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2021.05.06

性教育は小学校入学前から!?3歳から教えたい4つのポイントとは?



性教育と言えば、中高生が学校で学ぶイメージが強いのではないでしょうか。実際、現在のママたちが学生の頃は、中高生になってから「出産」「妊娠」「性行為」について学んだケースが多いようです。しかし、子どもが性犯罪に巻き込まれるケースが珍しくなくなった今、中高生からの性教育では遅すぎるとも言われています。
なるべく幼少期から性教育に触れていく必要があるとして、近年では幼児向けや幼児の子どもを持つママ向けに多くの書籍が展開されるようになりました。そこで、今回は、3歳頃からでも教えておきたい3つのポイントをご紹介します。

幼児からの性教育に困惑するママも


未就学児などのような幼い子どもを相手に性教育をすることに、抵抗を感じるママは少なくありません。実際、筆者の周囲では以下のような声が挙がっています。

 

「子どもが性犯罪に巻き込まれる事件は、最近本当に多いので不安は感じています。ただ、いざ子どもを前にしても何から伝えていけばいいのかがよく分かりません。そして、どこまで踏み込んで話せばいいのかも悩みます。
それから、不必要なことを言ってしまったばっかりに、子どもが性に対して極端な解釈をしたり、子どもの興味を過度に刺激してしまうのではないか…という不安もあります」(34歳ママ・子供7歳4歳)

 

「ちょうど、娘が同じクラスの男の子におふざけでお尻を触られたようで、担任の先生から報告がありました。男の子本人は「なぜダメなのか」がよく分かっていなかったようですし、娘のほうも「触られたけどそれが何?」という態度…。まだ1年生なので、体を触る行為がどのようなものか深く理解していないのは仕方がないのかもしれませんが、性教育の大切さを感じました。
とはいえ、「なぜ体を触ったり、触らせたりしてはいけないのか」を教える方法もよく分からないのが正直なところです」(38歳・子供7歳)

ニュースなどで見聞きした事件や、我が子の学校でのトラブルなど、さまざまなきっかけで性教育の大切さを認識するママは多いです。
しかし、いざ子ども相手に性教育をしようと思っても、「何から?」「何を?」「どこまで?」など、さまざまな疑問に悩まされている状況といえそうです。

子どもへの性教育のポイント


子どもへ性教育を行うためには、どのようなポイントをおさえればいいのでしょうか。
具体的に「何を伝えればいいのか」を見ていきましょう。

1.デリケートな部分は「見せない」「触らせない」

口、胸、性器、お尻などは体の内部に関わる部分であるため、とても大切なところです。当然、自分であっても他人であっても気軽に触って良い場所ではありません。そのため、人に見せないこと、人に触らせないことを徹底しなければなりません。「なぜ触れてはいけないのか」「なぜ触れさせてはいけないのか」を子どもが理解できれば、日ごろから無意識に気にかけるようになります。

2.親子間のスキンシップはハグなど

親子間でついついお尻を触り合ってしまうことがあるのではないでしょうか。しかし、幼少期であっても、安易デリケートゾーンを触り合うことは危険。スキンシップがお尻を触ること、と理解してしまうと子どものなかで「お尻を触ること=愛情表現」といった認識になる可能性があるのです。
場合によっては、愛情表現の一つとして、我が子がお友達のお尻を触ってしまうかもしれません。親子間のスキンシップは、お尻などのデリケートゾーンを触り合うのではなく、ハグしたり手を繋いだりする方法がおすすめです。

3.些細なことも大人に知らせること

万が一、大人から体を触られたらすぐに大人に知らせるよう、日ごろから教えておきましょう。
実際、性犯罪に巻き込まれる子どものなかには、大人から「このことは内緒だよ」と口止めされてしまうケースが少なくありません。子どもは、心身の被害を抱えたまま、誰にも相談できずに悩み続けてしまうことが考えられます。
万が一の被害を想定し、「他の人に内緒にしろと言われても、お母さんにだけは話して」と説明しておくと安心です。

4.性を思わせるワードを人前で発さないこと

子供が小さいうちは、「ちんちん」「おしり」「おっぱい」など、性を思わせるワードを面白半分で口にしがちです。
親としては微笑ましいと感じることもあるかもしれません。しかし、性を思わせるワードを発するようになったら、性教育をスタートするベストタイミングでもあります。「それを聞いて嫌な思いをする人がいるよ」「そういう言葉は人前でいってはいけない」と教えることも立派な性教育の一つです。

親が積極的に性教育のサポートを


性教育は学校だけに頼るのではなく、親が主体となってきちんと向き合っていくことも大切です。とくに、幼児期は親からの教育でしか性について学べません。実際、幼児期から子どもの性教育を進めていたママからは、以下のような声がありました。

「子どもの性教育に関する本を読んだことがきっかけで、子どもが4歳になった頃から普段の生活で性に関することを教えるようになりました。そのおかげか、年中さんの頃に同じクラスの男の子からキスをされそうになっていることを相談してくれました。
「口と口をくっつけるのはダメだと思うし、自分もイヤなんだけど…」と、現時点でキスという行為があまり良いものではないことを本人が理解していたし、私にもきちんと相談してくれたことは、性教育のおかげかなと思っています。担任の保育士さんにも事情を説明し、しばらく様子を見てもらえるようになったので安心できました」(32歳ママ・子ども6歳)

幼児期の性教育は早いのでは?といった声も多いですが、思わぬところで性教育の効果が表れることがあります。
また、性教育は思わぬ性犯罪を防ぐためとしてはもちろんのこと、思春期のトラブルを避けるための性教育の土台にもなるもの。性教育における親の積極的なサポートは必要不可欠です。

未就学児から性教育を取り入れてみよう

性教育は、必ずしも思春期の段階で行うものではありません。むしろ、自分がされたことを明確に伝えにくい幼児期こそ必要な取り組みです。
また、子供が思春期に入ってから突然性教育について話すのは、親も勇気がいるのが事実。子どもの小さい時期から、定期的に性教育について話し合っておくことで思春期の性教育にも向き合いやすくなるでしょう。

粕谷麻衣

粕谷麻衣

フリーライター、記者

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