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2015.07.04

育休中って、休んでいるけど在職ですよネ!?


育休中の保護者の子どもは保育園を退園しなければならない!?

あああ

上の子もまだ小さいと自宅保育はかなり大変な状況に

6月25日、埼玉県所沢市の保育園で、保護者が育休を取得したため9人の子どもが保育園を退園になるというニュースが報じられました。

これは、自治体によると待機児童を解消するための対策の1つとのこと。母親が出産して育児休業を取得した場合、保育園すでに通っている上の子(0歳〜2歳児まで)は原則退園させて、家庭で育ててもらう制度を今年度から新たに設けました

また、平成26年4月には、市民団体「保育園を考える親の会」(東京都豊島区)が調査を行っています(政令市や首都圏の市区の全国計100自治体を対象)。それによると、所沢市と同じように、「育休中は原則、退園」としていたのは、神奈川県平塚市・同県鎌倉市・千葉県八千代市・静岡市・堺市・岡山市・熊本市の計7市でした。

岡山市によると、退園児童の年齢は「0~4歳」としており、担当者は「厚労省の通知を厳密に運用している。再入園の際は入園選考の基準点を加算するなど、配慮している」と話しているそうです。また、堺市では、2人目を産み退園になった保護者からの苦情だけでなく、待機児童の保護者からも『なぜ家で保育できる親の子どもを退園させないのか』と苦情が来る。窓口は板挟みだ」とのこと(産經新聞/6月26日報道より)。

戻れる保証があれば退園しますが、って話です

預け先が兄弟によって違うのはワーママにとってかなりの負担に

預け先が兄弟によって違うのはワーママにとってもかなりの負担に

 

所沢市も、保護者が仕事に復帰する際は退園した子どもは優先的に保育園に戻すとしていますが、もちろん戻れる保証はありません。育休が終了するタイミングは年度の途中であることがほとんどです。その時点で定員がいっぱいだったら、どんなに加点されようが入れないということになるでしょう。

そのため、育休を途中で切り上げて4月の年度切り替えに合わせて復帰するという話をよく聞きます。さらには、育休をフルに使えないから、出産の時期を逆算して妊娠するという話まで聞きます。そこまでさせる“保活”ってなんなのでしょうね。

また、“育休”ではなく、下の子が2月、3月生まれで保護者が“産休”だった場合は、上の子は退園せずに済むというのもなにやら理不尽な話です。

とはいえ、待機児童で困っているのもやはり同じ保護者です。

つまり保育園の枠を取り合って、保護者同士が対立しているという構図になってしまう…。

というわけで、企業側もそれは大変だということで、子連れ出勤を認めましょうというところが出てきています。フジテレビ系の「とくダネ!」で6月17日に「子連れ出勤」の特集がありました。しかし、編集の具合によって誤解されるような形で放映されたため、取材された企業の社長がブログで詳細を書き、ネットで炎上する騒ぎも起きています。

TVで取材された「R-STORE」の代表取締役・浅井佳氏のブログ

(「”子連れ出勤炎上騒ぎ”の真相を話そう」(東洋経済オンライン

かくいう私は、ただいま熱で保育園を休んでいる3番目の子を抱っこしながらこの記事を書いています。午後は夫に預けて取材です。

企業側に理解があったり、自営業でフレキシブルに動けたりするケースはごく少数です。

少子化問題をなんとかしないと、年金問題などもなんともならないのだから、保護者が育休中の子どもは退園させる…なんていう“目先だけの待機児童解消”なんてしないで欲しいなあ…。

【記事まとめ】ママニュー7Days

中山美里

中山美里

ライター、編集


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