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2020.07.15

働けなくなった時の保険、学資保険の疑問をFPに聞いた!【保険のお悩み相談室】後編


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いつも気にはなっているけれど…忙しいことを言い訳に「保険」の見直しを後回しにしていませんか? 共働き家庭の保険の悩みを解決すべく、考え方のチェックポイントをCFP(R)認定者(上級ファイナンシャル・プランナー)の丸子いずみさんに教えていただきます。
前回の記事では見直しのタイミングや医療保障と死亡保障のこと、ママ自身の保険についてなど中心にお話ししていただきました。後半は、自分が働けなくなった時の保険や、子どものための学資保険、がん保険など細かく保険の疑問について伺いたいと思います。

大きな病ではないけれど、ケガや病気で働けなくなった時は…?

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体調を壊して2~3ヶ月自宅療養を強いられたママ友がいました。手術や入院することもなかったのですが、しばらく不調で仕事はできず、仕事をお休みせざるを得ない状態でした。フリーランスでしたので収入は減るし、通院費や検査費用も都度かかるので、保険で何かおりないかな…と問い合わせたところ、医療保険やがん保険には入っていたけれど、入院も手術もしていないので、結局どこからも出なかったそうです。こういったケース、よくあると思うのですが、この場合保険ではどうにもならないのでしょうか?

医療保険では基本、入院や手術をしないと出ません。ただ、最近では働けなくなった時の収入をカバーできる「就業不能保険」も登場していて人気です。しかし、その「就業不能状態」の定義や疾病も各社異なりますし、なかなか基準が厳しく、何でも認められるわけではありません。だからこそ、生活費の半年分くらい貯蓄しておくようにしましょう。加入の優先順位としては死亡保障のほうが先ですが、追加で就業不能の保険を検討するなら、どんな状態で保険が出るのかをしっかりチェックしておくと良いでしょう。

保険に入っているから大丈夫、ではなく、いつ何事が起きても大丈夫なように、備えが必要なのですね。“子供が小さいうちは貯め時”と言いますが、教育費がかかる前に貯金をしておいた方が賢明ですね。

学資保険について。これって本当に必要ですか?

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学資保険についてですが「とりあえず子どもが生まれたら入っておく」みたいな感覚で加入しましたが、これについてはどうお考えですか?

「学資保険にしておかないと貯められない」「つい口座にお金があると違うことに使ってしまう」「子どもために、と言う目標がないと貯まらない」と言う人にとっては良いと思います。でも「しっかり自分で貯蓄できる」と言う人は、わざわざ保険会社に預けなくて良いと思います。返戻率も(イメージするほど)高くないのに、途中解約すると元本割れしてしまうリスクもあって、自由度が少ないのです。

なるほど。私は意思が弱いので…(苦笑)学資保険で良かったと思っていますが、普通に貯金ができる方は、自由度が高い方が良いですものね。

がん保険って医療保険とどう違うの?

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夫婦揃ってがん家系なのでがん保険が気になりますが…がん保険って医療保険とどう違うのでしょうか? どういうメリットがあるのでしょうか?

がん保険の中には、一時金が支払われるものがあります。100万〜300万などまとまったお金が支払われるし、使い道は自由です。金銭面で大きな支えになりますし、家族や子どもの生活を守ることもできます。ガン入院給付金ももちろんいいのですが、闘病は入退院を繰り返すことが多いので、たびたび請求手続きをすることになることを思うと、一時金タイプは使い勝手がいいと私は思います。注意すべき点があるとしたら90日間の免責期間(不担保期間)があるということです。

なるほど!そういう使い方ができるのですね。保険に対する考え方って人それぞれですが、自分と違った考え方を知ることで選び方のバリエーションが増えますね。

保険を見直す時のお役立ち情報

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だからと言って、たくさん色々入ればいいか…、と言う訳には行きません。日々の家計を圧迫しては本末転倒ですが、保険の見直し全般的に請け負っている相談窓口などに行くと、また違った保険を薦められそうで…どうしたら良いですか?

必要保障額は(前編でも説明しましたが)家庭によって異なるので、私たちFPに直接相談して頂くか、保険会社のHPにはシミュレーターで必要保障額が計算できるものがあるので、そういったサイトを利用するのは有効だと思います。例えば、日本FP協会で定期的に実施されている「無料体験相談」を活用するのもひとつの方法です。また、有料で個別具体的な相談をする場合、FPを探すことができるサイトがありますので日本FP協会HPを一度ご覧になってください。

今日、色々お話を聞きながら相談していると、自分が日頃どう考えているのか、自分が気付いていなかったこと、優先すべきところも整理され、明確になりました。また、夫婦でも教育や老後について、お互いの考え方を擦り合わせることもできますし、そういった時間も必要ですね。

色々な保険に対する考え方を聞けて勉強になりました。というのも、本当にそれぞれの受け取り方が違うので、その中で共感できるところ、必要のないところを明確にし、自分のスタンスを見出していけば良いのだと思います。ただ、わからないから、と言って人任せにして放っておくと、いつまで経ってもわからないまま。良い機会だと思って、見直すことを決意しました!中には「家計や保険を見直すために、自らFP資格を取りたい!」と言って勉強される方もいらっしゃるとのことですが…。そもそも数字が苦手な私にとっては、企業や商品優先ではなく、ユーザー側に立った視点で解決してくれるFPさんとの出会いが大切だな、と思いました。

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【専門家PROFILE】
丸子いずみさん●20年以上、保険会社で勤務した後、「お客様の側に立ってお役に立ちたい」との思いからFPとして独立。世界24か国・地域で導入されている世界共通水準のファイナンシャル・プランナー資格であるCFP資格を取得。相談会やセミナーなどでも、専門用語をできるだけ使わず、分かりやすいと定評がある。ご自身も三人のお子さんを育てるワーママ。問い合わせはこちらから。

※この記事は2018年7月に公開されたものです。

飯田りえ

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