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2015.06.06

イジメはある。そのとき親は?


学校は何もしてくれない?

『「助けてください。もう苦しくてしんどくて我慢できません」 いじめ長期欠席の小5男児、教師あて手紙にSOS 大阪市教委、対応先送り』というタイトルの報道が6月2日産経新聞からされました。

生徒から発せられるSOS。先生以外の誰が受け止められるのでしょうか。

生徒から発せられるSOS。先生以外の誰が受け止められるのでしょうか。

 

いじめ被害を受けたために心的外傷後ストレス障害(PYSD)を発症し、長期欠席している大阪市立小学校の5年生の男児(10歳)が、教師に手紙や日記で繰り返して平成25年からSOSを発していたことが2日分かったそうです。

日記は学校にも届けられており、家族は2014年7月に、いじめの再発防止を求めて大阪市教育委員会に第三者委員会の設置を要請しましたが、1年近くも設置されず、解決策も見えない状況です。学校や教師は、クラスやフロアを別にしてイジメ対策をしたとしていますが、男の子の症状は改善せず、登校はできないまま、自傷行為などもあるとのこと。

男の子は、小学校2年生から不登校となっており、義務教育の時点でこれだけの長期間、教育を授けられないと将来にも大きく影響が出てしまうでしょう。

 

いじめにあった経験は、深くその子の心に傷を残します。

いじめにあった経験は、深くその子の心に傷を残します。

イジメ被害、我が家の場合

我が家の長男もイジメというほどではないのですが、小学校2年生の2学期、ある生徒の標的になってしまったことがありました。1カ月の間に2回も眼鏡が折られ、すべり台の上から突き落とされたこともありました。

もちろん子どもからのSOSがあったので、大きな事故が起きないうちにと、何度か学校へ足を運び、先生に相談をしたこともありました。

ただ、相談をしても、先生は何かはっきりとしたことを言いません。イジメを認めると何かまずいことがあるのかもしれませんし、その辺りのことは、良く分かりません。

息子はまだ小2。説明もあまり上手にできません。とはいえ、刻一刻と状況が悪くなっていたので、とにかく根気強く話を聞いてみると、相手はどうやら何か疾患があるようで特別扱いをされている子なのだということです。

先生からは「あの子は〇〇という病気なのです」といった説明を受けていないので、「おそらく何かしらの疾患はあるのだろうけれど、保護者が認めていないがために、診断もついていない。しかし、他の子たちと同じように扱うのも難しい」という感じなのではないかと、解釈しました。

だからといって、暴力を甘んじて受けるのもイヤでしたし、息子も月曜日になると「学校に行きたくない」と泣くようになってきてしまったので、このままでは不登校になってしまう危険もありました。

さらには、「休み時間はどうしてるの?」と聞いた時に、「校庭に出るとやられるから、教室でノートに○を書いている」と言われ、自由帳を見たら何百という○が書かれていて驚愕したということもありました。

というわけで、このとき、私が取った行動は「引っ越す」でした。

当時はシングルマザーで母子2人生活だったため、身軽だったことも幸いでした。

新しい学校に移ってから、長男は「この学校は楽しい」と笑顔が増え、3年になったときには、「休まずに通いたい」と1日も欠席せず通うことができました

 

イジメはある、だから対応策を

環境を変えることは大変かもしれませんが、それでなくなるいじめもあります。

環境を変えることは大変かもしれませんが、それで子どもが心身健康になれば。

 

引っ越しをするのは非常に大変ですが、イジメを受けて不登校が続いているようなら、住んでいる場所はそのままに、転校を希望することもできるでしょう。

どういう対応策が正解なのか、今もって分かりません。

逃げるだけでは相手と対峙する力がつかないという考え方もあるでしょうし、なぜ被害に遭ったほうがお金も時間も労力も使って引っ越しや転校をしなければならないのかという憤懣もあるでしょう。

ただ、このとき、私にとって最も優先したかったことは、「息子の心身の健康と学校に毎日通えること」でした。あとは、どうでもよかった。

 

その後、8年が経ち、長男は義務教育を終えましたが、学校には色々なトラブルがあるのだなあと感じる日々でした。

程度の差は大きく開きがありますが、おそらくイジメはどの学校にもあるのだと思います。

イジメる子、イジメられる子、イジメのグループに無理矢理入れられる子、イジメのグループから抜けたら友達がいなくなってしまった子……。色々な人間関係があり、そのなかで子ども達は大きくなっていくのだと思いました。

イジメに遭ったとき、どうするか?

深刻なケースにならないよう、どのあたりがデッドラインなのか親も良く観察し、対処法をその都度考えていかないとならないのかもしれません。

【記事まとめ】ママニュー7Days

中山美里

中山美里

ライター、編集


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