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2022.05.28

「産後うつ気味だった」先輩ママが語るノイローゼ寸前エピソードと対処法は?


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産後うつによる悲しい事件のニュースをたまに目にしますが、鬱まで行かなくても、「今思えばウツの一歩手前だったかも」というくらい産後に落ち込んでしまった経験のあるママ、意外に多いのではないでしょうか。
やっとの思いで産んだ可愛い赤ちゃんとの楽しい毎日。でも、言葉も分からず泣いてばかりの赤ちゃんと四六時中一緒にいたら・・・。
今回は、「あのとき実は少しヤバかったかも」という先輩ママたちの体験談を紹介します。皆さん、どのように乗り越えたのでしょうか。思い悩んでいるのはみんな同じなんですね。

おっぱいをぜんぜん飲まなくて、ノイローゼ寸前!?

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生後すぐからおっぱいにうまく吸いつけず、飲みも悪かったんです。入院中の授乳室で飲む前と飲んだ後に赤ちゃんの体重を測るのですが、それすら憂鬱で…ほかのお母さんんが「すごーい! この子100(ml)も飲んだ!」とか言ってるのが聞こえるとムカついちゃったり。退院してからも、レンタルの赤ちゃん用体重計で測っては落ち込んでいましたね。今思えばそんなことしなければよかったのに(苦笑)。ミルクと混合にしちゃばよかったんでしょうけど、変な意地もあったんでしょうね。
子どもの口をおっぱいに押しつけて、「なんで飲まないんだよ!」と暴言を吐いたことも多々あります。病んでましたねー。

・どう乗り越えた?
ミルクをあげ始めてから落ち着きましたね。主人や母・義母から「もうミルクにしたら」と言われていたのに、私が耳を貸さなかったんです。イライラしながらおっぱいをあげ、赤ちゃんに当たり散らす私を見て「ヤバイ」と思った母が、「アンタもミルクで育ったのよ!おっぱいとミルクなんて、なんの違いもない!!」とミルク缶をドカーンと目の前に置いて(笑)「ママである私がこんな精神状態じゃいけない」と、ハッと我に返ったんです。そこからすっごく楽になりましたね。〔Yさん、子ども4歳〕

いわゆる母乳神話に振り回されて、ノイローゼ寸前になってしまうママは多いようです。優しくなだめるより、「そんなことに振り回されるな! 大丈夫だから!」とドーンとアドバイスしたお母さん、ナイス!

夜泣きがひどい息子を前に、恐ろしいことを考えたことも

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今は14歳の長男、生後半年から1歳近くまで夜泣きがとにかくひどくてひどくて。最初は「まだおっぱいだし、泣くのは赤ちゃんの仕事」くらいに思って大丈夫だったのですが、寝不足が続き、ストレスも溜まり・・・。
当時マンションの11階に住んでいたのですが、「ベランダから落としたら静かになるかな」なんて恐ろしいことを考えたこともありました。寝ぼけ眼で、子どもに向かって「だまれ!この野郎!」と言い放つ夜もしばしば…。日中もイライラしっぱなしで、赤ちゃんを手にかけた母親のニュースとか見ると、すごく不安になりました。精神的に相当グラグラしてました。

・どう乗り越えた?
子どもと主人と私で川の字で寝ていて、子どもが泣くと主人も起きてあやしたりしてくれていました。それでも暴言を吐く私をみかね、「数日でもいいから1人でほかの部屋でゆっくり寝たほうがいい」と言ってくれたんです。そのときは逆にものすごい罪悪感を持ってしまいましたが、言葉に甘えて、1週間ほど別室(一番端の部屋で、泣き声もほぼ聞こえず)で寝ました。人間睡眠って本当に大切!と痛感しましたね。その1週間があって、身体も気持ちも切り替わった気がします。「またキレそうになったら、別室で寝な」と言ってくれた主人に、とても感謝しています。でも、なんで主人は夜泣きにケロッとしているんだろう…〔Tさん、子ども14歳、10歳、3歳〕

寝不足が続くと、自分でも気持ちのコントロールが効かなくなる時ありますよね。一晩でも誰かに任せて、手足を伸ばして思いっきり寝るだけで切り替われるかもしません。

「なんで産んじゃったんだろう」と思ってしまった時期がある

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生後1か月までは実家にいて、家事も掃除もまるまる母がやってくれたので、私は子供の世話オンリー。よく泣く子でしたが、とにかく可愛かったし、おむつ替えもおっぱいをあげるのも楽しかったんです。でも、実家から戻って子どもと2人きりになったら、グズる子供をおんぶして家事、髪はボサボサ、化粧もせず顔もボロボロ。買い物に行ってもすぐギャン泣き、昼寝もあまりしない子で、自分の時間はまったくといっていいほどありませんでしたね。赤ちゃんいるならそんなの当然!なんでしょうけど…
SNSとかで、友達の「赤ちゃんとこんなところにお出かけ~」みたいな投稿を見るだけで悲しくなってしまったり。出かけられないし、泣いてばかりの子をおんぶしながら、「あー、なんで産んじゃったんだろう」と思ったりも。完全に被害妄想というか、心が壊れかけてました。

・どう乗り越えた?
特に「これ」というきっかけや出来事はないのですが、だんだんに、という感じでした。生後半年くらいから、午前中は公園に行って遊べるようになったり、ゆっくり買い物できるようになったり、子どもがいてもできることが増えていくうちに、気持ちも生活も落ち着いていった気がします。乗り越えたというより、どうにかこうにかやり過ごした、という感じかな。〔Kさん、子ども6歳、4歳〕

自分がいっぱいいっぱいの時って、何を見ても羨ましくなったり悲しくなったりしませんか。でも、自分の状態も徐々にいい方向に変わっていけば、気持ちも落ち着いていくもの。あまり考えすぎず、時間に任せてみるのもひとつの方法かもしれません。

育児書やネットを見すぎて…

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「○時間おきに授乳」「離乳食は〇か月から」「首すわりは〇か月から」という情報に振り回されて、「ウチの子ぜんぜんちがう…発達が遅い?」と悩み始めてしまって。そしてさらにそれをネットで調べて落ち込むという悪循環の日々でした…

・どう乗り越えた?
毎日「〇時に授乳、〇時にウンチ」など細かい育児日記を付けていたんです。1人目で必死だったんですね。しかも生後3か月くらいまで、ほぼ引きこもり状態。このままだと自分がヤバいと思い、ある時思い立って近所の児童館へ。そこで何人かのママたちと話す機会があって、数人のママが「育児日記って、1週間で書かなくなるよねー。時間通りにおっぱいあげるなんて無理無理、適当適当!」「ウチの子、もうすぐ1歳だけど立つ気配全然ないよー」なんて笑って話しているのを聞いて、フッと楽になったんです。育児書やネットじゃない生のママたちの声で救われましたね。
〔Uさん、子ども10歳、5歳〕

今はスマホで手軽に調べられるし、いろいろと検索しては落ち込んでしまうママ、多いのではないでしょうか。ママたちの生の声で「その子にはその子のペースがある」と気づかされることもあるようです。

いかがでしたか。「私ヤバいかも」という時期を切り抜けて今に至っているママはたくさんいます。むしろ、そういう経験をしてこその「母の強さ」ってあるのではないでしょうか。子どもが0歳ならママも0歳、最初からドーンと構えたブレない強い母なんていません。
ひとつ大切なことは、ここで紹介したママたちは、自分自身や周りの人の協力や言葉で対処が可能だった方達の例です。「育児が不安でならない」「最近つらい」と感じたら、自治体の子ども世代包括支援センター(子育て支援センター)に相談することや、医療機関へ行くことをお勧めします。

※この記事は2018年6月に公開されたものです。

田崎美穂子

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