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2022.04.19

自分で働き方改革しています!ワーママが企業風土を変えるための小さな努力とは?


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世の中「働き方改革」が昨今のコロナウィルスによってさらにす進んだ気がします。厚生労働省のホームページを見れば、お堅い文章でアレコレ書かれてもいます。

●長時間労働の改善
●勤労人口の不足を補う
●正社員と非正規社員の格差をなくす
●ワーキングマザーの環境改善

などなど、色々とあるようですね。ですが、実際はどうでしょう。
労働力不足の対応として、高齢者の就職や出生率アップなんぞも挙げられていますが、いや、出生率アップして欲しいなら、まず「子どもを産んでも育てやすい・働きやすい環境作り」を具体的にやってちょーだいよ! ですけどもね。

会社がやってくれないから「自分で働き方改革中」

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ズバリ、転職した。中小企業でしたが会社は育休はあるもの、時短は形だけ、実際には残業せざるを得ない状況でした。定時に帰り続けた私は異端児扱い・・・。
というわけで、見切りをつけて転職しました。働き方を変えるには、会社ではなく「自分が動くしかない」のが現状です。収入は多少減っても、フレックスが浸透していてママ社員が多い会社で今はだいぶラクになりました(Iさん/32歳/子ども3歳/アパレル系製造会社)

プロジェクトに入る前に、自分の立ち位置とできることを明確にアピールし、同時に「18時には退社する」「子供の体調不良時に休む場合がある」こともきちんと伝えてます。反感買う場合もあるけど、理解してくれる人も必ずいます。
陰で文句を言う人のことは気にせず、フォローしてくれる人には最大限の感謝を言葉にして伝え、さらにその人たちの別の仕事でも資料集めなど帰宅してからまとめたものを渡したりと「形」でも返すようにしています。
それでも時短中の自分には「クライアントの都合で夜の打ち合わせが多い」など、無理そうだなと思ったら、潔くあきらめて「別の人にお願いして下さい」とプロジェクトおりてます。中途半端に手を出して「何でもやります」と言いながら出来ない結果が一番ヤバい。「キャリアアップではなくキャリアキープ・周囲に働くママは使えないと思わせない」時短中の目標です。子どもを産んでから変わった「私の働き方改革」ですね(Nさん/35歳/子ども4歳/広告会社)

ずっと中堅企業の事務職で働いてきましたが、子育て支援は思ったほど充実していない。というか、制度はあるはずだが誰も使っている様子がなかった。辞める覚悟で直属の上司に直訴、さらにその上の上司にも話をした。話してみたら「知らなかった」「そうなの?だったら早く出勤してもいいよ」とか「忙しくない日は3時くらいに帰ってもいいよ」あっさり、そしてかなり適当な(笑)対応してくれた。でも人数が多く、単純作業が多いのでカバーしやすいから平気だったのかも。
特に年齢が上の男性上司、思いっきりイヤな態度をとるか、逆に「そっかー、じゃ、それでいこう」とホントわかってるのかなぁ?というような態度。でも要望通るならいいかと思い、両極端ですがトライしてみる価値はある。働き方改革は、直属の上司から行っている感じです(Uさん/39歳/子ども6歳・3歳/大手メーカー)

〝羨ましいぞ〟ウチの会社「働き方改革」頑張ってます

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1人目の時はなくて、次女を産んだ後に整った制度に「時間単位で取れる有休」があります。例えば参観日に「1時間目だけ見て出社」とか「PTAの会合で2時間抜け」「皮膚科に連れていってから保育園→出社」ということがやりやすくなりました。
女性が多い職場なので、あまり冷たい視線は感じません。ママが1時間くらいの用事をすませられるように柔軟に対応してくれるのは助かります。(Nさん/38歳/2歳・10歳/大手化粧品会社)

ちょうど子どもを産む少し前からテレ(リモート)ワークが導入された。私はWEBデザインの仕事なので、在宅勤務がハマったので助かりました。ただし、テレ(リモート)ワークも完璧ってことはないです。出社するより効率が悪く、仕事量は同じでも余計に時間はかかったりしているし。また出社している側、リーダーやマネージャークラスがテレワークのやり方・使い方を熟知していないと小さいトラブルは絶えません。子供が喘息を患っていて、保育園休みや病院通いも多いので、本当に私としては有り難いですけどね(Mさん/29歳/子ども3歳/WEB関連企業)

会社にいる時間ではなく「成果主義」が選べるシステムが出来たので、そちらを選びました。タスクがはっきりしている業務なので、出社している間は昼休みも惜しんで頑張れば、午後4時台に退社しても何も言われません。働くママでなくても成果主義を選んでいる人もけっこういて、出社退社がみんなばらついているので、周囲に気を遣う必要がないのも大きなメリット(Aさん/40歳/子ども8歳・4歳/建築関係)

ああ、こんな風に頑張ってる会社もないわけではないんですね。でもまだまだかなり希少・・・。

現実は厳しいけれど

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大手企業勤務。「働き方改革セミナー」「ワーキングマザーとワークライフバランスセミナー」なんてのを開催しているが、実際には時短でも帰りづらい雰囲気。男性で育休取った人なんていない。ただ、セミナーやったよね?と外にアピールしているだけ(Nさん)

正社員4名、パートさん10名の介護センター勤務です。こんなところで「働き方改革」なんて誰も口に出さない。どこか遠くの、すっごい大きな有名企業がやるもの、と思ってる。そもそもプレミアムフライデーなんてのも、全くないし(Uさん)

確かに〝働き方改革〟が進んだとはいえ、大企業でも小さな工場でもまだまだ「旧態依然」の会社が残っているのが現実です。
そもそも、個人間でも、働き方改革なんてあまり意識することが少ないのではないでしょうか。私もそのひとり。言葉だけがひとり歩きしていて、リアルな日常では「働き方改革、それってなに?」・・・って感じなんですけども。
大手企業なら違うのかなと思いましたが、企業間格差も大きいですね。

働くママたち、ひとりひとりが意識を高く持とう! なんて簡単に言えます。だけど私たちの多くは、遅刻せずにお迎えにいって、ああ今夜の夕飯どうしようって思って、帰宅したら片付けてない洋服を拾い上げながら、子どもに「宿題やったの!!!」なんて怒鳴ってる。そんな毎日で「働き方改革」を会社に求める行動はもちろん、じっくり働き方を考える時間だってありません。だったら寝るよ!体力温存だよ!と、思ったりする自分・・・。

それでも「私はこんな風に働きたい」「子供ができたから、こういうやり方で仕事をさせて欲しい」と声をあげる人もいます。

私はそうして前に向かって戦うママたちがいることを見ているだけの自分に、疑問をもった時期もあります。でも今はちょっと違っていて「ちょっとくらい嫌み言われても、定時に帰っちゃうよ〜」とササっとバッグをかついで出ていく、それだけでも企業に深く根付いた風土を切り崩す一歩なのだと思っています。実は頑張って働いていること自体が、社会へのアピールを担っているんじゃないかしら、と思うこともあるんです。

あまりに小さなことかもしれませんが。でもやがて「風潮」になり「当たり前」になり「企業風土を変える原動力」となるかもしれません。
それぞれのやり方で、今ある環境で、もしかしたら働くママみんなが今日も「働き方改革」しているってことで! 政府なんてアテにしてられませんから。あ、でも、夫と上司には期待したいところですね。

※この記事は2018年7月に公開されたものを一部リライトして公開しています。

大橋 礼

大橋 礼

年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌!本とお酒があればよし。


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