2022.09.20
公立、私立、義務教育学校etc小学校を選ぶ!それぞれの特徴と通わせているママたちの体験談
新型コロナウイルス感染症の影響や、少子化の影響によって小学校を選ぶ家庭が増えてきています。今回は、小学校それぞれの特徴をご紹介!小学校に通うママたちの経験談もぜひ参考にしてみてくださいね。
小学校の選択肢は全部で5つ
現在、小学校の選択肢は5つあります。まずはそれぞれの違いについてここでご紹介します。
スタンダードな選択肢!公立小学校
ほとんどの子が通われる公立小学校。ママ世代と異なり現在は学区を越えての通学に柔軟な地域も増えています。また、公立小学校は学習カリキュラムは文部科学省が決める一方、課外活動などは小学校ごとに決めてOK。なので、課外活動は小学校ごとに異なります。
地域にあればラッキー!?義務教育学校
義務教育学校とは、公立なのですが、小中一貫校である学校です。中学校1年生にあたる年を7年生として、1~9年生という学年にしています。小学校高学年から中学校の授業を中学校の先生から先取りで教えてもらえたり、中学校の体育祭に参加できたりと、早い段階から中学生と交流をしていきます。
また、小学校から中学校卒業まで通っている生徒が変わらないため、人間関係も築きやすいです。ただ、全ての自治体にありません。すべての地域から入れる学校ではありません。
お受験といえば私立小学校
お受験と聞いて思い浮かべる方が多いのが私立小学校でしょう。それぞれの学校で特色が異なるという点が特徴です。また、大学付属の学校、小学校までの学校、小~高校までの学校などがあるのでその後の進路も見据えて選択できます。宗教教育などもあるので、ご家庭の教育方針に合わせて選ぶことができる学校です。
競争率が実は激しい?国立小学校
私立小学校と同様に受験をして入学する学校ですが、私立小学校よりも学費が安く人気があるのが国立小学校。地域によって学校の数に差があります。私立小学校よりも通学範囲などの取り決めが厳しいです。また国の教育研究機関として質の高い教育を受けることができるため、競争率が激しく抽選での選考方法をとることも。テストで合格点をとっていても、抽選で受からないと合格できないとため「運」も必要と言えます。
グローバルな環境で育てるならインターナショナルスクール
一昔前までは、両親英語が堪能あるいは、両親のどちらか外国人でなければ入れなかったインターナショナルスクール。現在では両親日本人でも、どちらかが英語を話せなくても受け入れてもらえることもあります。入学するには面接などがありますし、先生とのやり取りは英語なので全く英語力がないと学校生活は大変かもしれません。最近はアメリカのインターナショナルだけでなくイギリス、ドイツ、台湾、中国など幅広い国の学校が日本人もOKとしています。
公立小学校のメリット
公立小学校に入るメリットはおもに3つ。1つは家から近いということです。家から近いというのは防犯の意味を含めて安心要素であるといえます。この点についてはママだけでなく先生からも以下のようにコメントをいただきました。
今の小学生は教科書類に加えてタブレットなどもあり、荷物がかなり重いので、家から近いのは親も子どもも負担が減ってありがたいです。また、電車通学などよりも通学までのトラブルが少なく、登校班などで不審者対策もしていて安心です(Uさん・子ども小学校3年生)
実は小学校受験を検討されていた方の多くが、東日本大震災を機に私立小学校や学区外の小学校に通わずに地元の公立小学校を検討し直されているというデータがあります。今後いつどこで災害が起こるかわからないことを考えると自宅から近い学校に通うというのが保護者様にとっては安心のようです。(Sさん、小学校教員)
2つ目はやはり費用が安いということです。かかるのは給食費と、校外学習の積み立て、ほか、適宜かかる教材費のみ。子育てにはなにかとお金がかかるので、学費が安いというのはありがたいですね。
私立小学校を検討していましたが子どもの意志で公立へ。お金があまりかからないのでその分習い事を思いっきりさせてあげられています。(Tさん・子ども小学校1年生)
3つ目は知っているお友達が多いということ。近所のお友達や幼稚園、保育園時代のお友達がいるというのが公立小学校の最大の特徴。知っているお友達が1人でもいるだけで心強く感じるのではないでしょうか。
学区外の保育園に入れていましたが幸いにも同じ小学校に入る子が3人いました。また、同じマンションのお友達も5人いたため、何人かは同じクラスに。誰も知り合いがいないのではなく、知っている子が何人もいたので人見知りの娘は心強かったらしく、小学校を早速楽しんでいます。(Iさん・子ども小学校1年生)
公立小学校に入るデメリット
公立小学校にはデメリットもあります。1つ目は先生の異動があるということです。そのため、場合によっては教師の質に差が出てしまうことがあります。例えば2年位前まではすごくいい学校といわれていたところが、子どもの入るころには先生の評判が悪いなんてこともあるのです。
公立小学校は残念ながら先生の質は一定ではありません。ですので、お兄ちゃんやお姉ちゃんのときは落ち着いていい学校だったのに……と苦言を呈されることもよくあります。もしも何か感じたら些細なことでも学校の先生には相談されてくださいね。(Sさん、小学校教員)
また、放課後の過ごし方に悩む保護者も多いということです。小学校によって学童の有無が異なり、場所によっては学童がないということもあります。保護者が働いている場合は子どもが放課後に過ごす場所を探さなければなりません。私立小学校の場合は放課後の時間を学校内でお預かりしてくれたり、学校内で習い事をさせてくれたりするのでこの点がデメリットになることもあります。
私立小学校に行っているお友達は、放課後は学校内で図書室を開放してくれたり、習い事をしてくれたり、学童が学校内に作られていたりします。しかし、我が子の通う学校には学童が無く、民間学童を探して入れました。学校から距離があるため、仕事中も無事着けたのか気が気でなりません。小学校から少し離れているのでもちろん、同じ小学校の友達はほぼおらず、行きたくないとぐずっています。(Tくん 小学校1年生男の子)
私立小学校のメリット
少子化の影響で子ども1人に質の高い教育を受けさせようという考え方で私立小学校を検討するママも増えています。
私立小学校のメリット1つ目はさまざまな経験ができるという点です。学校によってカリキュラムを柔軟に決められており、公立小学校ではできないさまざまな経験ができるのが最大のメリットです。
兄は私立、姉は公立にはいりました。兄の学校では宿題もなく、自分の好きな研究に放課後は没頭させてくれます。読書の時間も充実しており、読書のための時間も確保。さらに、毎年野菜を植える→収穫→料理までをやってくれます。家ではなかなかさせられない経験が全て学校で完結するのは親として嬉しいです。(Tさん・子ども小学校3年生、小学校1年生)
2つ目は放課後も学校内で過ごせるようになっているということです。前述したように私立小学校は学校内で放課後も過ごせるようにしているため、学童にわざわざ入れる必要がありません。学校内ですべて完結できるのはワーママにとっては助かりますね。
放課後は、最初の1時間は学校内の習い事(英語)をし、その後学校内の学童で宿題をしてから図書館で読書をしているようです。学校のお友達も多く放課後を過ごしているので人間関係にも困っておらず、安心しています。公立、私立で悩みましたが、ここは私立で良かったと痛感しています(Sさん・子ども小学校1年生)
3つ目はセキュリティがばっちりということ。私立小学校は校門前に警備員を配置しているところがほとんどなので安心感が違いますね。
私立小学校に通うデメリット
私立小学校のデメリットとしてまず上がってくるのが学費です。入学金がかかるほか、教科書代、施設充実費、課外活動費がかかるほか、学校によっては寄付金が必要なこともあり、月5~8万円くらいが相場となります。兄弟がいるご家庭では1カ月あたり教育費で10万円を優に超えてしまうので、経済的に負担となってしまうかもしれません。
我が子の学校は寄付金はありませんがそれでも月6万円くらいかかります。ですが、放課後に習い事や学童も検討している場合には学校でやってくれるので結果安く済むこともあります。(Mちゃん 小学校4年生)
2つ目は給食がない学校があるということ。毎日お昼を持たせるのはママにとって大変です。もちろん学校によってはお弁当が注文できるところもあるのですが、適温で栄養バランスの整った給食を食べさせたかったと思う方も少なくないようです。
国立小学校のメリット
なかなか情報が出にくい国立小学校のメリットを実際に通っている方に聞いてみました。国立小学校最大のメリットは学費が安いということ。公立小学校と比べればPTA関係の費用などが掛かるものの私立小学校と比較すれば圧倒的に安いです。
我が子の通う学校は月に1万2千円程度の学費がかかります。電車通学なので交通費もかかりますし、制服なので成長したら制服も買い替えなければなりません。文房具も指定のものをすべて購入です。ですから、よく言われるのですが公立小と学費がほぼ同じくらいということではありません。でも私立と比べれば安いです。(Kさん・子ども小学校1年生)
次にさまざまな経験ができるという点もメリット。私立小同様に、課外活動をいろいろと組んでいるため、公立小の子よりもいろいろな経験ができるようです。
私の住んでいる地域の中で、1番初めに生徒1人1人にタブレット学習を導入したのが我が子の通う国立小学校でした。そんなこともあり、地域の公立小の子と比べれば、いろいろなことをやってくれているという印象で国立小を選びました。縦割りで1~6年生が机を並べて、道徳や読書、生活の授業を受けることもあります。高学年がお兄さん、お姉さん先生になっていろいろ推してくれるようです。縦割りのグループでお弁当を作り、校内でピクニックしたりということもあり、娘は楽しんでいます。ICT教育をすぐに導入したという点で人気も上がっていると聞いています。(Kさん・子ども小学校1年生)
国立小学校のデメリット
国立小学校のデメリットは親が参加する活動が多く、働いているママはスケジュールを合わせるのが大変なことも。
うちの国立小学校は月に2回、親が参加必須の行事があります。それ以外にPTA活動もあるので月に3~4回は必ず学校に行っていますね。会社を休んで両親揃ってきているご家庭も多くあります。もちろん、国立小学校にも働いているママがいますが、仕事と学校への出席のやりくりが大変と聞いています。(Yさん・子ども小学校4年生)
さらに、全ての生徒が必ず付属の中学校に上がれるということではありません。特に国立は私立よりも付属に上がれる人数が少なく、成績優秀者でないと、付属中には上がれず、この点はデメリットと感じているようです。
うちの国立小学校はクラスの1/3しか付属中に上がれません。そのため、小学校1年生から付属中への進学対策をされているご家庭が多いです。現在4年生の娘もその事実を肌で感じることが増えてきたようで、自分が他の中学に行かなければならないかもとナーバスになり始めています。(Yさん・子ども小学校4年生)
また、国立小学校のホームページにも書かれているのですが多くの学校が「先取り教育」は行っていません。国立小学校=どんどん先取りで教育をしてくれると考えて入学してしまうと、授業の進度に戸惑ってしまうかもしれません。
小学校受験塾に通っていた時、国立小学校だから先取りできると考えて検討される方もいました。実際に入ってみて、周りの公立小の子と比べてみても、さほど進んでいるとは思えません。ですので、先取り教育を求めている方にはデメリットに感じるかもしれません。(Kさん・子ども小学校1年生)
インターナショナルスクールのメリット
特に近年、インターナショナルスクールのキンダーが増えていることもあり、そのままインターナショナルスクールに小学校も通うという子も増えてきているようです。インターナショナルスクールに通うこのママたちが口を揃えていうメリットと言えば「国際的な環境」が整っているということ。日本に居ながらにして国際感覚が身につくのはインターナショナルスクールならではといえるでしょう。
インターナショナルスクールのキンダーからそのままスクールに入りました。お友達にも日本以外のたくさんの国の子がいるので、語学だけでなく、国際感覚が身についたと感じます。(Oさん・子ども小学校3年生)
また、もちろんですが、英語をはじめとした語学力も身につきますね。
子どもの学校の第2言語はフランス語です。そのため、英語、日本語、フランス語が話せるようになっています。パパの祖父母がフランス語をしゃべるため、ほかの言語も学ばせてくれているのがありがたいです。(Rさん・子ども小学校4年生、小学校2年生)
インターナショナルスクールに通うデメリット
インターナショナルスクールに通うデメリットとして挙がるのは学費について。学校によっては日本の私立校よりも学費が高い学校もあります。また、将来的に海外に住む予定がないという場合は日本での生活に苦労する場面もあるようです。
夫はアメリカ人ですが子どもたちが中学になるくらいまでは日本で生活をする予定です。ところが全ての教科を英語でやっているので、日本語もそうですが、日本での生活に苦労するだろうなと親が感じる場面があります。ちなみに、娘の学校はお金の授業も$でやるので、円の考え方が分からないらしいです。(Rちゃん、Nちゃん 小学校4年生、小学校2年生)
さらに、親が英語を話せない場合は先生とのやり取りに苦労するということも。
我が家は私が日本人、夫が台湾人です。2人とも英語はそこそこ話せますが、教育的な内容や専門的な内容を先生がお話ししてくれたり、プリントで渡してくれたりしても理解しきれないことがあります。息子に訳してもらったり、翻訳アプリで乗り切っていますが、この先語学力が低いことによって弊害がないかが不安です。(Oくん 小学校3年生)
実は年中の9月くらいから進路を検討しておくとベター
今回お話を伺ったママたちからは、受験をするかどうか、進路を選択するのは年中9月あたりが良いのでは?というお声を聞きました。その理由は小学校s受験の対策塾に入れるならこのタイミングがベストだからということです。
私立小や国立小を受ける場合で、塾に入ろうと考えている方は、9月からが新学年としての授業を開始します。例えば年中の9月は、年長の1学期という扱いで授業がスタートするので、この時期から対策を始めるご家庭が多いです。塾に入れなかったとしてもこのタイミングから対策をゆっくりと始めていけるとよいでしょう。
我が子は年中の12月に受験を決めて入塾しました。ですが、すでに周りは3ヶ月先取りしていることもあり、子どもも戸惑うことが多かったようです。塾の新学期に合わせて入塾しておけば……と後悔しましたね。(Aさん・子ども小学校3年生)
近年では小学校の選択肢が一気に広がっています。それぞれの小学校の特徴を知っておくことで、子どもの未来や将来を考えるきっかけになるのではないでしょうか。小学校受験にちょっと興味あるというご家庭、共働きで入学後の習い事と学校、学童の両立など悩んでいるというママも、ぜひ現役で通われているママたちの経験談から検討をしてみてはいかがでしょうか。
ふう
双子ママ看護師