2016.09.10
【はしか急速流行中】罹っていても免疫がないことも!その恐ろしい感染力とは?
はしかが急速に流行中。感染力が凄まじい!
先日、某大学病院に行く機会がありました。すると、入り口のところに、「はしかに感染している可能性のある方はお申し出ください」という貼り紙が……。8月14日に行われた千葉県・幕張メッセのコンサートにはしかに感染した男性が参加していたのですが、このことで大流行になるのではないかと注意が喚起されていたというわけです。
ちなみにはしかは、カタル期と呼ばれる3〜4日間が最も感染しやすいと言われています。38度前後の発熱があり、倦怠感や上気道炎、結膜炎などの症状がある状態。通常なら「病院に行こうかな」という状態ですね。
……実は、我が家の長男、赤ちゃんの頃に病院の待合室ではしかに感染しています。
今回はその時のことを紹介しながら書いていきたいと思います。
この“はしか”非常に感染力が強いんです。9月5日(月)の読売新聞で報じられた「はしか急速流行…おそるべき感染力、免疫ないと100%発症」に詳しく書いてありますが、当時、生後半年ではしかの予防接種を受けていなかった長男は、待合室ではしか患者とほんの15分居合わせただけで感染してしまいました。
実際、関西国際空港でははしかの集団感染が発生しています。従業員32人のほか、患者を診察した医師や救急隊員など医療関係者3人、空港の利用客2人と合計37人が感染しています。
2001年に起こったはしかの大流行は大人も多く感染!
長男が生後半年だった2000年から2001年にかけて、日本ではしかが大流行しました。2001年は全国で約28.6万人の患者が発生したと推計されています。
この時の流行のことを少し調べてみました。
大阪府立公衆衛生研究所の資料によると、大阪府では、1999年から2000年にかけて4,500人以上患者が発生したそう。そのうち死亡者は1人、15%に肺炎、3%に腸炎、2%に中耳炎がみられ、脳炎患者も9人と、全体の30%以上に合併症が認められました。ちなみに40%の患者が入院したそうです。
また、この時の流行で、沖縄では9人の乳幼児が亡くなっています。
長男の場合、熱は10日間以上も続き、保育園は2週間以上お休み。その間で1kg近く痩せてしまいました。生後半年の1kgですからものすごい痩せちゃったことになります。合併症としては中耳炎が起こり、はしかが治った後も3〜4年くらいに渡って中耳炎がぶり返し、何度も鼓膜を切開して耳の膿を出しました。その度に、仕事も休まなければならず、本当に大変でした。
はしかは効く薬がなく、罹ってしまったらただ治るのを待つのみ。脱水症状に気をつけて、できるだけ体力を落とさないようにきちんとご飯を食べて耐えるしかありません。
先進国では致死率は1万人に1〜2人程度まで低下していますが、発展途上国では10〜30%までに上がるとされています。罹るとグッタリとしてしまい、本当につらそうで、ただずっと抱っこをしてあげるしかありませんでした。つまり、ものすごく重い病気なんですよね。
はしかに罹っても免疫がつかないことも!!
しかも最悪だったのが、長男が感染したのは生後半年。母体からの免疫が切れるか切れないかのギリギリの時だったんです。
治って1年くらいしてから血液検査をしたところ……。なんと、はしかの免疫がついていなかった!!!!!!
もはや事件です。かかり損です。はしかを感染させられた病院を恨んでしまいます。
というわけで、長男クンははしかに罹ったにもかかわらず、はしかの予防接種を2度受けています。もうはしかに罹る恐れはないことでしょう。しかし、注意しなければならないのは、実は20〜30代なのだそう。
9月7日(水)の産経新聞WESTのニュース「はしか“空白の世代”20~30代感染に注意 早めのワクチンを」によると、現在の20〜30代は麻疹予防接種が1回のみ。そのため充分な免疫を得ていない可能性があるそう。もちろん、40代以降でも自然に感染していない人は免疫がない可能性が少なくありません。ちなみに2回接種になったのは平成18年より。それ以前に子ども時代を過ごした人は、一度、はしかの免疫がしっかりついているか検査したほうがいいかもしれません。
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