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2018.12.07

「小学校から先生がいなくなる!?」教員不足は子供に関わる大きな問題


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ここ数年メディアでも時折取り上げられているのが「小中学校での教員不足」です。実際に2018年8月に文科省から「教員不足について」の資料も出ており、これによると、11都道府県に限っただけにもかかわらず、小学校で266人もの教員が不足となっています。

そういえば、わが子が通っていた学校でも産休を取ったり、先生が体調不良で長期休養となった時になかなか次の先生が決まらなかったことがありました。

子ども達が1日の大半を過ごす学校、そこから「先生がいなくなる」そんなことがまさか、あるわけないとは思いますが・・・。

「先生が足りない!」その理由とは

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(1)ブラックといわれる労働環境の悪さ
朝早くに出勤し、規定の終了時刻より残って作業するのがほぼ毎日、という先生がほとんどです。しかもいわゆる「残業手当」はありません。また行事等の準備、中堅どころになれば地域関連の対応やPTAに関する会合への参加、土日出勤あり、と過酷な労働環境の学校がとても多いのが現実です。

(2)やめてしまう先生もいる
安定している、福利厚生はいいという面があっても、実際には過酷な現状に見合った年収が貰えていないと感じる教職員も多いでしょう。実力次第で高収入が望める塾講師やプロ家庭教師に転じる人も増加しています。また、夢をもって教師になった若い先生が、現場についていけず、すぐにやめてしまうことも少なくないようです。教職員の数が足りなくなりつつあり、若い先生のサポートをする時間もないため、いきなり担任を持たされた先生が授業をし、クラスをまとめ、行事をこなすということについていけずに挫折するといった実例は枚挙に暇がないのが現実です。

(3)子どもは好きだが親の対応に嫌気がさしてやめる
教育や子どもと過ごす現場は大変であっても「やり甲斐がある」と感じる先生は実際に沢山います。しかしモンペといわれる親、そこまでいかなくとも毎日のように放課後には保護者の対応に追われて、神経が参ってしまう「やってられない!」というケースも増えているのが現状です。

(4)そもそも「先生になりたい」人が減っている
長い目で見ると一番の問題なのかもしれません。今、教職員を目指す学生は減っています。上記にあげたような理由から「先生って大変そう」と思われ、それどころか将来について相談したら親から「先生なんて大変だよ、モンペになんかあたったら、大変だし。精神的にも苦労しているみたいだから普通の企業に就職したら」なんてアドバイスを受けることもあるのだとか・・・。

改善できそうで「できない」学校の環境

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いろいろな問題や不満があって、先生がやめていく・先生になろうという人が減っていく、この連鎖を止める方法はないのでしょうか?

私は教員ではありませんから、もしかしたら現場の声はもっと苦しいのかもしれません。また逆に子どもと過ごし、成長を見届ける喜びは経験すれば非常に大きなものかもしれません。

いずれにしても、素人の私から見ても、例えば公立小学校、ちょっと変えるだけでも先生の負担が減るのではないの?と思うのですが・・・。

(1)なぜ事務や雑務専門の人を雇えないのだろう?
見ていると先生は、例えばお手紙作成やコピー、たくさんの配布物の仕分けなどに時間をとられています。公立小学校には当然、事務方の人はいますが、主に経理というかお金の管理をしています。例えば、数人の「事務や雑用専用の人材」がいて気軽に細かい作業を頼めたら先生の雑務も減り、残業が少しでも減りそうなのに、と思います。

(2)ボランティアや専門家ももっと活用できないの?
落ち着きがない子どもや、授業についていけない子、最近多くなっている日本語がまだあやふやな外国人のお子さん、こうした子どもたちのサポートは現在でも行われてはいます。でも、もっっと多くの人材を起用して、先生の負担を減らせないものでしょうか。

現在、公立小学校でもパソコンの授業がスタートしていますが、これこそ専科の先生が必要です。教員が足りないのであれば、パソコン関連の企業が社会的な奉仕として、あるいは「出向」のような形で(きっと様々な法的問題があるのでしょうが)パソコンの授業を受け持てないのでしょうか。

(3)新卒の先生のサポートを充実させてほしい
私がビックリしたのは、いきなり3月まで学生だったのに、4月当初から担任を持たされる制度です。私の次男は2年続けて、新卒の先生がクラス担任でしたし、しかもひとり担任で、逆に先生がお気の毒に思えました。体調を崩したり、やめたくなるのもわからないでもない、と感じました。私の長男は既に社会人ですが、入社してスグに「はい、君、5,000万かかってるプロジェクト、ひとりで頑張ってね」なんてことはありません。まずは先輩にくっついて学び、上司の指導を受けながら少しずつ、責任のある仕事を任されるようになる、それが一般的な新卒社会人のステップでしょう。

現実を見ると、他のベテラン先生がたも忙しく、新卒の先生のサポートにまでなかなか手が回らない様子です。

若い先生がたも、ベテランの先生のクラスについて、学級運営や授業準備なども含めて「見て体験して覚える」せめて1年の猶予があればいいのでは?と個人的には感じました。

(4)学校担当の法務職の人材を採用できないのか
親の対応は当然、ある程度の範囲までは教師のつとめだとは思います。ですが、イジメなどのトラブルが複雑化し、大きなケガや事故があった場合の対応、また近隣地域との問題(騒音やクレーム等)、また違った視点で見ると、教職員の待遇改善にも法的な観点からのアドバイスができる存在がいるべきではないか、と感じます。

スクールロイヤー制度(学校でおこるいじめやトラブルを法的に解決する弁護士を弁護士会、教育委員会のもと学校に派遣する制度)は既に実施されていますが、実際に私の身近な学校では見たことがありません。弁護士といっても、当然ながらそれぞれ専門分野や得意分野があるわけで、学校問題に詳しいとなると、それこそ人材がいないのかもしれませんが・・・。

私たち保護者も考えたいこと

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極端な話にしても、教師がいなくなったら本当に困ります。特に子どもの教育に対する熱意、子どもが好きで情熱を注いでくれる教師が減るのは、わが子だけの問題でなく、未来のある子ども達の育成という社会的な観点からも大きなマイナスです。

ただ、同時にブラックに近いような過酷な労働現場というのは、何も学校に限ったことではありません。有名大手企業でも過労死寸前まで働かされる現実があったり、ノー残業デーが出来たはいいけど「結局、家に仕事を持ち帰ってやって、その上残業代がつかない」と本末転倒な会社は今でもあります。人材不足は今も声高に叫ばれているのに、いっぽうで無職や正規雇用を望みながら職に就けない人もいる現状・・・。先生だから、学校だからと特別扱いできないところもあるだろう、と、ひとりの働く女性としては思うところもあります。

それでも、この問題に関心を持つべきではないのか、と思うのは、私たちにとって「子どもが1日の大半を過ごす、ひとつの社会」を担っているのが、保育園や幼稚園の先生・小学校中学校の先生だからです。

今、私たち母親・父親、つまり保護者にできることはないのでしょうか?

もし「周囲から尊敬や感謝の気持ちを示されたら」多少大変なことがあっても、心がポキッと折れることはなくなるかもしれません。先生に対しては、時に不満や意見があるのは当然といえば当然です。問い合わせをすることでも、先生に相談したい時も、あるいは不満や疑問がある時でも、親の根底に「子どもを導いてくれる、指導してくれる」ことに対しての敬う気持ちがあれば、自然と言葉遣いにも、態度にも表れてくるし、その気持ちは相手にも伝わるのではないか、と思います。

「でもなぁ」とも、私は思うんです。でもなぁ、尊敬できるような先生がいなくなった、とも。もはや「この先生に子どもを見てもらえて良かった!」と思うのが難しかったりもします・・・。

と、話は堂々巡りになってしまい、何も結論のない話のようで申し訳ないのですが。ただ、少なくとも「あの先生ったら、困ったもんだよね」この手の会話は、子どもの前では控えるべきではないでしょうか。

これからの社会を支えるのが今の子どもたちです。その子ども達を指導し、成長を支えているのが学校です。先生が足りなくなり、質も下がり、待遇は悪く、なり手がいなくなれば、それは大げさに言えば、未来を担う子どもが社会性や知識を得ることなく大人になってしまうということです。

大橋 礼

大橋 礼

年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌!本とお酒があればよし。


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