き始めてずいぶん経つのに歩行が安定しない」などのお子さんには、PT(理学療法士)の先生が、その子に合ったトレーニング方法や器具などを使って、正しい歩行を促します。詳しい療育内容については、後ほど紹介します。

療育ってどんなときに通うの?

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「療育」がどんなものかおおよそ分かったものの、どんなことを指摘されたとき、どんなことが気になったら「療育」に通うことを考えたほうがいいのでしょうか。いくつかのケースを紹介します。

・1歳児健診などの健診時に指摘される
自治体で行われる、○歳児健診では、専門家がさまざまな項目の問診・検査を行います。
「何歳までに○○ができる」というのはあくまで目安ですが、やはりそこは専門家。「指先の動きが少しぎこちない」「つま先だけで歩く」「他人に興味がない」など具体的な指摘を受けることがあります。
その際、「ここの療育機関に行って、相談を受けてみてください」と紹介されることもあるので、「ウチの子は大丈夫」と思い込まず、ぜひ相談を受けてください。
また、1歳半検診で「様子を見ましょう(要観察)」という指摘を受けた場合、任意の2歳児検診は必ず受けましょう。

・保育園の先生に指摘される
保育園など集団で生活する場でたくさんのお子さんを見ている先生、「気になる子供」は必ずいるそうです。その多くに、「本の読み聞かせ中でもウロウロしてしまう」「気持ちの切り替えができない」「友達と関われない」など、集団の中でじっとしていられない、あるいはコミュニケーション面で不安がある、などの指摘が多いようです。

・親が日常生活の中で強く気になることがある
「ウチの子、言葉が遅いかも」「目が合いにくい気がする」など、毎日接するママやパパがとても気になることがある、その勘は大切です。その場合は、通っている保育園の先生や小児科医に相談してみましょう。

療育は誰でも通える?

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「ウチの子、成長に不安があるから」あるいは「指摘されたから」、すぐに療育へGO! というわけではなく、療育に通うまでには、いくつかのステップがあります。
療育に通うためにはまずなにをするのか、どんな手続きが必要なのか、ざっくりですが紹介します。

【例】
(1)1歳半健診時あるいは保育士さんに「目が合いにくい」「かんしゃくを起こしやすい」などの指摘を受ける。
(2)自治体の「育児相談室」(自治体によって名称はさまざま)を紹介されるので、そこで臨床発達心理士(発達心理学等の知識を生かして発達を支援する専門家)による問診・さまざまな検査(何ができるかなど)を受ける。
(3)後日、相談室からの結果を受け、自治体の福祉事務所で療育手帳(障害名や障害の程度を証明するために都道府県が発行しているもの)あるいは受給者証(福祉や医療のサービスを利用できる証明として市町村が発行しているもの)を発行してもらう
(4)相談室あるいは福祉事務所で紹介をしてもらった「療育施設(センター)」を見学、面談に行く
(5)療育内容・通うペースなどが決まったら、療育スタート

※原則として心理士など専門家からの紹介が必要ではありますが、親が不安で「どうしても療育に通わせたい」という希望があれば、手続きを踏んで通わせることができます。ただ、「今の発達段階ではまだ何ともいえない、様子を見ましょう」ということであれば、少し長い目で成長を見守って、それでも気になるのであれば再度「育児相談室」のようなところに相談しましょう。基本的には、親の希望が優先されます。

療育ではどんなことをするの?

療育では、子どもの状態に合った療育内容を、それぞれPT(理学療法士)、OT(作業療法士)、ST(言語聴覚士)の先生が行います。分かりやすく具体的に紹介していきます。
・PTの先生が行う療育内容

〔どんな子どもに?〕
立つこと・歩くことができない、体幹がしっかりしていなくて歩行が非常に不安定など、運動機能が低下状態にある子ども。

〔どんなことをするの?〕
立つことができない子には、机につかまり立ちの状態でおもちゃで遊ばせる(遊びの中で足の筋力を鍛える)、歩けない子には、歩行器や補装具などを装着して歩行の練習、歩行が不安定な子は、段差やバランスボードなどを使って体幹を鍛える。

・OTが行う療育内容

〔どんな子どもに?〕
手先がうまく使えない、どちらかの手に麻痺がある、ある程度の時間座って何かすることができない、など手作業や集中して行う作業が困難な子ども。

〔どんなことをするの?〕
人形を使って洋服や靴の着脱、ひも通し、お絵かきや線つなぎなど、着席した状態で子どもが飽きずに続けられるものを使って、手先の感覚・動きや集中力を促す。

・STが行う療育内容

〔どんな子どもに?〕
言葉が出ない、単語だけで2語文が出ない、自分の気持ちを伝えられない、うまく食べられない(飲み込めない)などの状態にある子ども。

〔どんなことをするの?〕
まだ子供なので、「話す訓練」というより、おもちゃなどを使って、遊びながら言葉を引き出す。たとえば、動物の模型をたくさん使って、「ゾウさん取って」と指示、取れたら「よく取れたね、これはゾウだね」など、遊ぶ・言葉を繰り返すことで語彙を増やしていく。
また、うまく食べ物を口に持っていけない、うまく飲み込めない子どもに対しても「摂食指導」を行う。

「指導」といっても、相手はまだ小さい子ども。遊びの中で楽しみながら、続けやすい訓練を行う、という形です。そして子どもの状態によって、療育内容はぜんぜん違います。その子に合った方法や器具でしっかり発達を促していきます。

いかがでしたか。療育は児童発達支援事業の一環なので、市区町村によっても力の入れ方や方針などは違ってきますが、療育がどんなものか少しでも伝わっていれば幸いです。
発達支援のプロが行ってくれる「療育」は、子どもをしっかりと確実に成長させてくれます。もし少しでも発達で気になることがあったら、相談してみてください。わが子の成長のしかたに合う関わりかたを専門家に教えてもらえるというメリットもあるし、ママやパパの不安や悩みも軽減されると思います。

参考/〔厚生労働省HP〕、〔日本理学療法士協会

田崎美穂子

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