2022.04.26
PTA代行サービスとは?3つの代行サービスとママたちの意見を紹介!
PTAの係や役員、委員になるとさまざまな仕事の依頼をされます。どうしても参加できない、頼まれた書類作成をする時間がないということもあるでしょう。「他のママに頼むといっても、そこまで親しい人もいないし、みんな忙しいだろうし」だからPTAは大変だ!と愚痴のひとつも言いたくなるところ。PTAは必要なのかという“そもそも論”はちょっと横に置いておきましょう。なにしろ、すぐにPTA大改革などできないのが現実。そこで、今回は「PTA代行サービス」について取り上げます。
PTA代行サービスとは?
PTA代行サービスとは、ことば通りですが「PTAのさまざまな業務を代わりに行ってくれる」アウトソーシングのサービスです。
特にPTA専用というわけでなくても、たとえば資料作成などを行ってくれる業者や会社はいろいろとあります。
ただPTAという組織からの発注に慣れている、どのような業務かすぐに理解してくれる、特にPTAに特化したアウトソーシングサービスも登場しています。また個人向けに、委員や役員になった場合に担当する業務を代行してくれたり、代わりに出席するといったサービスもあります。
PTA支援・代行サービス3つ
PTAS(ピータス)
PTAS(ピータス)
・PTA業務の様々な「困った」を外注できるマッチングサイト
・PTA専用支援サービス
印刷や警備、記念品などPTA業務でよくある業務を代行してくれる会社を探してマッチングできるサイトです。PTAに特化しているマッチングサイトのため、最初に「学校のPTAで○○をお願いしたいのですが」といった細かいやり取りが必要なく、すぐ本題で交渉できるところが便利です。
■PTAプロワークス■
PTAプロワークス
・PTA/子供会などでも利用できるアウトソーシング
・個人でも利用できる
PTA組織として業務を発注できる他、たとえば委員に選ばれたが「書類作成をする時間がない」「講演会の手配担当となったが、講師を見つけたり手配したりするのが大変」という場合に、個人的にも外注することが可能です。
■クラッシーコンシェルジュ■
クラッシーコンシェルジュ
・生活総合支援サービス
・PTA限定ではなく生活のさまざまな困りごとに対応
特にPTA活動を目的とはしていませんが、たとえば「小学校指定の辞書カバーを作成」「録音から議事録のテープ起こしと資料作成をしてほしい」といった細かな要望もお願いできます。支援サービスのひとつとして「PTAの大掃除に代わりに参加してほしい」といった依頼も可能です。
PTA代行についてママ・パパたちの意見
正直「違和感」がある
たとえばお手紙の作成だとか、事務的な仕事を外注するというのはわかる。ただ、会合などに全く見知らぬ、それもお金を払って代行してもらう人が参加するのはどうかなと思います。それなら同じ委員をしている人同士とか、誰か他のママ友と融通し合って、代わりに参加する方法を探したほうがいいのではないかなと思うのですが(Yさん/子ども・小5と中1)
PTAデジタル化を外注しては?
PTA総会や、資料の配布などに手間がかかる。それらをIT化して、すべてLINEやアプリを使用してできれば、負担も減るはず。ただ、最初にこうしたシステムを用意するのが大変なわけで、全部丸投げできる代行会社があるなら使うのもひとつの選択肢。特にPTAのなり手がいない、少数の人に負担がかかっている状況なら、便利な方法を選ぶべきでは?(Wさん/子ども・2歳、小3)
人数集めのような会合なら代行利用もアリだと思う
PTA役員や委員が出席するような総会や講演会の人数集め(最近はパンデミックの影響で中止だったり縮小化だったりしているが)のために貴重な有給を使いたくないので、代行サービスがあるのなら使いたいと思う(Uさん/子ども・小4)
家庭の事情を考えれば……
前にPTAのバザー係で、前日準備のときに便利屋さん?の人を頼んでいるママがいて、後から知り驚いた。役員さんのひとりがその方に事情を聞いたところ、シングルマザーで仕事は休めない、保護者会なども参加できず知り合いもいない、でもバザー係になっていたので代行の人を頼んだとのこと。そう聞くと「確かにしかたないことだ」とも思ったし、かといって「事情があれば代行の人でもよい、としたら、どこまでの事情を許容範囲にするのか」みたいなことも出てきて、けっこう大きな問題になった。難しいところだけど、何か学校やPTAの中枢とか個人情報にも触れるような業務でない限り、いたしかたないのかなと個人的には思います(Eさん/子ども・小2と小6)
代役でも平気な担当ならいいのでは?
PTAの会合に代理の人を頼むというのは、普通によくあること。それがママ友ではなく、お金を支払い代わりの人を派遣してもらう、そのようなやり方があってもいいのではないでしょうか。特にPTAによるマラソン大会見守りとか、校外学習の低学年付添い、大掃除のお手伝いなどは、絶対にママやパパでないとダメということはない。仕事を休めない人だっているし、でも欠席するなら代わりの人をと言うのであればアウトソーシングはありだと思う(Nさん/子ども・4歳、小2、小5)
PTA活動全体を民間委託にすればいい
代理だとか業務を外注するとかではなく、そもそもPTAが必要というのであれば全部を民間委託にしては?会社だって、仕事によってはまるごと業務委託するのはよくあること。まぁしかし、それを頼むのは誰がやるのか、どう仕事を割り振るのか、みたいなこともあって、それならPTAをやってくれるママたちに、きちんと仕事として発注すればいいような気もする。時給で支払えば、やりたい人もいるかもしれないし。でもそうすると「お金払ってまでPTAを続ける意味があるのか」という、そもそもの問題にぶち当たってしまうけど(Hさん/子ども・中2)
PTAの存在意義が問われる今
世界中に蔓延した感染症の影響で、学校行事やPTA関連行事も多くが中止・延期・縮小となりました。その後は新しい生活様式の中で、実際にやめても平気だったこと・続けたほうがよいことなど、明確になったこともあるでしょう。
思い切った改革をすれば、あるいは違う形の団体組織にすれば、という声も多くあります。しかし、それらを変えていくことが大変なわけで、「改革をする当事者にはなれない」ケースがほとんどです。
すると結果的に、「今後はどうなるのかわからないけど、今はPTA役員決めは従来どおり」となってしまい、まさに今、PTAに関わるママ・パパたちにとっては「参加できない」「引き受けられない」ことも出てくるわけです。そこで今回ご紹介したようなPTA代行や支援サービスをうまく活用するのも、ひとつの方法でしょう。
ただ根本的なPTAに関する問題の解決か?といえば微妙なところです。実際にPTAを廃止した学校、ボランティア団体として組織の体制を変えたところ、廃止したが再びPTAを再編したという学校、PTAをどうしていくかは、地域性や学校の規模なども影響し、正解はひとつではないのが現状です。
大橋 礼
ライター
年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌!本とお酒があればよし。