2019.08.22
【3歳〜6歳のおしゃべり】「嘘?本当?」保育園・幼稚園の出来事がわからない!どう見極める?
3歳くらいから6歳くらいの間、例えば保育園や幼稚園での出来事を話し出すと、どこまで本当なのか、聞いている方はワケがわからなくなる時があります。明らかにわかるウソを言って親は思わず苦笑い、こんなこともよくありますよね?
しかし、子どもの「あのね、あのね」から始まるおしゃべりの中に、親が気付かないといけない、重大なサインが含まれている場合もあります。
小さなお子さんの「おしゃべり」、どうしたら妄想か実際の出来事か見分けられるのでしょうか。今回は専門家によるアドバイスではなく、あえて「先輩ママたちの実体験」から、こんな嘘ばかりで困惑した、嘘だと思っていたらトラブルだった!といったエピソードを集めてみました。
子どもの嘘「聞き流す時・聞き返す時」の見極め
「嘘にまじる本当の話を見逃さないようにしてる」
うちの子は4歳くらいから、もうバレバレの嘘をつくようになりました。嘘はよくないよ!とその都度、怒っていたのですが、嘘というか壮大な妄想には呆れかえるばかり。時には大声で「嘘つきは泥棒のはじまり!」と怒鳴ったこともあります。
あるとき、おばあちゃんの家に行き、子どもは「私は捨てられて、今のママとパパに拾われた子なんだ」と、よくある嘘をついたそうです。その時、祖母が「ほぅー、そうかね」と真剣な顔をし「ばーちゃんは○ちゃんのことが大好きだからね、誰の子どもでも大好きだけんね」とさら~っと流すと、少ししたら「さっきの話、ウソなんだよ」と子どももさらーっと話したそうです(^^;)
祖母に「ウソをつくのは知恵がついてきた証拠、いちいち目くじら立てて怒るな」「ウソの中にほんとのことが混じっとる時があるから、ちゃんと聞け」と言われたんです。「あんたはね、小さい頃、私は本当はお姫様なんだからね」と良く言っとった、と逆に指摘され、あれ、そうだっけか・・・と、なんか肩の力が抜けました。それ以来、子どもの話が明らかにウソでも「へぇ、そうなの?」と聞き、誰かにぶたれたとか何かとられた、トラブルのもとになるような話の時は「ふーん、それで?」と話を促しながら、本当は何を言いたいのか、怒るのではなく、気持ちはどうなのかを察するように気をつけています(Mさん/子ども 5歳)
「大嘘をつく子どもに狼狽したけれど」
幼稚園バス停での立ち話で、「あ、そういえばお休みにはハワイ行ったんだって!」と言われ、「えええ!」となりました。どうやら娘が友達に「飛行機乗ったよ」「ハワイいったんだよ」と話していたみたいです。もっとも違う子には「ロケット乗ったんだから!」とも言っていて、私は大嘘をつく子どもに狼狽していたのですが、他のママたちから「アンパンマンがウチに来たとか言ってるみたいでさ〜」
「幼稚園で先生に、うちは犬と猫とパンダ飼ってるって言ってたみたいで笑っちゃったわ」
「バレバレの嘘つくよね」
「ピアノなんてないのに、ピアノの先生がきてるとか、バレエ習うんだとか、そんな習い事させてないのに話すのよね、たぶん、自分がやりたい願望とか、そーいうのがつい嘘になっちゃうんだよね」
と、みんな、大なり小なり、同じような経験をしているとわかり、ホッとしました。大きなお子さんがいるママから
「どうせ小学生になれば、もしずっと嘘ついていても、周囲の子から何それ、嘘だろーって指摘されるようになるし、自然となくなるよ」
と言われ、
「笑える嘘と笑えない嘘を見分けないとね、子どもが怒られたくないから嘘をつくのはいけないことだから、それは正直に言わないとダメだよって話をするとかさ」
と話しているのを聞いて、なるほど、とも思いました。幼稚園で怒られた話、私に怒られるだろうと思うこと、について、嘘をついたり、私が聞いたことにちゃんと答えない時は、怒鳴らないように(つい、怒鳴りたくなる!)落ち着け自分と言い聞かせながら、根気よく話を聞くように気をつけています(Hさん/子ども 当時6歳)
嘘ばかりとは限らない!のが難しいところ
「トラブルっぽい話は周囲のママ友と状況確認」
保育園で騒ぎまくり、先生に怒られて「オヤツぬき」にされたとある日、子どもが言いました。悪いことをしたら怒られるのは当たり前ですが、オヤツ抜きというバツはどうなんだろう?と思ったのですが、どこまで子どもの話が本当なのか、今ひとつハッキリしなかったことがあります。その後「先生にすごい叩かれた」と言うこともあったのですが、この時は普段、夫がお風呂に入れているのですが、私が一緒に入り「いつもと違うよ〜」と泡風呂にして遊びながら体中をチェックしました。跡が残るような体罰だったら問題だし、「危ないでしょ!」と手をポンとされたりする程度ならそれは普通ですし。オヤツ抜きの話にしても、1度目は「あなたが悪いことをしたから」と話をし、2度目、3度目となった時に、その時に夕飯を食べる量を見たり、子どもの雰囲気を見ながら、何度か確認しました。
叩かれた話は子どもが勝手に話を大きくしていたと判断しましたが、オヤツ抜きはどうやら本当っぽい、と思い、ママたち数人になにげなく聞いたら「え、ウチも子どもが言ってる!」となって、結局、保護者数人で「オヤツ抜きという懲罰ではない方法で指導して頂けないか、悪いことは伝えて頂ければ家でもよく言い聞かせるので」と低姿勢でお願いしに行きましたよ。園長は知らなかったらしく、調査した結果、オヤツを抜く懲罰をする先生がふたりいて、どちらにも厳しく指導しました、となり解決しました(Nさん/子ども 6歳)
「嘘と決めつけてしまったことを後悔・・・」
ウチの子は3歳くらいから、そこに誰もいないのに話しかけるといった行動がよくあり、保育園から帰宅途中もおしゃべりの半分くらいがウソか、妄想みたいになってしまって、何か精神的に問題があるのではと心配したものです。その為、子どもが「僕は世界一バカだって先生が言った」とか「バカは立ってないとダメなんだって」なんていう話をけっこうスルーして聞いてしまっていたのですが、ある日突然、保育園に行こうとすると、吐くというか、えづくようになったので、夫と相談して、まず、小児科医に相談しました。大きい病院だったので心療内科もあり、専門のカウンセラーが子どもと話をしたのですが、先生に非常に悪く言われていることはどうも本当らしいとわかりました。
妄想みたいな話ばかりしている息子は確かに親からしても、変な言い方ですが、うざったい面はあり、先生ばかりを責められないにせよ、やはり体調に変化があるほどなのだから、何かある、と思いました。そこで、周囲のママ友に話を聞いたり、保育園に私以外(祖父母など)に送迎してもらい、雰囲気を実際に見てもらって感じたことを教えてもらったり(母親は毎日のことだし、こちらも思い込みが大きくなりがちなので)しました。年長さんのお兄ちゃんがいるママ友から「○○先生が、この子はバカすぎるから相手にしなくていい、とか、バカ代表ですね、嘘つき代表なので今日はずっと座ってなさい、って言ってるのを見たことあるって言うの、うちの子の話だって全部が全部は信用できないけど、いくつか話が重なるなら園と相談したら」と言われました。後から、けっこう周囲のママたちは、うちの子が標的のように先生から怒られていることは知っていたとわかり、そして自分は気付かなかった、気付こうとしなかったと後悔しました。子どもの話は、話半分で聞くのが基本だけど、体罰や心に傷を与えるようなことがあったかどうかは、子どもの話だけではなく、顔色や表情、体調など普段からなにげなく「いつもと違うかどうか」見守ることが大事と後から先生に助言されました。
ちなみに、子どもが誰もいないのに話すのは、イマジナリーフレンドと言って、空想上の友達と話すことで、これは成長過程によくあることで病気ではないんですよ、とも言われました。嘘のような話をしたからといって「バカじゃないの」という怒り方はしてはいけないのに、度重なるとついつい口にしてしまっていたんです。その上で保育園の先生のこともあり、子どもの心に大きな傷を作ってしまいました。あまり、こういうことはないとは思いますが、一応、どなたかの参考になればと思い、お話ししました(Kさん/子ども 当時4歳)
時にはゆっくり子どもの「おしゃべり」にも付き合って
子どもはみんな、ちょっとした嘘をつきますね。
嘘をつくのは悪いことだ、と教えなくてはなりませんが、子どもの他愛のない嘘は、やがて成長と共に減っていくものです。ただ、保育園や幼稚園での出来事は実際に親が見ているわけではないだけに、子どもの話が頼りという面もあります。子どもの話の中に「これはおかしいかな」と少しでもひっかかるものがあったら、心に留めておいてください。
・普段と様子が違う
・何度か繰り返し同じ事を言う
こんな場合には、それぞれ対応をしているようです。
対応策で多かったのは
・ママ友に他の子はどうか、何か聞いてないか聞いてみる
・園と面談をして様子を聞く
・先生に「子どもの言うことなので」と前置きした上で、こんなことが起きているのではないかと心配しているアピールをしておく
といった方法ですね。周囲からなるべく事実と思えることを聞き取り、なおかつ園側には、子どもの話をすべて鵜呑みにして話すのではなく、どういう状況なのか、親として注意しながら見守っていることをきちんと知らしめておく、ということでしょうか。
子どもの嘘のほとんどは、可愛いものです。ですが、見逃してはいけないサインを無意識に発している時もあるかもしれません。特に普段からおしゃべりな子だと、ついつい親も「はいはい、そーですか」と気にも掛けなくなってしまいがちです。
時には時間をかけて子どもとお話しタイムを持って、妄想まじりのストーリーに耳を傾けながら、毎日の成長と様子を改めてしっかり見つめるのも大切なことかもしれませんね。
大橋 礼
ライター
年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌!本とお酒があればよし。